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スケッチ2

キオスクでのど飴を買った。朝の込み合う時間だった。

そばに男が立った。染めた髪の根元に白髪が伸び始めている。見かけより年を重ねているらしい。

サラリーマンだろう。眼鏡をかけた真面目そうな感じ。霞ヶ関とかで不祥事が起こったときに、街頭でインタビューされて、表情も変えずそそくさと歩み去るような感じといえば近いだろうか。

その男がゆったりとした口調で「たばこ」と言った。

たばこったっていろいろあるでしょうがあ!と思うが、なんとキオスクのおばさんは当たり前のまえの顔をして、「フィリップモリス1ミリ」というのを差し出した。

男はおもむろにうなずき料金をさしだし、出されたお釣りをゆっくりと小銭入れに終って立ち去った。

どこにでも常連さんはいるものであ

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