見出し画像

海外でのLARPerとの話

この記事は LARP Advent Calendar 2019(https://adventar.org/calendars/3916)の記事です。


私は3.4年前のまさにこのアドヴェントの時期に、デンマークはコペンハーゲンを訪れた。 
世界初の歩行者天国である観光地であり、様々なショップが並ぶメインストリートでもあるストロイエ通りを一本折れた場所にその店はあった。目的はその隣の教会だったんだけど。

見た目はただのフィギュアやグッズのあるオタショップに見えた。
ファンタビのニュートのトランク1/1レプリカに惹かれてその店に足を踏み入れた私は簡単なコスプレ衣装やエルフ耳売っているのを見つけ、ふと店の奥に目をやるとなんか異様なオーラを放ってる地下への螺旋階段が・・・
異様なオーラというか、ドンキホーテのように手摺にまで所狭しとマントやら盾がディスプレイしてあったのですが。
当然ウッホ!これは!!と直行。

画像1

画像2

地下に広がるのはまさしくLARPショップ。
見たことあるものや見たことないものばかり。
まるでドンキホーテのように剣や盾などの商品が積まれ、ユニクロのセーターのように鎧がハンガーラックにぎゅうぎゅうに掛かっている様を見た私のテンションのメーターも振り切れるというものです。とりあえずすぐツイートしましたね。

当時日本での既製品のLARP用品の入手方法は限られており、ぞらーくさんに頼むか、コノスさんに頼むか、個人で輸入するかしかなかったのでした。(あまり変わってないかも知れないが、今より確実に機会は少なかったのです)
そんな黎明期の日本のいちLARPerがそんな所に入ってしまった。視界一杯のLARPグッズ!
たぶん日本人で目にしたのは初めてではないかとも思います。もちろん隅々まで見始めたのは言うまでもなく・・・てか行ったらみんな絶対やると思う。
気付いたら2時間くらい経ってた。

画像3

店員さん襲来

そりゃ日本人女性が2時間も地下から出てこないのは見にくるよね、うん。
(以下の会話はざっくりした英語だったが意訳して書きます)

店員「Hey、大丈夫?」
  私  「大丈夫だ、問題ない」
店員「日本人?」
  私  「いえーす。日本人」
店員「これら何に使うかわかってる?」
 私   「知ってる!LARPだよね!」
店員「日本でLARPやってるの!?」
(これは「日本でもやってる人がいるの?」「日本にLARPあるの?」みたいなニュアンスだった)
  私  「イエス。私この剣使ってるよ」
店員「Wow!日本でもやってるんだ!」

上記の会話の後その店員さんは奥に引っ込んでったので、改めて店内を見ていたら
もう1人連れて戻ってきた。増えた。

店員1「彼女だよ!日本でLARPやってるんだって!」
 店員2「マジかよ!日本はどんな感じなの?」 
店員1「写真とか動画とかないの?」
  と興味津々に色々聞かれたけどあいにく写真も動画もiPhoneには入ってなかったし、日本の現状を説明するほど英語力もない。
なのでちょっとカウンターのノーパソ借りてYouTubeのゆるLARPの動画を見せました。

結果、なんか盛り上がってた。
なんか動きが細かい・素早いね!みたいな事を言ってた。
そしたら来ましたよ、ニホン人への定番イメージの質問。
店員「サムライは?いる?」
 私   「あー、今このへん通った」
店員「忍者は?」
  私  「コレには写ってないけどたまにいるよ」  
店員「君は?忍者?」

私   「I’m not ニンジャ.」

一生使わないであろう英語のアホな例文みたいな事言ってしまったよね。
This is a Pen. より使わないよねコレ。

店員’s(´・ω・`) (´・ω・`)
          「えー?じゃあyouは何なの?」

何なのじゃねぇよ。日本人みんなサムライかニンジャだと思わないでくれよむしろ少数派だよ
  私  「ただのヒューマンのファイターです。」

その後も彼らは熱くニンジャサムライを推していた。「日本人なのになんでやらないの!?」「ナルトカッコいいじゃん!?」とか色々言っていた。自分でやってくれ。

私達が西洋ファンタジーに憧れるように外国の人も侍や忍者に憧れるのだなぁと実感しました。

その後は重量制限のある格安航空でアイルランドイギリスに行くスケジュールだったので何も買わなかったけど、帰りだったら危なかったなぁと思いながら店を後にした。
「欲しいものがあったら直接メールくれていいからね!」
って言って手を振って見送ってくれた彼らは私が忍者じゃなくてもとてもフレンドリーで。
1人旅行してた途中の異国で思いがけないコミュニケーションをもたらしてくれたLARPという趣味に感謝なのでした。


  




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?