D&D2024年版ドラゴンのデザイン
こちらは、7月13日に配信された「New D&D Dragon Redesigns | 2024 Core Rulebooks | D&D」の内容を日本語でまとめたものです。必要な解説も中に交えて説明するので、初心者も読みやすいです。
変わりゆくドラゴンのデザイン
ここでは主に2024年におけるドラゴンたちのデザインをどう考えたに付いての情報が多く含まれますが、同時に「過去版ではこうだった」と語ってます。5版からD&Dを遊び初めた人にはピンとこないと思うので、ゴールド・ドラゴンを例に過去版のデザインを見てみましょう。
ドラゴンと龍(ロン)
D&Dの世界にはカラ・トゥアというアジアをイメージした地域があり、そこには全く違うドラゴンの種別「龍(ロン)」があります。
龍達は人々の生活に密接に繋がっていて、神々として信仰されてます。(主に中華系であるショウ・ロン帝国)
この中でも天龍はゴールド・ドラゴンに一番近い存在で、長い髭は後の3版から続くゴールド・ドラゴンの系統に取り入れられているのがわかります。
天龍は水晶を頭に埋め込んでいて、それによって魔法的な飛行が可能でした。ここらへんもゴールド・ドラゴンのインスピレーションになっているのではないかと推測します。
おまたせしました、動画の内容は次のとおりです!
概要
ゴールド・ドラゴン
過去版のデザインと今のデザインをミックスして生まれた。ドラゴンは1セット5体で、2セット合わせると10体のクリーチャーがある。(メタリックとクロマティック)
さらに、喋ることが可能なものであればクリーチャーというより、キャラクターに近い。「10人の違うキャラクターをどうデザインしようか」に注目した。
*メタリックドラゴン(金属竜)は善の属性のドラゴンで、人間を助けることもある。クロマティックドラゴン(色彩竜)は悪の属性のドラゴンで、ほとんどは敵として登場する。
2014年の情報を読み取って、性格や住処を分析した。
そして、過去版も含めてその生態系に沿うデザインを目指した。
例えば、他のドラゴンと見分けがつくように、ゴールド・ドラゴンは1版2版のフィーリングを採用した。
メタリックの中でも、ゴールドは少し浮いた存在だ。一人でいるのを好む内気でミステリアスなドラゴンである。しかし、シルバーはその真逆。他人と喋るのが好きで、社交的だ。
こうした雰囲気を分けるのはもちろんのこと、データ的にもレッド・ドラゴンに対抗しうる存在としてゴールド・ドラゴンを考えてみた。
ゴールド・ドラゴンは飛行するのに翼を要せず(新情報!)、炎に耐性を持ち、水中も呼吸できる。レッド・ドラゴンの主力である火を無視して体に巻き付いて絞め殺しつつ、水中へ沈めて溺死させることができる。
弱体化のブレスもあるよ!
誰も居ない荒野に佇むゴールド・ドラゴンの姿も哀愁が漂っている。静けさと憂鬱さを感じさせるが、それもゴールド・ドラゴンがそういう性格だからだ。このドラゴンは昔に滅んだ王国を見て「なぜこうなってしまったのか」を悲しんでくれる。
他のメタリック・ドラゴンも似たようなプロセスで考えてみた。シルバードラゴンは街かアリーナの中心に立って民衆とともに凱旋か祝い事をしている。
各ドラゴンのより詳しいアートは2024年版のルールを予約購入した人がアクセスできる。
ブラック・ドラゴン
このドラゴンは破滅と腐敗を表し、純粋な悪だ。
他人のことはもちろん、自分さえも憎んでいる。
デザインとしては「一目で邪悪である」ことを見せつつ、きっと会話はできるだろうが上手くいく可能性は低い。2014の記述では「年老いたブラック・ドラゴンの顔の皮膚は剥がれ落ちる」と書いてあって、それを意識した。
レッド・ドラゴン
このドラゴンは一番でかい。デザイン的に一番変わってないドラゴンでもある。色彩竜5人衆のリーダーとなりうる存在であり、わかりやすい脅威、そして食物連鎖の頂点に立っている。
怖さ、傲慢さ、強大さをすべて強化するデザインになっている。
*海外で人気の配信者グループである「Critical Role」のキャンペーンの一つにドラゴンと戦うものがり、同盟を組まないはずのドラゴンたちを束ねたのがレッド・ドラゴンとなっていた。リーダー的存在はやはり竜でも戦隊でもレッドですね!