D&D2024年版ソーサラーまとめ
こちらは、7月10日に配信された「New Sorcerer | 2024 Player's Handbook | D&D」の内容を日本語でまとめたものです。必要な解説も中に交えて説明するので、初心者も読みやすいです。
実は人気のソーサラー
特に補足事項は無いので、個人的なソーサラーについての話をさせてください。配信を行う上でD&Dのインストを多くするのですが、ソーサラーのサブクラス説明で初心者のみんなは「魔法暴走」に心を惹かれます。
何が起こるのかわからない、発生した効果を見るだけでもエンタメ要素が強く、今回の動画で暴走表が見直されたことはとても嬉しいです。
ここでは語られてないですが、プレイテストの内容がそのままであれば、魔法暴走が発動するかどうかのダイスで、暴走が「1」から「20」に変わります。1=「ファンブル、失敗」から20=「クリティカル、成功」になったことで魔法暴走の発動を勝ち取った!という扱いになります。
概要
ソーサラーとは魔法を生まれ持ったキャラクターを遊びたい人のためのクラスだ。生まれ持った個性で戦うスーパーヒーローに一番近いかもしれない。
以下が他の変更点だ。
Innate Sorcery(内なる魔力・1レベル)
ボーナス・アクションとして魔力を開放し、恩恵を得る。ソーサラー呪文の難易度が1上昇する。
ソーサラー呪文の攻撃ロールに有利を得る。
*プレイテスト時では大休憩に2回使用できる。
いわゆるソーサラーの「激怒」っぽいものとしてデザインした。ウィザード、ウォーロックと共にソーサラーを並べるだけでもその違いが如実に現れる。
呪文発動
初級呪文入れ替え可能。魔力の源泉&呪文修正(獲得が2レベルになった)
魔力点を獲得し、これを呪文スロットに変換したり、呪文スロットを魔力点に変換できる。主な使用は呪文修正になる。それぞれの呪文修正にもバランス調整を施した。
ターシャの万物釜に出てきた呪文修正も収録されてる。
Sorcerous Restoration(魔力点高速回復・5レベル)
魔力点を回復しやすくなった。
*プレイテスト時では小休憩を終えたりイニシアチブをロールしたとき、消費された魔力点を[ソーサラーレベル÷5(切り捨て)]点回復する。Sorcery Incarnate(魔力の化身・7レベル)
魔力点を消費することで内なる魔力の使用回数がなくても使用できる。
内なる魔力発動時、各呪文に最大で2つの呪文修正を乗せる事ができる。Arcane Apotheosis(魔力の極み・20レベル)
内なる魔力発動時、1ターンに一度魔力点を消費せずに呪文修正を発動できる。
*プレイテスト時には以下の効果もあった
ウィッシュの呪文の「負荷」によって呪文を発動できなくなることは無い。ウィッシュを使って9レベルスロットを消費せずにレベル8以下の呪文を再現しても良い。
大休憩に一度使用できる。
同じ柔軟性やカスタマイズ性を備えたソーサラーやウォーロックの違いもはっきりしてる。ウォーロックはキャラ作成やレベルアップごとに長期的なカスタマイズを施すが、ソーサラーは瞬間的にカスタマイズを行える。
ウォーロックはキャラビルドの幅が広く、ソーサラーは戦術的な幅が広く、ウィザードは呪文の数が多いことから柔軟性を得ている。
Aberrant Sorcery(異形の魔力)
Clockwork Sorcery(機械仕掛けの魔力)
*サブクラスの名称は「~Sorcery(◯◯の魔力~)」に統一された。
この2つのサブクラスはターシャ本から輸入されたもの。
みんなに愛されているサブクラスだったため、大きい変更点はなく、新しいクラスに適応するためのちょっとした変更のみを加えている。
後に出てくる竜の魔力と異形の魔力は「クリーチャー種別」に関わることが共通点だ。
竜は物質界に存在するもので、異形は彼方や星々存在するクリーチャーとのつながりがあるものだ。
機械仕掛けの魔力と荒ぶるの魔力は秩序と混沌を表す。
異形の魔力と荒ぶるの魔力という不定形で未知なるサブクラスの隣に秩序と既知を重んじる機械仕掛けの魔力があるのは面白い。
竜の魔力
ソーサラーが生まれた3版の時代から、竜は重要な存在だった。
ここでは「竜」の側面を強化する調整を入れた。
Draconic Resilience(竜の防御力・3レベル)
*名称はプレイテストより
・HPが上昇する。
・ACが高くなる。Draconic Spells(竜の呪文・3レベル)
新特徴。このサブクラスを選ぶだけで呪文の獲得数が増える。
3レベル:ドラゴンズブレス(ザナサー本の呪文)
9レベル:サモン・ドラゴン(ドラコニック・スピリットの名称変更)Elemental Affinity(元素適応・プレイテスト時は6レベル)
竜に対応したダメージ種別(酸、冷気、火、毒、雷鳴)の抵抗を得る。Draconic Wings(竜の翼・プレイテスト時は14レベル)
常に翼が生える訳では無いが、生やしたときの飛行速度を強化した。Dragon Companion(竜の相棒・18レベル)
サモン・ドラゴンの呪文を強化する。
・物質構成要素を無視する
・大休憩に一度、呪文スロット消費無しで発動できる。こうした場合、集中をしなくても良い。
荒ぶる魔力
一番大きな変更点は魔法暴走をDMの許可を得ずに使えることだ。
不確定な要素はまだ残ってるが、「起こるかどうか」ではなく「いつ起こるか」を選べる。
混沌潮流も回復しやすくなる。
Tamed Surge(混沌掌握・18レベル)
1日に一度、魔法暴走を確定で発動できて、その効果も自ら選べるようになる。ただし、一番下の行だけはダイスでロールしたときにのみ発生する特殊な効果であり、自ら選ぶことはできない。
ダイスロールのある行を選んだ場合、そのダイスロールは必ず行う必用がある。混沌制御(14レベル)
魔法暴走で2回ロールして、好きなのを選ぶ効果は健在。
しかし、一番大きい変更点はクラス特徴ではなく、魔法暴走にある。
ランダムで選ばれた結果の中に、更にダイスロールが発生して混沌が加速する特徴が増えた。
実際に強い影響のある効果も含まれているが、「面白おかしい」効果もちゃんと残してる。結果次第ではソーサラーの身体的特徴を変えるものがすべて同時に発生することもあり得る。
「植木鉢」は健在、しかしソーサラーに良い影響を与えるものが増えた。
新たに発生する効果は「どのように面白く戦闘の流れを変えるのか」に重きをおいたが、それでも少し悪い効果が発生するかもしれない。
魔法暴走はソーサラーの「追加呪文リスト」としての役割も行っている。他のサブクラスは選ぶだけで呪文リストが拡張されるが、ソーサラーはこの魔法暴走に含まれる効果こそが追加呪文リストである。