見出し画像

誰もが智の集積に手が届くように

文部科学省は図書館と書店との連携を支援する方針を決めたそうです。

ご存知の方も多いと思いますが、現在書店が次々と潰れて、書店がない自治体が増えています。
その背景には、雑誌が売れなくなったり、コミックが電子書籍に移行したりとさまざまな要因がありますが、文部科学省としては、書店への支援と本に触れる機会を増やすことを考えているようです。
一例として、図書館が地元の書店から図書を購入したり、図書館で借りた図書を書店に返却することを挙げています。

無料で本が借りられる図書館と本を販売する書店は、利益相反していそうですが、ここまで書店が減っている現状では、売り上げを増やすことより、まずは本に親しんでもらうために本に触れる接点を増やすことが先決だとかか考え、図書館と書店が協力し合うのは大事なことだと思います。

書店という私営の施設に公金を投入することに疑問を抱く人もいると思いますが、膨大な智の集約である書籍に触れる接点が住んでいる場所(特に地方)の近くにあることは、どんなにネットが発達した時代でも必要ではないでしょうか。
もちろん、別の意見もあると思いますが。

ただ書店を救うことが出版業界を救うこととイコールではないと思います。書店で手に取ってもらえる(最終的にはお金を払って買ってもらう)ような良質な本を提供しないといけません。
そのために、無名の新人小説家である僕も小さな当事者として、微力ながらできることをしたいと思います。

著者初の単行本形式の小説「夏のピルグリム」がポプラ社より発売中です。「ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作です。よろしかったら書店で手に取ってみてください。善い物語です!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?