"Entrée" behind-the-scenes⑩Loving the Alien

—君は、キリンが好きだったね。
”僕”は、あのシリウスまで首を伸ばせるかな。

星はきっと、引き潮にこぼした涙が真珠になって、僕らの知らないうちに空に舞い上がって膨らんだものなんだと思う。

月だってそうだよ。


僕にとっては、この曲は可愛い曲です。
重たいと感じる人もいるかもしれませんが、ある意味では真っ直ぐなラブソングなんです。

マイノリティの人間にとって—例えばスクールカーストのどこにも当てはまらないような人間にとっては、
一般の大多数の人が、「普通」には見えません。
あれが「普通」なんだ、とは理解しつつも、普通の人が異星人に見えてしまいます。

本当は、自分が異星人なのにね。
いや、本当は自分が人間らしくて、みんながアンドロイドなのか?
実は世界は壮大なドッキリで、自分以外みんな役者なんじゃないか?

そんな妄想をした人もいると思います。
一部の人かもしれないけど。。


純粋すぎると、純粋にとらえすぎると、地球に住んでても人は異星人になってしまう。あるいは、すべてが異星人に見えてしまう。

でも、恋は、たとえ相手が異星人だったとしても落ちるものだ。
むしろ、違った方がいい。
異星人だからこそ、好きになるのかもしれない。


歌詞にも登場するギリシャ神話の愛と美の象徴”アプロディーテ”は、古来は植物を司る精霊・地母だったとされる。

愛とは、相手が太陽を浴びさせてくれるものではなく、
自分が太陽として相手を照らそうとした時、より相手が強い光を反射するようなものだと思う。


同名のタイトル、BOWIEにも愛を込めて。


BRIAN SHINSEKAI - Loving the Alien(1st Album『Entrée』収録

https://open.spotify.com/track/25LmiCikb7Wcwi9weZMrMD?si=6Di4g_ZWRuOxPDQHVGhiCg


2018年、ビクターよりメジャーデビュー。シンガーソングライター/トラックメイカー。愛猫カールをこよなく愛す。ベイスターズと北欧料理に励まされるピアノマン。◆新曲「三角形のミュージック」MV→https://youtu.be/hKb500zLQCE