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絵の才能の磨き方(2023.6.29修正)

あなたは、字を書くためにペンの使い方を覚えましたか?

それとも、絵を描くためにペンの使い方を覚えましたか?

この記事のつづきです。

読んでない方は、こちらの記事を読んでから、今回の記事をご覧ください。


今回は、指の鍛え方や、ペンの扱い方の上達法を実践する前に、決めておいたほうがいいことについて、話していきたいと思います。


決めておいたほうがいいこととは、どういう方向性で鍛えていくかということです。

選択肢は2通りです。

一つ目は、今の自分のペンの使い方をベースに、技術と指の使い方を発展させ、積み重ねていく選択肢。

二つ目は、今の自分のペンの使い方を根本から見直して、一から完璧なペンの使い方を構築し直して、その上に技術と指の使い方を発展、積み重ねていく選択肢です。

一つ目については、即効性は高いですが、上限レベルについては保証できません。

もしかしたらかなり低いレベルで、頭打ちになるかもしれません。

二つ目に関しては、始めの頃は絵を描くのが、かなり下手になります。

その上、スタートしたらもうあと戻りはできません。

もとの自分を超えるまで我慢してください。

ただ、上限レベルは想像をはるかに超えるものだと思っていいと思います。

10年先を見据えるならこっちです。


そもそも、なぜ2通りの選択肢があるかと言うところから、説明していきたいと思います。


あなたは、字を書くためにペンの使い方を覚えましたか?

それとも、絵を描くためにペンの使い方を覚えましたか?


はじめの言葉ですね。

これが絵の才能がある人間と、才能のない人間を分ける基準のラインだと僕は思っています。


字を書くためには、字を書くための最適なペンの使い方があり、
絵を描くためには、絵を描くための最適なペンの使い方があります。


字を書くためにペンの使い方を覚えた人は、まずこの壁を越えて、絵を描くのに最適なペンの使い方を、身につけなければなりません。


というわけで、はじめに話した二つの選択肢の詳しい内訳はこうです。

一つ目の選択肢は、今のままのペンの使い方を、土台にして鍛えていく、というもの。(たぶん、字を書くために覚えたペンの使い方だと思います。)

二つ目の選択肢は、絵を描くためのペンの使い方を、改めて一から覚え直して鍛えていく、というものです。



基本的に、字を書くために使うペンは「書き順」というルールに支配されています。

この「書き順」が、あらゆる人に備わっているはずの、ペンの本来のポテンシャルを大幅に制限して、表現の選択肢を著しくせばめてしまっていると感じます。

「書き順」は、基本的に「↓」「→」の方向を軸に、字を書くことが徹底されています。

たまに「←」もありますが、「↑」に関しては一切ありません。

漢字だとそれがさらに顕著です。


ざっくりまとめると、指が閉じる方向にしかペンを動かさない。

指が開く方向には一切ペンを動かさないということですね。


これらの要因によって、偏ったペンの使い方を幼い頃から続けていた結果、指の筋肉の発達具合に、かなり偏りができてしまっています。


得意な角度の線、苦手な角度の線ができてしまっていること。

場合によっては書けない角度の線もあるということ。

さらに線を一画で、いちいち止めてしまうこと。


これらが複合的に絡まりあって、ペンを扱う技術の上達を阻害してしまっているんじゃないかと思います。


本当に絵を描くのが上手くなりたいのなら、この負の要因を克服しなくてはなりません。

もちろんこんなことしなくても、普通に絵は描けます。

ここらへんになってくると、もう絵を描くという行為に自分の人生をどれだけ捧げられるのか、という話になってくるのかもしれません。



次は、絵を描くためにペンの使い方を、覚えた人のペンの使い方について、説明していきたいと思います。

単純に結論を言うと、字の「書き順」というものを一切考慮しないペン使いを体現しています。

「↑」「→」「↓」「←」、あらゆる角度の線に対応することができ、およそ弱点というものがありません。

ペンという道具のポテンシャルを、高いレベルで発揮するための方法を、「書き順」という手癖が染みつく前に、絵を描くことで、自然と培ってきたからだと考えられます。

この土台の上に、努力と技術を積み重ねていけば、間違いなく相当高いレベルの絵描きになれると思います。


字を書くためにペンの使い方を覚えた人が、これを身につけるには、相当な忍耐と努力が必要です。

そして、当然今まで描いてこなかった角度の方向へのペンの使い方は、指の筋肉が全く鍛えられていないので、未熟もいいところです。

ペンを使い始めた、小学校一年生レベルの頃のまま、成長していないと思っていいです。

そんなものが、線の選択肢の入ってくれば、絵のクオリティがダダ下がりになるのは、火を見るより明らかです。

ですがそれに耐え、全ての角度の線を描く技術を均一に、同レベルにまで、引き上げることができれば、間違いなく今より数段上の絵描きになれるはずです。


これの効率的な練習方法も、そのうち記事にしたいと思います。



というわけで、自分のペンの使い方を、絵を描くための使い方に最適化し直して、その上に技術を積み重ねていくという選択肢。

自分のペンの使い方を、最適化しないで変えないまま、その上に技術を積み重ねていく選択肢。

自分の希望を、しっかり吟味したうえで選択してください、という話でした。




たぶん続きます。


以上です。

失礼しました。


※追記

続きの記事を書きました。


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