駄菓子屋

先日、わたしの実家へみんなで帰った時のこと。近所の公園に息子を連れて行き、ひとしきり遊んだ後「喉かわいたな〜」と旦那さんが言った。割と広い公園で、今いる地点の近くにコンビニや自販機はない。少し歩けばもちろんコンビニも自販機もあるのだが、そこでわたしは閃いた!
「駄菓子屋行こうか!」
息子は駄菓子屋を知らないが、何やらウキウキし始めた母のテンションを読みとり、
「だがしやいこーー!」とノリノリで踊り出した。暑さにやられ気味の旦那さんは、
「飲み物買えるならどこでもええよ。」と。少しダルそうだが賛成してくれた。
むかし、よく行った駄菓子屋が自販機やコンビニに行くのと同じくらいの距離にあったのを急に思い出したのだ。
こっちだよ!と先頭に立ち2人を案内しながら、昔の記憶が少しづつ思い出される。
なかなか無愛想なおばちゃんが1人でやっている駄菓子屋で、「買わないなら外でてな。」と小さい子相手にもヘーキで注意するおばちゃんだった。トトロのカンタのおばあちゃんが少し若返り少し意地悪になったみたいな、そんなイメージだった。(上手い例え言えるようになりたい)
あれは20年以上前だったから、今はリアルカンタのおばあちゃんみたいになってるかもな〜、いや、もっとおばあちゃんか。なんて思いながら、どんどん進んでいく。
その間、近所に住んでいるであろう少年達が横を自転車で通り過ぎていく。「あぢー」とかなんとか言っていたが、フラフラ運転しながらもなんだか楽しそうな姿を見て、なんだか昔の自分を重ねて見てしまう。

あの駐車場の先だ!とたどり着いた先には普通のお宅が。店先だったところはシャッターが閉まっているが、明らかお店のお休みと言う雰囲気ではない。家の車庫のシャッターだ。
なんてことだろう。もう駄菓子屋はなくなっていたのだ。ただ、昔の面影も残っていて、お店の外に並んでいたゲーム機(やった事はないが、ストリートファイターとかだったかな)が抜け殻みたいに2.3台置いてあった。
20年以上前のままなわけないではないか!とその時ショックを受けた。まさにガーンという文字が頭上から落ちてきた感じ。

ノドがかわいてフラフラしていたはずの旦那さんに、「しゃーないよな。アイス買ったるからコンビニ行こ」と促され、「駄菓子屋さんどこ行ったんだろうね」と息子から優しく膝の裏を撫でられながらコンビニへ向かった。

あの公園にたまたま行かなきゃ思い出しもしなかっただろうに、なぜだか自分の思い出の濃度が薄まってしまった様なそんなもの悲しい気分になってその悲しみをアイスと共に流し込んだ。

そして昨日。ショッピングモール内にある、駄菓子屋風(縁日モチーフ?)のお店に立ち寄った。なんだか駄菓子が無性に食べたくなってしまったのだ。でも、足を踏み入れて本当に驚いた。
まず、うまい棒や蒲焼さん太郎はもうバラ売りはしていない。大好きだったヨーグルや、すももや、きび団子は想像の2倍(それ以上?)の値段に!キャベツ太郎やポテトフライやよっちゃんイカもやっぱり高くなっている、、、
きなこ棒などは見当たらず。。。
もう、わたしの知っている駄菓子屋さんではなく姿を変えてしまっていたのだ。。
とか言いつつしっかり買い物はした。笑

久しぶりに食べるミックス餅は懐かしの味でほっこりしました。

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