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あの人が“もたい化”していたドラマ『珈琲いかがでしょう』。

少し触れたのみで感想を書いていないけど、テレ東さんの『珈琲いかがでしょう』は毎回観ている。

アニメ『3月のライオン』やドラマ『俺の話は長い』みたいに、1話は前半と後半、異なる2つのストーリーで構成されている。

(以下、ドラマの内容を少し含みます)

主人公は、中村倫也さんが演じる移動珈琲店「たこ珈琲」店主の青山。しかしドラマ内での青山はどちらかといえば傍観者で、主人公はストーリーごとにいる。第4話、前半の主人公はワケありなトラック運転手。大好きな野間口徹さんだった。そして後半の主人公は、伝説のバリスタで現在はカフェ店主のもたえ。光浦靖子さんがシルバーヘアで登場し、淡々と、でも熱く演じていた。

クドカンドラマの『11人もいる!』が好きだという話は過去に少し書いたと思うが、劇中レギュラーで登場するのが光浦さん。夫役は田辺誠一さんで、夫の亡くなった先妻は広末涼子さん。光浦さんは再婚相手(田辺さん)の子どもたちを育てるお母さんを演じた。このときの彼女がとても好きで。今回『珈琲いかがでしょう』にゲスト出演すると知ったとき、どんな風になるのかなと思っていたら! もたいまさこさん風で登場。もともと少し似てはいたけれど、もしかして寄せてきたのか? しかも役名が「もたえ」……。もたいまさこ枠っていうのがあるのか? いや、もたいさんは唯一無二だから枠はないけれど、光浦さん、もっとドラマに出てほしいな。

第5話では、ぺい(磯村勇斗さん)がなぜ血眼になって青山を探していたかがわかってきた。底辺で生きてきたぺいが唯一心の拠りどころとして慕っていたアニキ・青山。二人の過去と共に、結果的に底辺で置き去りにされたぺいの孤独を、彼の初恋話になぞらえて描いた回だった。一杯の珈琲によって生まれ変わった青山を、誰よりも早く見つけて追っ手から逃がそうとしたぺい。昔の二人のシーンは暴力的で見ているのが辛い。当時の青山の目は、今の穏やかなそれとはまったく違う。

「あ、この目」

いけないと思いながらも、またもやパラパラと脳内が……。

映画『悪人』の妻夫木くんの目とか(あ、前にも同じこと書いたような)、最近だと朝ドラ『おちょやん』の成田くんの目とか。澱んだ目、定まらないイカれた目、憂いを帯びた目。目の演技でこんなにも変わるのかと驚く。

”ほっこり”と”緊張”が交互にやってくる展開でたいへんなんだけど(苦笑)、毎回珈琲を淹れて飲みながら楽しんでいるドラマ。第6話は一体どうなるのかな。

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