ぎゅっとね

私が作った私を誰にも壊されたくない
私が好きになったあなたが私に触れて私に好きな本を教えてくれてほんの少しあなたも私になった。
だから好き,そこだけ好き。
その時の熱を残す為に心臓を動かしてる,息をしている,目を覚ます,歩く,仕事に行く。
目を覚ましてあなたがくれた趣味やあなたが美味しいと言ったあの料理をつくる。

また同じ朝がくる
灰色に鳥の声がして私はまだ起きていて,紙タバコを燃やしている。くちゃくちゃになった髪を結ってテキトーに取ったTシャツを着てる。
Twitterで昔好きだった男を調べて,あの子にラインを何度も何度も打ち込んで消して繰り返した。
それで私は3滴くらい泣く
凄く静かに凄く穏やかに悲しみに包まれて,凄く昔から知ってる寂しさの中で死ぬみたいに目を閉じる。
悲しみの中で見つけたパフェを食べるデートの約束がささやかに光る。
1人でいるとすぐ腐っちゃうからね。
幸せは小さくていい

他人が額に飾ってくれるような人生は要らない
映画化されるような物語にもならなくていい、ただ私がしっかり抱き締められるくらいの厚みと痛くない優しさがあれば大丈夫。
きっと大丈夫。
懐かしい悲しみの朝を何度と見た,だから希望の朝もあるはず

あなたがいれば大丈夫


大丈夫になるから,どうかもう私を離さないで


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