僕たちは農家になれるのか

定年退職をしたら、何かのきっかけで大金が手に入って仕事を辞めたら、僕は農業をしたいと思っていた。
田舎に住んでいるので、土地は大量に余っているから安く買える。

獲れたトマトやナス、ピーマン、オクラを素揚げにして夏野菜のキーマカレーを食べたり、漬物をつけたりするのはきっと会社では得られない喜びがある。
ぶどうを育てて、ワイナリーを作ってみるのも良さそうだ。
やり方なら調べれば見つかるだろうし、うまくできれば商売を広げてみるのも悪くない。

こういった妄想をよくするが、その妄想の時の季節は夏。
ただし全然暑くない夏である。

ラーメン屋で食事をし、クーラーの効いた車に乗って家へ帰る時、34度の猛暑、強い日差しのなかで農作業するおばあさんを見かけた。

畑にはビニールハウスがあり、その中はもっと暑いだろう。

僕が定年退職する頃には、もっと暑くなっているだろうか。

僕は農家にはなれないし、農家になれない人はもっと増えていくのかもしれない。

でもベランダでバジルやミニトマトを育てるくらいはしてもいいよね。




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