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雪の中房温泉

冬。北アルプスが雪に閉ざされる年末、『中房温泉』(なかぶさおんせん)へ行くことにした。

北アルプス燕岳(つばくろだけ)の登山口にある秘湯として知られ、標高1,462メートルの高地にある。中房温泉に通じる林道は既に雪に閉ざされて通行止め、到達困難度はかつてないレベルだ。スパイクタイヤを装着して、チャレンジだ。

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[走行データ]
距離 36.8km (JR安曇追分駅~中房温泉往復)
最大標高差 957m
平均斜度 全体 0% 上り 6% 下り 6.1%
獲得標高 上り1,032m 下り1,041m

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冬、中房温泉へ通じる全長12キロの中房林道は車両通行止めとなっている。崖崩れが頻発する上、積雪が尋常でないため、維持整備が大変な道なのだ。そうなると日帰り湯のために冬山登山者と同様、12キロの雪の坂道を4時間ほど歩いていくしかない。とても日帰りができる距離ではない。

そこでスパイクタイヤ を装備したブロンプトンの登場だ。幸いなことに今シーズンは全体的に降雪が遅れているので、さほど無理なくいけるのではないか。といっても標高差800メートル以上の山道だ。高い標高では積雪もかなりだろう。そして下りが特に危険だ。心して臨むことにする。

そして、ブロンプトンジャンクション忘年会の翌日7時半の安曇追分駅、ふと外を見ると、小雨から粉雪に変わっていた。出発しよう。

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有明神社の鳥居だ。ここから神域に入る。中房温泉への道は有明山を巻くように進む。

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宮城ゲートから先は冬季閉鎖されている。但し、歩行者と自転車は脇から入ることができる。

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林道に入ると、モノクロの世界となった。標高を上げていくと雪の量が増えていく。

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標高1,000メートルを越えると道は完全なる凍結路となった。

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いつの間にやら雪は止んで、あたりが明るくなってきた。中房温泉1.5キロの表示だ。もうすぐか。

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しかし林道の雪の厚みが増してきた。これ、ホントにいけるのかい?

(続く)