土瀝青

アスファルトの上 転がった蝉の死体
ああはならないようにしようと手を扇いだ
終わりはどれくらい そんなことで笑う
君の足元は不相応に真っ暗だ

揃っちゃうなら一人でいいと
こっそり隠したラストピース
探し合うふり気づいていても
どうして そのままでいい?

秘密基地で 最低なことして笑おう
綺麗な順番で忘れてしまうよ
熱が冷めれば地獄へ昇ってしまうが
目が眩んでしまうような
最高の夏をやり過ごせ

伸びる影の残量 君と比べ数えた
単純化された別れは数字になっていく
割れたガラス瓶 / 血まみれの西瓜 /
黙った踏切 / 燃え尽きた蝉 /
余命僅かの花火 / 空っぽの君
ひとつずつずらして絶対に忘れよう

迫る終わりに気づかないふりして笑おう
覚めない夢ばかり望んでしまうよ
余りもので出来上がった君と僕さえ
冷たくなってから終わってしまうような
夏のようにきっといつか救われるさ

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