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芸術家を学ぶ〜11人目《エル・グレコ》

私が勉強したいのは美学の中でもとくに分析美学と呼ばれるものなのですが、その分析美学をやるためには何をすればいいか考えたときに、まずは美学の基本をおさえることでした。勉強した芸術家たちはここに、時代区分はここにまとめていこうと思います。

という流れで美術史の勉強が始まりました。

11人目は、マニエリスム(16世紀後半)《エル・グレコ》です。


《エル・グレコ》16世紀後半

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『受胎告知』1590-1603年、大原美術館

エル・グレコは16世紀後半マニエリスムの画家で、ギリシアのクレタ島出身です。

エル・グレコというのは「ギリシア人」を意味する通称で、本名は「ドメニコス・テオトコプーロス」といいます。かわいい。

イタリアでティツィアーノから色彩を学び、16世紀後半にスペインのトレドに移りました。

細長く引き伸ばされた人体や、大胆な動き、現実離れした色彩の独自スタイルが特徴です。確かにエル・グレコの絵ってわかりやすいですよね。


長い間忘れられていましたが、20世紀の表現主義によってはじめて十分な評価を受けるに当たったそうです。

20世紀の表現主義の画家、フランツ・マルクは、「数世紀もの時代を隔てているが、セザンヌとエル・グレコは精神的な兄弟である」と言っています。

表面的な表現の美しさではなく、本質の部分を描こうとしているからですかね?セザンヌと兄弟というのがイマイチわかりません。どういうところが兄弟なんだろう???(わかる方教えてください)


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『聖三位一体』1577年、プラド美術館

これはトレドの祭壇画で、聖母子被昇天の絵の上に飾ろうとしていた作品です。聖母子被昇天は、聖母マリアが清く正しく生涯を終えたことから、まちがいなく天国へ行っただろうと信じ、それを宣言したときの絵なんだそうです。

ティツィアーノも描いていましたし、ルーベンスも描いたそうですよ!


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『トレドの眺望』1600-1610年、メトロポリタン美術館

この作品は単なる風景画ではなく、この街の本質をとらえようという試みのもとで描かれたそうです。実際に、そこに存在している多くのものを取り除いて描いたらしいです。

これを見るとなんとなくキュビズムとかセザンヌっぽいのかもしれないと思わなくもないです(言い方)

本質を捉えようってところから抽象的な感じがするんですかね。


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『オルガス伯の埋葬』1586-1588年、サント・トメ教会

これはエル・グレコの教区教会であったサント・トメ教会に多額の遺産を残してくれた、オルガス伯がタイトルに出てきます。

絵の上下部分で分けて見た際に、上が天界で、下が現世を表します。

天上では、最上部にイエス、左右にヨハネとマリア、あと鍵を持っているのがペトロです。(ペトロのアトリビュートは鍵)

地平線や背景が描かれていないのもエル・グレコの表現方法の1つです。幻想的なあの世を生み出します。


現世の方は、“14世紀、伯爵を埋葬した際に天上から聖ステファノと聖アウグスティヌスが舞い降りてきて、埋葬した”という伝説のシーンが描かれているそうです。聖ステファノは石を投げられて殺されたことから、アトリビュートとして石を持っていることが多いのですが、この絵では見つけられませんでした。(せめてもの報告)

エル・グレコは、多額の遺産を残してくれたオルガス伯の魂が天上に行くことを願って描いたのでしょうか。


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最初に出てきたこちらの『受胎告知』

日本で見られます!!!!岡山県の大原美術館にあります!!!!行きたいです!!!

『楽園のカンヴァス』というアンリ・ルソーを題材にした原田マハさんの小説があるのですが、そこにもちらっとこの絵が登場します。

話ずれますけど本当にこの本おすすめです。ほんとうに。これを読むとルソーを必然的に好きになってしまうのですが、これって美学的にどうなんでしょうか?作者の性格や生涯は作品の見え方に影響を与えていいのか、とかいう議題ができそうです。

話は戻ってエル・グレコの受胎告知に。以前レオナルド・ダ・ヴィンチを紹介した際にも出てきました受胎告知。

赤い服に青いマントに大天使と百合の花!!もう受胎告知そのものです!!!受胎告知シリーズとか集めてみたいですね。



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『無原罪の御祈り』1608-1613年、サンタ・クルス美術館

こちらはエル・グレコが晩年で描いた作品なのですが、これもまた遠近法や背景が曖昧で幻想的な印象を与えてます。

トレドの上空を描いているのですが、よく見ると太陽と月があります。

太陽と月に照らされて人々が昇っていくのがわかります。よく見ると人もたくさんいて、神秘的な作品ですね。


以上が16世紀後半マニエリスムに活躍した、エル・グレコの紹介でした。


これからもこんな感じでやっていくので、なにか間違っている点とかおすすめの勉強法がある方は教えてくださると嬉しいです。勉強していくうちに新しい情報が入ればその都度加えていこうと思います。



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本をたくさん読みたいです!!!

ありがとうございます!これからも更新するので見てほしいです!!!!!
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