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もうひとつのワンダーを読み聞かせしてみて


何年か前に「ワンダー」という映画を観て原作を読んだらとても良かった。
いつか娘に読んで欲しいと思い、本を買っておいた。


読んでくれるかもわからないので、娘が一年生の時に読み聞かせしてみた。

オーガスト・プルマンはふつうの男の子。ただし、顔以外は。生まれつき顔に障害があるオーガストは、はじめて学校に通うことになった。だが生徒たちはオーガストの顔を見て悲鳴をあげ、じろじろながめ、やがて「病気がうつる」と避けるようになる。一方で、オーガストの話をおもしろいと感じる同級生は少しずつ増えていた。そんなとき、夏のキャンプで事件が起こる……。全ての人に読んで欲しい、心ふるえる感動作。

ワンダーは、オーガストの視点とオーガストの友達や高校生のお姉ちゃん、お姉ちゃんの彼氏、お姉ちゃんの友達の視点でも書かれている。
そこが面白いのだけど、娘にはさすがに高校生の視点で書かれたものはまだ理解できないようだった。

419ページあるので、何日もかけて読んでいった。
娘にはまだ早いかなとも思ったが、娘なりに想像しながら楽しく聞いていた。
「もう終わりにしよっか。」と言っても、
「やだ!もっと読んで!」を繰り返し、
結局11時ぐらいまで読んで喉がカラカラになった。

この本を読んで、相手にも色々な考えや気持ちがあることを知ってほしかった。
辛い環境にいるのかもしれない。
本当の気持ちとは違う事を言ってしまったり。
言ってしまった事を後悔しているかもしれない事も。

成長するに連れ様々な人間関係に悩むだろう。
もし、誰かに嫌なことをされたり、嫌われてると感じてら、もしかしたらそれは相手の問題かもしれない。
その時に相手の立場になって考える事ができれば、少し楽になるかもしれない。
全て自分が悪いと思う必要はない。

そして、困っている人がいたら親切にして欲しいと思う。この本には、よく親切という言葉が出てくる。

正しいことをするか、親切なことをするか、 どちらかを選ぶときには、親切を選べ (本文より)

そして、今「もうひとつのワンダー」を読み聞かせている。
ワンダーのスピンオフみたいな感じで、オーガストの友達3人の視点で書かれている。
オーガストをいじめていた男の子の話はとてもよかった。
自分がしたことを反省せず、先生から反省を強いられるが親は先生を責める。学校を訴えようとしている。
でも、自分がした事を好きな先生やおばあちゃんには伝えたかった。
そして、おばあちゃんの話を聞いて、初めて心から反省するのだ。
おばあちゃんも同じように友達を差別していたこと、戦争でその友達がしてくれたこと。

子どもの頃の戦争体験をリアルに語っているので、娘にも聞かせる事が出来てよかったと思う。
この話は胸がいっぱいで喉が詰まってしまって読むのが難しかった。

最後の女の子の話は、女子のゴタゴタだ。
娘には、これから経験するであろう様々な心情が描かれていて興味深かったと思う。
もし自分が誰かに親切に出来ていないとわかったら、行動を変えることもできるというメッセージもいい。

相手のことはわからない。本人さえわかっていないこともあるしね。
相手の事を想像するには、本や映画が最適だと思う。
自分が経験していないことはわからないし、想像もできないだろうから。
その意味でもうひとつのワンダーはとてもいい本だと思う。

もう少し成長したら自分で読んで欲しい。
そして、できればどう感じたか教えて欲しい。






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