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ビアツーリズムガイドが伝える遠野のストーリー#013美浦純子

美浦純子
Miura Junko
遠野市地域おこし協力隊

プロフィール
愛知県名古屋市出身。株式会社プレジィール、株式会社プチコキャン、株式会社マリベルジャパン、クロードジャパン株式会社などで、接客・販売の業務に携わる。2016年、横浜オクトーバーフェストで「ビールの里・遠野」のブースを担当。2018年、遠野市に移住し、BEER EXPERIENCE株式会社でビアツーリズムガイドとして従事。遠野市在住歴2年。

遠野に行ってみようという一番の理由は、遠野の人たちと関わりたかったから

遠野の人たちと一緒にいると楽しいし、遠野の人たちの魅力を伝えることは他の誰よりもできるんじゃないか。美浦純子は遠野出身ではありませんが、遠野の人たちと関わることで徐々にその魅力に引き込まれていきました。

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美浦自身は名古屋市出身。遠野に縁があったわけでもない上に、もともとビールもあまり好きではなかったと言います。遠野と関わるようになったのは、横浜赤レンガ倉庫で開催された横浜オクトーバーフェストにビールの里プロジェクトとして出展することになってから。美浦はそのブースでアルバイトをしていたのです。

徐々に好きになってきたビールが縁をつなげる

美浦は、ビアツーリズムガイドとして遠野に移住するまで、主に接客や販売の仕事に関わってきました。オーガニックコスメブランド、チョコレート、バッグなど、自分が好きなものに関わって販売することが、美浦自身が楽しく働ける条件だったのかもしれません。

美浦はそんな接客や販売の仕事を、一度辞めてみようと思ったことがあります。他にももっと自分が得意になれることはあるんじゃないか。そう思って転職した会社での仕事は、スーツを着て内勤でのパソコン作業。

「息苦しくなって、これは続けられないと思ってしまい、1週間で辞めてしまいました」

自分にとって、楽しくやれる仕事はやはり接客・販売だったということに気づいたのです。そして、バッグの販売業務をしていた2016年、久しぶりに浅井から連絡がありました。「横浜オクトーバーフェストで遠野のブースを手伝ってくれないか」と。

美浦は、横浜赤レンガ倉庫に入っていたテナントで店長として働いていたことがあり、キリンビールから横浜赤レンガ倉庫に出向していた浅井と直接業務で関わっていたのです。

もともとビールはあまり好きではなかった美浦でしたが、職場の横浜赤レンガ倉庫では毎年横浜オクトーバーフェストが開催されており、同僚と一緒に乾杯することは楽しいと感じていました。それでもビールを1杯飲むのがやっとでしたが、横浜オクトーバーフェストで毎年同僚と乾杯して飲んでいるうちに、徐々においしく思えるようになってきたと言います。

そうやって美浦が横浜オクトーバーフェストを楽しんでいる姿を、浅井もイメージしていたのでしょう。また、それまでの美浦の仕事ぶりも見ていたこともあり、横浜オクトーバーフェストのブースを手伝ってもらうのに適任だと思ったのかもしれません。

モノではなくコトを売ることに価値を見出す

美浦が横浜オクトーバーフェストの出展を手伝うようになったのは、2016年のこと。ビールの里プロジェクトとして初めて出展したその年から、横浜赤レンガ倉庫での他のイベントでビールの里プロジェクトが出展する際には手伝うようになりました。そのブースで吉田や坪井、田村たちと初めて出会うことに。

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「頼まれていた仕事はビールの提供だけど、ただ売るだけじゃないということは感じ取っていました。私自身、モノを売る上でそのストーリーも販売するということに魅力を感じていたので、このビールのストーリーは何だろうなと

それまでの経験で、ストーリーを伝えていれば自然とモノも売れていくということを美浦は知っていました。最初の横浜オクトーバーフェストではズモナビール販売の担当だったので、ズモナビール醸造家の坪井にも話を聞き、ビールを売るというだけでなくズモナビールのよさを知ってもらおうと、楽しみながらアルバイトをしていたのです。

そして2018年。また浅井から転機となる話を持ちかけられます。遠野でビアツーリズムガイドを募集している、と。

その当時、美浦は正社員として海外ブランドの店舗立ち上げに関わっていました。その店舗で働いてちょうど1年。店の営業も落ち着いてきて、私がいなくても大丈夫だな、私の役目は終わったな、と思っていた時期でした。

また、漠然とモノを売るだけでなく、コトに感動してもらいたいとも考えていました。モノを売るのではなくコトを売る。美浦はそこに価値を見出すようになっていたのです。そう考えていたときに、浅井から持ちかけられたビアツーリズムガイドの話。

「こういう人材がほしいと言われたときに、自分でもできると思ったんです。その時点で、遠野の人たちとも知り合いでしたし、一緒にいると楽しいとも思っていました。他の人よりも、私のほうが魅力を伝えられるんじゃないか、と」

そう思って、2018年3月に地域おこし協力隊として応募。無事採用されて6月に着任しました。BEER EXPERIENCE株式会社(BE社)で、ビアツーリズムガイドとして働くようになったのです。

遠野の人たちが喜ぶようなことを

ビアツーリズムガイドとして働くようになってからは、いろいろなことを同時進行で進めていました。

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BE社も会社として立ち上がったばかりで体制もまだ整っていない。ウェブサイトも作りたい。もちろんツアーも進めたい。その上、常に視察の依頼が舞い込んでくる。そんな状況で前に進むためには、何もかも同時進行で進めるしかありません。

さらに、美浦はファームツーリズムプロジェクトというガイド育成のプロジェクトにも参加。1年間受講し、北海道でファームガイドを行っている企業にも研修に行くなど、「大変だとは思わなかったけど、今思えばいろいろやっていたな」という日々でした。

今では、多いときには80名の視察を受け入れることも。いつも決まった紹介をするわけではなく、希望を聞いてカスタマイズした視察内容を用意するのも美浦の役割。そういった視察やビアツーリズムを、美浦ともうひとりのビアツーリズムガイドだけで対応しています。

そういった活動が知られてきたからか、美浦に登壇してほしいという話も出てきています。ビアツーリズムガイドとしての思いや気をつけていることを、将来ガイドになりたいと思っている人たちに話をしてほしい。実は、そんな依頼も美浦の得意とするところ。以前の職場でも研修を担当していたことがあり、その知見を生かせる分野なのです。

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「遠野に限った話ではなく、ビアツーリズムガイドをやってみたいと思ってもらえるようにしていきたいと思っています。でも、地域おこし協力隊でもありますし、地元の人たちが喜んでくれるようなことをやっていきたいですね。遠野の人たちが幸せになってほしい

地域おこし協力隊としては今が2年目。地域おこし協力隊として美浦に残された期間は、折り返し地点を過ぎています。残された期間でどうにかして売上を作っていかなければ、と考えている美浦。

「地域おこし協力隊の期間が終わった後にどうなるかは自分次第。それ以降もビアツーリズムガイドをやっていられるようにしたいと思っています」



ホップの里からビールの里へ VISION BOOK


富江弘幸
https://twitter.com/hiroyukitomie

企画
株式会社BrewGood
https://www.facebook.com/BrewGoodTONO/
info@brewgood.jp

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