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感覚統合 運動企画編

今回は前庭覚と固有覚、触覚の3つが統合されることで獲得する運動企画について書いていきます。

インスタグラムに載せてあることを補足説明しています。




ここに提示した課題は、ほとんどの子ができる運動企画の年齢です。ここに載せた年齢よりも早く、これら課題のほとんどを遂行できます。もし、年齢に対応する課題に問題があり、以下の内容が出ているようなら運動企画障害(行為障害)の可能性があります。

  1. 非効率的な方法で物事を行う

  2. 筋緊張が低く、弱々しく見える

  3. 他の子どもよりも、もっと多くの保護を必要し、成長していくうえに問題を持っている。子どもが生活するのにさまざまな障害を呈するので、母親は過保護になりやすいのかもしれない。

  4. 事故をおこしやすい。ミルクをこぼすような小さな事故から、三輪車から落ちるような大きな事故までいろいろ生じる。

  5. 身の回りにおこるさまざまなことに、より感情的になり、感情が容易に傷つけられやすい。計画や期待の変更に耐えることがきない。

  6. 小さな体の傷にも不平を言う。打撲、昆布、切り傷は他の子どもよりも痛みを訴える傾向がある。

  7. 頑固で、非協力的になりがちである。神経系が柔軟性を欠き、自己流でことを進めてしまう


生活の中で起こる特徴を挙げています。

感覚統合では、感覚が脳の隅々まで情報が届いていないと考えられています。本書には、運動企画の発達について書かれています。

『脳は、筋肉が身体を動かし、環境に対して何らかの働きかけをするような運動命令を送り出している。脳は、環境に対していろんなことをひきおこし、その結果、神経系に「フィードバック」感覚入力を作りだす。これは、外的フィードバックであり、みえたり聞こえたりするものである。しかし、私たちがみたり聞いたりできない内的フィードバックもある。私たちが積極的に運動命令を送り出すたびに、脳はその命令をモニターし、運動から起こる感覚入力を解釈するさいに使用する。内的フィードバックは、運動命令を完全に実行する以前に、その指令を脳に記録する。この「実行以前」の情報は、運動企画を発達するために不可欠なものである。』

『身体が他動的に動かされるときには、脳は運動指令を送り出していないので、内的フィードバックも発生しない。したがって、訓練において行為障害の子どもに、能動的に運動をさせるようにしていく必要がある。子どもが自分自身で動けば動くほど内的フィードバックが生じる。この自らの働きかける運動が、より良い運動企画の鍵といえる。』




アメリカのAyres博士が書いた本です。こちらの1部をまとめています。

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