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私はこれから、「地域を盛り上げたい」なんて、もう言えない。

熊本を拠点に10年近く活動してきた。働き方を軸にイベントをやったり、ローカルプロジェクトを立ち上げたり、情報発信をしたり。

早い段階で地域には飽きたけど、熊本の人と結婚して子供ができると、他所の地域に移り住む手間がえげつないくらい増えるので、自分が飽きずに暮らしていけるように、自分が楽しめる環境を自分でつくるしかないなといろんな動きをしてみた。

地域を盛り上げるみたいな大義名分に繋がってた部分もある。



ただ、今回のコロナ渦を経験し、自粛があけていく中で、私はもう当事者として「地域を〜」とか言えないなと思った。言っちゃいけないな、みたいな方が近いかもだけど。

なんで、そんなことを急に思ったかというと、大きく3つの要素がある。


1つ目。そもそも集まることのリスクがいろいろ言われる中でリアルイベント?オフラインイベントのリスクと安全に開催するための手間と収支を考えると、ぶっちゃけまじで主催とかやってやれない。

これまでやってきた、地域の人たちに向けたコンテンツづくり、トークイベントやミートアップのようなものは、もうやらなくなるだろうなと悟った。

そして、都会と地方の情報格差をうめたいという想いもあって、都心の方にゲストに来ていただくとかも多かったのだけど、これまでオフラインでしか提供されてなかった都心のコンテンツもオンラインで提供されるようになり、能動的に動く人にとっては、いくらでも情報がとれるようになった。

だったら、もう、私はやらなくてよくて、みんなオンラインイベントとかに参加したら良いと思う!ってなった。

これで、まず、地域に向けたコンテンツづくり。別に私がやる必要性がなくなった。


次に、地域の事業者の人達のためにできることを考えていて思ったこと。

私はPRという仕事をしていて、7-8年リモートワーカーで、数ヶ月前から「オンライン開発チーム」という事業を立ち上げて…という、コロナのマイナスの影響を受けず、もはや仕事の相談が増えてるんじゃね?みたいな話になってる。ありがたいことに。

で、ここ最近とくに、仕事として費用をいただくレベルでないものも含め、地域のいろんな事業者さんの相談を聞いて、PRやWebマーケの視点で出来ることを一緒に考えて提案して、やれるものについてはプロトタイプ的なサービスもつくってみたりした。

その中で気づいたのが、例えば飲食店さんとか例としたら、飲食店1-2件から相談がくると提案することは違ったりするのだけど、10件とかから相談をいただくと、私のレベルだと、提案できることがぶっちゃけ被ってくる。

そもそも、PRやWebマーケを全くやってこなかった方が最初に何をやるか?っていうと、すごい尖った商品とかでなければ、やれることも狭まるし、同質化してくる。

そうなると、差がでるのは、商品やサービス、それをやってる人達のポテンシャル勝負になってくるように感じた。そう感じてしまった。

「旨い肉」とかはどこにでもある中で、その地域だからこその材料を調達したり、その人だからこそできる調理法とかで、他にはない尖ったもの、突き抜けたもの、空いている市場とかを見つけるしかないといか。

あと、本当に考えると、手に職をもってる人達だからこそ「この店舗って続けないとダメですか?オンラインで頑張りたいなら、この規模や立地だと家賃もかかるし、リスクだと思ってまして、郊外に移転されるとかも選択肢としてありなのかも、、、」みたいな提案とかしたくなってくるときもある。

みたいなことを考えてると、そこまで覚悟をもって向き合えるのか?とか考えるようになってきた。

それを覚悟をもってフルコミットでやってる先輩や友人達をみてると、地域の事業者支援とかで、私が向き合うのは限界もあるなと思ってしまった。私に相談がきたとして、そういう人達にパスを回した方が良いのかもしれない。



最後の3つ目。都心の人を地方に連れてきて、思わぬ化学反応を起こすみたいな話とかあるじゃないですか?

私もそういう想いで関わってたり意識してたりする地域があったんですけど、それも今後は私がやってくのは難しいなと思うようになりました。

旅行業の話で、海外から日本にきてもらうとか、東京から地方に来てもらうとかってしばらく難しく、近い距離の「マイクロツーリズム」みたいなことが提唱されてたりします。

都会の人と地方をつなぐみたいな流れもありましたが、これまで都会の人達を呼びたいから、都会の人に売りたいから、都会の感覚を持った人に地域へ関わってもらうみたいなパターン多かったように思います。

ただ、マイクロツーリズムとかなると、その地域周辺の経済圏なので、都会的な何かとか、洗練された何かとか、あった方が良いのかもしれないけど、優先度さがる可能性高いんじゃね?とか思ったりして。

ネットとかで広くに届けても、その中で近くの人しかそこに来れないなら、あんまり意味がなかったりするわけで。

あと、関係人口みたいな遠くから関わるみたいな話も、それ、どこもかしこもやれるようになるし、やるようになりそうなので、結果差別化できず、新しくもなく埋もれるパターンも多そうで。

だったら、もう逆にネットで遠くではなく、半径何メートルみたいな世界で、丁寧に人と人の関係を紡いでいく方が、生まれるものや経済的にはプラスになりそうだし、地域固有のものから生まれたことによって自然と個性が生まれ差別化されたりするかもですよね。

とか考えると、もうその地域に根を張って実業とか頑張ってる方が動かれた方が持続的に地域のためになるし、共助の関係とかできると、コロナとか来ても消えづらい財産化とかしていきやすそうだなと。

ってなると、近くに地域に関わるとかも違いそう。というか、できるんだけど、自分がそれをやるより、地域に根を張って覚悟決めて生きてる人達が自分達でやった方が成功すると思うので、それを邪魔しないように遠目から応援した方がいいよなと思った。


で、自分は何するか?っていうと、「オンライン開発チーム」ってサービスをやってるので、ネットの世界で、シンプルに勝つ。ということだなと思う。

これから好きな場所から好きな人達と柔軟に働ける環境なんてのは当たり前で、その先、今以上に苦しい世の中きても、例えば国が支援が期待できない状況でも、まわりの人を支えれる仕組みをつくりたくて。

身近な熊本でも、今、ギルド型の組織が増えていってるけど、小さな国みたいにならないといけないのかもなと思ってる。うちの代表が「個人間の共助」の話をよく話してるのだけど、早急にその環境をつくれるようにならないといけないって危機感も感じる。

一回駆け上がって、一周まわってこないと私には何もなさそうすよね。


先日、PRのセミナーに登壇させていただきまして、そういう機会もないので、超全力で準備したので、PRについて、今の自分として喋れる天井はこれだったな…というくらい個人的にはやりきったんですけども。

私は、まだ今の自社の成長フェーズのとこくらいまでしか経験してなくて、それから先のフェーズのPRについてはよくわからない、、、というか経験してないのが正直なところで。

自社を成長させて未知の領域にいかないと、自分としても未知の経験とか次のフェーズにはいけなそうなんですよね。


なので、これから改めて自分とか自社と向き合って高めつつ、自社のお客さんや関わってくれてる周囲の人達のためにできることを考えていこうと思います。

そちらを突き詰めた先に、また「地域」みたいな周囲に還元できればと思いつつ。


進めば進むほど、自分の知らなさを知り、無力さを知り、中途半端さを知り、悔しさを感じます。

この判断だって、悔しい。けど、自分の感覚がそう振り切れっていってるから、振り切りたいなと思います。


以上、長くなりましたが、読んでいただき、ありがとうございました。


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