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映画館

 昔の映画館は、客寄せのため、入口にスチール写真が沢山張ってあり、大きな絵の看板が正面上に飾ってあった。でも中はなんだか汚くて座席間が狭くて、トイレも決して綺麗とは言えず、前に座っている人の頭が邪魔で映画が見にくく、なんだか居心地が悪い印象だった。
 今のアメリカから直輸入した映画館の形は、とても綺麗で映画も見やすく窮屈な感じもしない。ただ前者が都会の真ん中にあるのに対して、後者は郊外にある。車がないとなかなかいけないところにあるのが多い。
 でもそうこうするうちに都会の映画館はどんどん潰れていって、しまいには郊外の映画館だけになった。都会の映画館も、まだ生き残っているところがあるにはあるが、マニアックな映画やリバイバルばかり上映している。
 北九州小倉の旦過市場にあった小倉昭和館も後者のうちのひとつで、今やメジャーになった映画館では決してやらないだろうような映画を上映していた。
 ところが先日の火事で燃えてしまった。中村哲先生のドキュメンタリー映画が上映される予定だったところだけに、悔しい思いでいっぱいだ。
 福岡のKBCシネマで10月にやる予定がくまれたが、できれば小倉でやってほしかった。
 思えば映画館は昔ほど行かなくなった。体がきつくて最後まで見るのがつらいのである。最近いったのはシンウルトラマンだが、そのより前というと思いつかない。多分有村架純の映画だったとは思うが、確証はない。
 有村架純のファンなので、彼女の映画はなるべく見るようにはしているが、全てではない。
 車を処分したが、映画館は歩いて行けるところにある。コロナワールドである。映画を見る時はそこにいくようにしている。
 そういうところでもマニアックな映画を提供していただけたらありがたいのだが、損益上、難しいのであろうか。それなりに収益は上がると思うのだが、どうだろうか。できれば中村哲さんの映画を上映する小倉の映画館が1つでも手を上げてくれたらと思っていたが、残念なことだ。
 


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