他人のプレゼンはここに注目!
ほぼ毎日見ています
講師なので当然ではありますが、日々様々なプレゼンテーションに出会います。
構成や修辞の練られた作品は芸術的で、自然と身を乗り出して感動してしまいます。
あなたも、目の前で雄弁に語る誰かに関心した経験があるのではないでしょうか。
話が上手い人のプレゼンテーションは、なぜ人の心を動かすのか、どのような技術を使っているのかを理解すると成長のヒントになります。
野球選手はライバルのスイングを観察して技術を評価しますし、将棋が得意な人は矢倉戦法がどうのと第三者の視点で対局を語れます。
同様に、素晴らしいプレゼンテーションをする人はすべからく他人のステージを分析できるのです。
本日は講師が普段どのようにプレゼンテーションを見ているかをお伝えします。
見え方が変わって、これまで以上に興味が湧くはずです。
そのプレゼンはキャッチーか
聴衆にとって、これから始まる数分間が楽しいか退屈かが分かるのは最初の一言です。
第一声で眉が上がったらプレゼンター(発表者)が主導権を握れます。
「私たちの生活を彩るのは音楽です」
「今日朝ごはんは食べましたでしょうか?」
なんて始まり方はNGです。
無難な立ち上がりは注意を削ぐので、一言目は熟考しましょう。
「1995年に一人のバイオリニストが世界を変えました」
「朝ごはんを食べるべきか否かの論争に終止符を打ちます」
のように導入部分で興味を引けるかどうかが生命線です。
その後にどんなテーマが待っているのかワクワクさせられると思わず顔が緩みます。
ですから、開始部分のキャッチーさは重要項目として観察しています。
そのプレゼンは磐石か
ツッコミどころのあるプレゼンテーションは適切ではありません。
立場が途中で変わり、道筋がごちゃごちゃしては分かりづらいからです。
もしバイオリンの魅力を語るなら、最初から最後まで楽器の良さを伝えなければなりません。
「高価すぎるから手が出ないですよね」なんて反対意見を敢えて入れる必要はなく、一貫した姿勢を貫きましょう。
楽器発祥の説明後に、現代のバイオリニスト紹介、そして歴史の話に展開したら時系列がバラバラで分かりにくくなります。
時系列順や原因→結果の関係など、意図を持って構成しているかどうかはプレゼンテーションに表れます。
私は手元で論理の図を描きながら聞いていまが、スムーズに整理できるプレゼンテーションは安心できます。(図は汚いので載せません)
そのプレゼンは個性があるか
長いプレゼンテーションになるほど、表現力の差が出てきます。
同じ単語を繰り返さずに、言い換えや比喩を巧みに使って情報量を増やせるかは腕の見せ所です。
表現を変えれば、物事を別の側面から捉えられます。
例えば「りんご」は「赤い果実」で「風邪の味方」で「最初にペンに刺される被害者」です。
プレゼンテーション全体の流れに合わせて適宜表現を調整すれば文の映像化力が上がります。
聴衆の頭の中にイメージを共有できるのです
想像させられるとプレゼンテーションによる影響力を実感するのです。
優れた商品説明の後に買いたくなるのは、商品がもたらす利益を頭に描けたからです。
ポイントを押さえると楽しい
これらを意識しながら聞くと、話者の意図が明確に分かり、秀逸なコメントができるようになります。
論理や表現は自分のプレゼンテーションにも取り入れる材料にもなります。
プレゼンテーションを見るたびに自らの血肉になりますから、骨の音が聞こえるくらい成長を実感できます。
誰かのプレゼンテーションに触れるのは勉強なのです。
こちらでもたくさん記事を書いています。
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