失語

空の部屋に鳴る挨拶と 灰色の視界
下らないと笑えていた 意味もない日常の彼方
綿を詰め込んでまだ 生かされた人形に
悲しむ必要も無いから 切り貼りしただけの明日を作った

凡庸な人生が 削除する辞書のページ
口を噤む言葉は 世界を圧縮した
単純な反復が 記述する毎日に
同じ味の調味料 振りかけては延命

裏切ること 仕方ないと
知らなくていい痛みを有難がる
悔しいとか 悲しいとか
一つもないまま終わればいいよ

使わなくなった言葉の数
ぼやけていく未来予想たち
予定調和の各駅停車に
間に合う必要もないや
群青が搔き消した言葉も
全ての答えを知ったあとに
思い残すことなど一つもないから
丁度都合が良いや

殻に閉じ込めた 自尊心や防衛本能も
大切な人やものを 守るためにあったはずだろうな
いつまでも子供で 体だけが朽ちて
数行の回顧で灰に変わる

どうか純粋なまま綺麗な大人になって
どうか純粋なまま綺麗な大人になって
どうか純粋なまま綺麗な大人になって
どうせ消えちゃうのに 願っては願っては叶わない夢見て

薄れゆく記憶の狭間で
どうでもいい存在になれたなら
言い残すことなど一つもないから
丁度都合が良いや
(歌詞無し)
(歌詞無し)
(歌詞無し)
(歌詞無し)


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