とかっち

大学卒業後に異世界転生しブラック企業に就職したが、激務と上司のパワハラで鬱になった悪魔…

とかっち

大学卒業後に異世界転生しブラック企業に就職したが、激務と上司のパワハラで鬱になった悪魔になりきれないクマの姿をしたアックマ。 太りやすい睡眠薬のせいで2年で18kg太り、身も心もテディベアになりつつある。 いや、テディベアなんて嘘、中身は小汚いサバンナ高橋似のおっさん

最近の記事

鬱から始まる異世界ブラック企業狂想曲⑪

今回は東日本大震災の時を書こうと思う。 それは2011年3月11日の15時頃のことだった。 私は上司や同僚に恵まれ、仕事にも慣れ、次の異動が決まっていた。 華金の15時頃に思うことといえば「土日何するかなあ?」 そんなのほほんとしてる時にあの悪夢がやってきた。 まずドン!っと音がして揺れた。 揺れるなあ、震度4くらいか? またドン!っと揺れが強くなった。 震度6くらいの新潟中越沖くらいかな、3ヶ月コースだな。 さらにドン!っと揺れた 目の前のパソコンが落ちそうになる。反射的

    • 鬱から始まる異世界ブラック企業狂想曲⑩

      前回は異世界である山形から仙台へ異動した話をした。 やっと異世界から現世へ帰って来れたのだ。 今回は仙台で出会った上司にしてもらった大きな恩について語ろうと思う。 その上司(以下、課長とする。)は防大出身でCGSに合格していたのに、年齢の割に昇任が遅かった。 しかし、指示も上手く業務に関する知識もあり、我々に怒鳴り声を上げたことが1度もないほど温厚で、とても丁寧に指導してもらえる上に、社長から無理難題押し付けられて酷い目に合っても我々にはそれを微塵も見せることもなく、能力

      • 鬱から始まる異世界ブラック企業狂想曲⑨

        今回は鬱による休職から職場に復帰し、異世界から現世に戻るまでのことを話そうと思う。 私は休職期間が切れたので鬱からの回復もままならないまま職場に復帰した。 さすがに補職は変えてくれていた。 私が休んでいる間に各整備工場の業務を統制するところに異動になっていた。 ....しかし、まだ変わらずOの部下だった。 現場に近い場所になったが、 そこはOが元々何年も親会社の車両を整備する工場長をやっていた所であり、そこの工員は彼の息がかかっており、彼の思想で満ちている場所だった。

        • 鬱から始まる異世界ブラック企業狂想曲⑧

          今回は、異世界ブラック企業で鬱になった時の生活について少し語ろうと思う。 さて、鬱の診断を受け、傷病休暇90日、休職1年が決まった。 その間、給料は60%が支給される。 当時の国民税負担率は36.2%、単純計算で1/3のお金で生活しなければならない。 大雑把な計算だが、 当時の総支給は約26万円 税負担率36.2%で約9万5千円 26万円の60%は15万6千円 15万6千円から9万5千円を引くと、6万千円。 実際は消費税含めないので手取りは大体7万円いかないくらいかな。 こ

        鬱から始まる異世界ブラック企業狂想曲⑪

          鬱から始まる異世界ブラック企業狂想曲⑦

          前回は鬱になった時の体の異変について一部お話しさせてもらった。 今回はその続きについて語らせてもらう。 正直、どんな異変があったかあったかなんて数えきれないほどある。 ①耳鳴りや眩暈 これは後ほど低音性難聴と診断された。 ②激しい胃痛 あまりに胃痛がひどくて病院に行き、胃カメラを飲んだら胃の上半分の粘膜がなく、胃酸で爛れていた、らしい。 医者が胃カメラを見ながら「うわぁ...いや、えぇ....」と呟いていたのでよほど酷かったのだろう。 ③激しい頭痛 時折、目が開けられないく

          鬱から始まる異世界ブラック企業狂想曲⑦

          鬱から始まる異世界ブラック企業狂想曲⑤

          今回は私がおかしくなるまでの経緯を話そうと思う。 異世界に来て1年半、そして2007年に新潟中越沖地震が発生した。 うちの会社からも親会社と一緒になって災害対処で人が派遣された(職業はバレてると思いますが、一般企業の体なので敢えて言葉を変えさせてください。)。 こういう時にうちの会社は24時間態勢で業務指示、親会社への報告を行う。 私はOとペアを組んで12時間交代で勤務につけと命じられた。 災害対処の行動は昼間にメインで動くので、普通は昼間にOが勤務につくんだよね。 O

          鬱から始まる異世界ブラック企業狂想曲⑤

          鬱から始まる異世界ブラック企業狂想曲④

          今回は、私が異世界に飛ばされてブラック企業で働き始めたことを話そうと思う。 「お前が俺の階級を越す時は、俺は定年迎えてるな。」 といわれた次の日の朝、目覚めたら私は異世界にいた。 異世界と言っても、部屋の中や窓から見える景色は何も変わらなかった。 年号は平成のままであり、道路には普通に車が走り、近くにはコンビニがあり、文明も変わりがなかった。 職場に行く経路も、職場の建物も同僚達も何も変わらない。 変わったのは上司だけだった。 しかし、そこはまさに異世界だった。 私の

          鬱から始まる異世界ブラック企業狂想曲④

          鬱から始まる異世界ブラック企業狂想曲③

          今回は、山形に配属されてから鬱の原因となった上司に出会うまでを書きたいと思う。 初めての山形 電車でトンネルを越えるとそこは雪国だった。 その年は記録的な大雪だったのだろうか?(記録としては積雪量約6.7m、北海道が約3.5mだった。) 歩道には私の身長より高い雪壁が立っていた 駅を降りて10㎞近くを歩いていく。 やっと、配属先についた。 最初の半年は強制的に寮生活 寮の人に中を案内された。 「ここが乾燥室です。」 ん?乾燥室の右奥の方に黒いモヤがかかってるように見える。

          鬱から始まる異世界ブラック企業狂想曲③

          鬱から始まる異世界ブラック企業狂想曲②

          今回は、私が鬱になった経緯の前に、就職活動の状況と企業に入社し研修期間中にあった話をしたいと思う。 私が大学3年の頃は就職超超超超氷河期と言われる就職難の時代で、15~24歳の失業率が10%前後の高水準だった(2023年は2.8%)。 兄の就職が大変だったのを見ていたので私は民間と公務員を併願した。 公務員学校に行くお金なんてなかったので、バイト代から5万の通信講座を購入し、送られてきたテキストの一言一句を書き写した。 勉強していく上で1番ショックだったのが、大学の専攻

          鬱から始まる異世界ブラック企業狂想曲②

          鬱から始まる異世界ブラック企業狂想曲①

          私が大学卒業後、異世界のブラック企業に入社して鬱になり、その後15年以上にわたり鬱と戦いながら生きてきた軌跡を書いていこうと思う。 きっと読んでいくうちに「あれ、これ一般企業じゃないよな?」と思うかもしれないが、それは心の中にしまっておいて欲しい。 そして私の経験から鬱になった人、今にもなりそうな人に、ほんの僅かでも生きる一助にでもなれば幸甚である。 その体験談は次の話以降でするとして、まずは私の自己紹介を兼ねて座右の銘というか心のお守りにしている言葉を2つ紹介する。

          鬱から始まる異世界ブラック企業狂想曲①