『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』豪華版Blu-rayの感想
封入解説書をちょっとだけお手伝いした関係で、データ原口(原口正宏)さんから『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』豪華版Blu-rayを頂いた。ありがとうございます!
封入解説書には古賀豪監督に始まり、吉野弘幸(脚本)、谷田部透湖(キャラクターデザイン)、市岡茉衣(美術監督)、天田俊貴(美術設定)、川井憲次(音楽)、原口智裕(水木プロダクション)、原口尚子(水木プロダクション)(以上敬称略)各氏のインタビューを収録している。
明らかに、スタッフや制作過程に比重をおいた内容になっていて、それがすごくうれしいし、ありがたいし、意味の大きなことだと思う。そういう比重はこの『ゲ謎』という映画――「鬼太郎」シリーズのスピンオフではありつつ、独立した1本の映画としての、ひたすら内容で勝負を仕掛けている作品に、相応しいと思うので。
さらに特典のドラマCD、そして谷田部透湖氏による「描き下ろし蛇腹冊子」、そして「描き下ろしビジュアルカード」は、水木やゲゲ郎をはじめとする登場キャラクターたちの幕間やIFを想像するファンに対する、これ以上ないサービスにあふれたものになっていることが素晴しい。『ゲ謎』の世界に没入し、何度も「入村」を繰り返してきた、切実な飢えをもった観客に対する、フィクションの作り手側から贈られた、最高の「エネルギー供給」だと感じた。
こういう映画が当たった、という事実そのものが、私にとても元気を与えてくれる気がしている。