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野良や野良

世の中にいるねこが全て、思わず撫でたり抱きかかえたりしたくなるような、かわいこちゃんやべっぴんさんだということはありえない。

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そのねこの生きてきた過酷な時間を推し量れるような風貌のねこもいる。

わたしが町を歩き出会った帰る家を持たないねこさんたちは、決して器量がいいとはいえないけれど、実に存在感のあるおもだちをしていた。

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そういうねこさんはまことに慎重に生きているので、なかなかうまい具合にファインダーにおさまってくれない。

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が、こちらが気配を消しているとどこかぴりぴりしながら、不安げに、いやいやながらという感じで、撮らせてくれる。

表情がいささか硬いのはそういうわけだが、それでもやっぱりねこはいい。実に人間くさくて、実に愛すべき存在だ。

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読んでくださってありがとうございます😊 また読んでいただければ、幸いです❣️