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教室

いつも1人だった。中高一貫校だった僕は中学生のとき、ありがちな嫌がらせを受けた。自分は前に立っていい人間ではないのだと思った。嫌な音のする心臓と全身の血が下がっていく感覚が、携帯の画面を埋め尽くすメールの文字の集合体と一緒に襲ってきた。

高校時代はとにかく目立たないように過ごした。声帯、ほとんど使わなかった。当時流行っていた動画サイトである音楽の作り手の歌を聴いた。彼に出会わなければ今の自分は確実にいない、命の恩人だった。いいことの方が少なかったけど、何故か最後、僕はキャンパスノートにすべてを純化したかのような日記を書いた。

みんなそれなりに人生やってる。
それなのに他人は知り得ないことばかりで、知らないから何も無いと判断することが好きな人が多いね。
だめだよ、
何が引き金になるか分からないんだよ。

今まで幾度となく自信がなさそうに見えると平気で言われてきた。それを人に言える頭は一体どうなっているんだろう。
想像力、ないのかな。
人を傷付けることに鈍感なのかな。

気にしても何にもならないから、もう何言われてもいいんだけどね。勝手に言っとけと思う。

ただ、それを言ったから何になる という指摘は相手を思った以上に深く傷付けることがある
それが相手の自負していた唯一の命綱だった場合だってあるんだ。

メールを受信してから10年くらい、ずっと人からのメールを開いたり自分に関わることの感想を聞くことが、とても怖かった。

今はほとんど大丈夫になったけどね。

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