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不動産のロゴはなぜXXばかりなのか?

こんにちわ。ぶたくざです。
商流もサービス内容も全く異なる不動産のお仕事が2つ入ってきたので
勉強もかねて整理してみました。

知人が不動産業で独立するということでweb周り含むデザイン全般の仕事を任せてもらいました。
立ち上がりから、当面は賃貸に注力するとのこと。

twitterやnoteなどでもスタートアップの多くがビジョンをもって起業するのを見ていてストーリーや強い意志が不可欠だと思う一方、今の職場に不満を持って「自分たちなら自分たちのやり方で結果を出せる!」という成り行き独立も多いよねという現実はあります。

最終的に、地力さえあれば軌道に乗るのかもしれないですけど、やはり新しい船をこさえて海賊旗を掲げるわけだから
ヌルっと始めるよりは大義を抱いてビシッと船出してほしいと思うわけです。

請け仕事だし、デザインだけしっかりやっていればいいんだろうけど、彼らに対してまずはブランディングやビジョンを明確にすべきなんじゃないの?という話はしておくべきと思いヒアリングもかねて水を向けました。
shippioのBXデザインのnoteを見たあとだったからなおさらです。

「営業スキルの高い集団」として立ち上げるので「企業とはかくあるべき」みたいな目線にはあまり興味がなさそうながらも一応、聞く耳は持ってもらえました。
とはいえ霞を食っては生きられないので他に神経を使いたいという考え方はあまり変化は起きなかったよう。
それでも、名刺や店構えはかっこいいのがいいという。
私なりに言うべきことは伝えた。
あとは持ち回りの仕事をきっちりこなし納品することだ。

ロゴひとつがなかなか決まらない。

今回、ロゴひとつ決めるのに時間がかかったのはオファー段階でビジョンが漠然としていたからだと思っています。
明確に固まっていないものが多すぎた。

もちろん企業の当事者にとっては、資金調達や出店店舗の審査に集中力を奪われているのは分かる。
しかし、やはりブランディングを軽視して走り出してしまっていいわけがなかったのだ。

自分が家を借りるときを振り返ってみたが確かに、この不動産から借りたいという目線で選んでこなかった。
「この企業スタンスに惹かれて、仲介をお願いしよう。」みたいな発想すらなかった。
だとすれば、中小の不動産のブランディングは先に掲げるものではなく日々の業務の蓄積のあとについてくるものなのか。

気になる物件を見つけ、問い合わせて・・・という流れが当たり前の不動産でポリシーやステートメントを発信したところでユーザーには無関心なのかもしれない。(物件オーナーには響くんじゃないかなとは思うけれど。)
だからと言って ないがしろにしてよいものかと違和感をぬぐい切れない。

不動産のロゴ、圧倒的に〇〇が多かったことに驚く

思えば不動産のパンフレット、カタログの経験はあってもブランドロゴはなかったので初めてということになる。
普段通り、ロゴデザインを始める前のブランドステートメント、イメージカラー(トーン)、盛り込むべき要素を整理するところから始め、レビューを重ねた。
言語化することでサブリミナルが働き彼らとの間にも共通言語のようにイメージは芽生え始めイメージの統制は取れ始めた。
これで何とかうまくやっていけそうだ。

彼らの求める要素はある程度絞り込めた。
・四季(季節感)
・不動産ぽさ
・土地柄、和のテイスト
・人とのつながり、輪 、縁(自然)

一方、NG要素はこんな感じだ。
・ありきたりすぎるのはいやだ
・頭文字「K」の要素は不要

新しく立ち上げるのだから不動産であることを伝わりやすいロゴに仕上げたい。とうことで他社のロゴを調査してみた。
するとリサーチしてみてロゴとは違う部分で業界のずさんさにガクッと来た。

有名どころは十分とは言えなくとも最低限整備しているがそこらへんの不動産のネット対応、自社サイトのつくりは結構ひどい。
地場だからなのか、あぐらかいてでもやってこれたのかもしれない。
見れば見るほどGoogle mapにもオーナー登録してないところは多いし、必然的にHP情報も紐づいていない。
それともユーザー獲得にその辺の露出は有利に働かないのだろうか。

だとしても、客商売な以上 その手の整備にも目を向けない会社ってどうなのだろう。
DX以前の問題だ。

中小だからこそやらなくてはならないのではないのか?
それだから、SUUMOやHOMESなどのペイドメディアに食い物にされまくっているんじゃないのか。
飲食業界は、少しでも自社集客力を高めようとしている。
SNSやオウンドメディアをしっかりやるなら専任は必要だとしても、Google マイビジネスやYahoo!プレイスの登録くらいたいして負荷かかるものでもないじゃないか。

ちょっとずれてしまったが他社が真剣にやってないなら不動産業はとくに手を入れるべきなんじゃないでしょうかね。
普段、内見とか外観確認に使っているでしょうから。

さあ、ぶつくさ言いながら不動産のロゴを収集、分類してみた。
その結果、圧倒的に青系が多いというのがわかった。
大手だけに顕著なのかもしれないがこの割合は以上といえる。

不動産

不動産b

・都会っぽさ、クール、スタイリッシュ
・清廉、洗練、真摯
・清潔、さわやか

こういったイメージのスタンダードなテイストだ。
toBには間違いない方向性だと思うがお客さんの多くはCなはず。

一方でターゲティング次第では暖かさとか、家庭のイメージでパステル調、やわらかいピンクのものがあってもいいと思っていたのに全くない。
逆張り事業者がいてもおかしくないのに、これだけないということはタブーなのだろうか。
また、制作していて葉っぱを紅葉っぽく表現しようとしたときに火に見え、これが火事を連想させた。
これは最も連想させてはいけない要素であるはずなので極力遠ざけるように意識することとなった。
不動産に赤はリスクある配色と、この時から自分の中で位置づけられたのだが意外にもminiminiや三交不動産なども真っ赤を選んでいる。
神経質すぎたのだろうか。

まとめ デザインを依頼する前に準備するもの


デザイン設計、施工を行うハウジングメーカーと違い、仲介不動産は単なる真ん中屋さんかもしれません。
屋号はあっても個人事業主のようなフリーランスの営業マンと大差ないのかもしれません。
しかし、そこに客付きがある以上、明言しておくべきスタンスがあってしかるべきというのが私の考えです。

これを読んだ中にも成り行き独立をする方はいるかもしれませんが
もし、ロゴやサイトデザインを外部に依頼するのであれば最低限これだけは設定しておきましょう
①ブランドステートメント このサービス、事業でなにを成したいのか。
②USP 競合との差別化要素。どんな独自性をもって業界でポジショニングしていくのか。
③STP 自社が誰に対してどのような価値を提供するのか。
それだけでやり取りもスムーズになりますし、ぶれた納品をされる可能性はぐっと減ります。
最終的には選ぶのは発注した側になるので、自分が採用してほしいパターンと一致しないことはしょっちゅうです。

まだ、この選定は続いていますがここまで見事にブルーが出回っている以上個人的にはユニークなトーンのロゴが採用されればいいなと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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