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【紀伊半島周遊】日本一の長距離バスにのったった(後編)【leg 2】

ども、ゆさっちです。
前編に引き続きご覧いただき、ありがとうございます。

167kmにもわたる日本一長距離を走る路線バスの旅。
前編では始発の大和八木駅から最初の休憩地のある五條市までの模様をお伝えしました。
しかし、終点の新宮駅まではまだ5時間以上あります。
そして、ここからが日本有数の秘境を行くルートとなります。

では五条駅発車から、旅を再開しましょう。

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駅を出ると再び国道24号線に戻りますが、まもなく分岐点で国道(酷道)168号へと進路を変えます。
ここから基本的に和歌山県に入るまで国道168号線をひた走ります。

しばらく五條市の市街地を進みますが、五条病院を過ぎると様相が一変します。

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一気に山の中へ

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そして、車窓にはコンクリートの橋梁の様なものが寄り添ってきました。

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これが前編の最後でお話した、五新線の遺構なのです。
よく見ると本来鉄道橋には無い、白いガードレールがありますね。
これは鉄道利用を断念した後で、ここをバス専用道として使っていたんです。
最初、国鉄バス(JRバス)が使っていて、JRバス撤退後は奈良交通が2014年まで引き継いで使っていましたが、施設の老朽化で現在は使用していないそうです。

「今風に言えばBRT(バス高速輸送システム)じゃん」
大船渡線あたりで実用化されていいる鉄道の跡地を専用道にしてバス運行しているBRTを連想しました。
でも・・・・
「あれって老朽化したら、こういう運命?」
と、一抹の不安にもかられました。

さあ道はどんどん険しくなります。

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標高もぐんぐん上がっていきます。

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新宮駅を5:53に出た大和八木駅行第1便とすれ違います。
そうそう、申し遅れましたがこのとんでもない長距離路線バス、1日3往復あります。(´∀`; )

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時刻はまもなく正午、車窓を眺めながら大和八木駅前のコンビニで買ってきたおにぎりをぱくつきます。
車内からとはいえ、大自然の絶景をおかずに食べるおにぎりは格別です。
(*´▽`*)

そして、ここまで1時間半近く続いていた五條市のターンが終わり、いよいよ十津川(とつかわ)村に入っていきます。

十津川村は広い!
村としては全国一面積が広いです。(北方領土を除く)
琵琶湖より広く、奈良県の面積の5分の1を占めます。(´⊙ω⊙`)

十津川という単語で連想するものはゆさっち的には2つあります。
ひとつは北海道の新十津川駅、以前の書き込みでご紹介しました。
この春廃止になってしまいましたね。( ´;ω;` )

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この新十津川駅のあった新十津川町は、十津川村より水害での避難等で移住された方の作った町なのだそうです。

もうひとつは西村京太郎の代表作、十津川警部シリーズ。
このネーミングの由来は西村氏が地図を見ていたときに、この地名にインスピレーションを得たそうです。

そして、この十津川村のほぼ入り口にあたる上野地(うえのじ)で2回目の休憩があります。

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さて、路線バスの旅なのに、なんとここではアトラクション(?)が楽しめます。ヾ(*´∀`*)ノ

それがこちら!、ででん!

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谷瀬(たにぜ)の吊り橋です。
全長297.7m、高さ54m、生活道路の吊り橋としては日本一の長さだそうです。
渡れる部分は20cm位の板が4枚連ねてあるだけ、あとはネットがあるだけで下がスケスケです。(´∀`; )
ここを地元の方や、郵便配達の方はスーパーカブで走っていくそうです。
∑Σ( °∀°ノ)ノ

さあ、みなさん、現地訪問の際は是非渡ってみてくださいね、無料ですよ。(*´▽`*)
え?お前は行ったのに渡らないのかって?
無理でしたー(((;´•ω•`;)))高いの苦手。

山を渡る風は爽やかだけど、気温は30℃でした。

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さて、再び出発です。
また国道168号線を下っていきます。
実は国道168号線も立派な新道の整備が進んでいます。
でも、昔からの集落が新道沿いに移る訳ではないので、バスは集落ごとに旧道に入ります。
旧道が行き止まりになっているところもあり、転回場でスイッチバックして来た道を戻っていきます。

マイカーだと見過ごしてしまうような山あいの小さな集落、バスはその一つ一つに丁寧にアクセスしていきます。
時折、地元の方が乗ってきては5つばかり先の停留所で降りていきます。
運転士さんと長年の顔見知りのように挨拶していきます。
そんな情景に触れるのもバス旅の醍醐味です。
このバスの観光目的の輸送とはまた違う、地域の足としての一面を垣間見ました。

乗り降りする人の少ない路線ですが、すれ違うのも困難な細道、停留所ごとに停車して対向車に道を譲り、後続の車を先行させます。

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沿線は紀伊山地の山肌が迫り、十津川が悠々と流れます。
そして地形を生かしたダムも多いです。
この筒のようなものは、ダムの水を発電所に運ぶものだそうで、大型バスが中を楽勝で走れるほど太いらしいです。

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十津川温泉に着きました。
ここで最後の休憩です。

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このまま泊まってしまいたい。(´∀`; )

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足湯がありますが10分休憩では無理ですね。(´∀`; )

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奈良交通の事務所がああり、全線乗り通すことを申告すると、記念品がもらえます。(後でね)

目の前は十津川の悠々とした流れが・・・・。

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長かった十津川村のターンも終了、まもなく和歌山県に入り、寄り添ってきた十津川も熊野川と名を変えます。
熊野古道へのアクセスポイントもあります。

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熊野本宮大社の前を通ります。
過去に、ここにお参りに来たときのことを思い出します。
熊野の神様、また来ますね。

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大斎原(おおゆのはら)の鳥居も変わらぬ偉容を誇っています。

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ここから一気に新宮を目指すと思えばさにあらず。
湯の峰温泉や川湯温泉といった通好みの温泉地を丹念に回っていきます。
ゆさっちは10年位前に川湯温泉に泊まったことがあります。
お湯もいいし、熊野牛のステーキも最高だったっす。(*´﹃`*)

途中、神丸(かんまる)という停留所と、次の新宮高校前の間は17km停留所がありません。
これって記録ですかね?
詳しい方教えてください。

新宮市内に入って参りました。
久々に見る大きな町並みです。

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ついに新宮駅の表示が、始発からは5350円です。

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整理券の番号は109まで行きました。(´∀`; )

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ついに新宮駅到着です。
Apple Watchをピッとして下車します。
新幹線以外で5350円の運賃決済するって初めてかな。

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運転士さん、バス君、ありがとう、お疲れ様(*ᴗˬᴗ)⁾⁾ペコ

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6時間20分乗り通しました。
最初は山と川の単調な景色に飽きるかなと思ってましたが、いろいろな変化があり、ずっと楽しむことができました。
この感覚は只見線を旅した時に似ているかもです。

それから、おしりが痛くなるかと思ってましたが、全く大丈夫でした。
反発力のある固めのシートだったのがよかったのかも、高速バスもみならって欲しいです。

最後に、いつか十津川村をじっくりと訪れてみたくなりました。
お世辞にも便利な土地柄ではないのに、人々の生活は昔と変わらずしっかりと息づいています。
きっと物質面では計れない豊かさがあるのでしょうね。
その豊かさを見極めてみたいと思いました。

完乗の記念品です。
乗車証は吉野杉を薄くスライスしたものです。

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さて、これでバスの旅は終わりですが、今日は列車で三重県の松阪(まつさか)までいきます。
蛇足かもしれませんが、もう少しだけお付き合いください。
ダイジェストでお送りします。<(_ _)>

さて新宮駅は紀勢本線の駅ですが、ここを境にJR東海とJR西日本に管轄が分かれます。
JR東海の気動車は東北人のゆさっちにとって縁が少ないので、撮り鉄タイムです。
写真は今回乗車したワイドビュー南紀8号です。

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さあ、撮り鉄、乗り鉄ときたら飲み鉄だー!∠( `°∀°)/

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おかわり

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和歌山名物 めはりずし

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同じくさんまの姿寿司、お腹いっぱいです。

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窓の外には熊野灘

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いい感じに仕上がった状態で松阪に到着しました。乁( ˙ω˙ 乁)
明日は旅の最終日、ここ松阪からスタートです。
第3話もよろしくお願いします!(*ᴗˬᴗ)⁾⁾ペコ

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