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#718 蹴球論64|2006年 ドイツワールドカップ④ 大会総括 ~アズーリの奇跡~

そんな感じで18年前の記憶を辿って紹介してきたドイツW杯ですが、日本に関しての手記も早々に書き終えてしまったので・・・大会全体を総括しましょう。


2006年ドイツW杯 戦前の予想

とにかくブラジルが圧倒的に優勝候補でした。
前年2005年のバロンドーラーであるロナウジーニョを中心にカカ、アドリアーノ、ロナウドと織りなす攻撃は「ファンタスティック・フォー」とも呼ばれており、日本の黄金の中盤と比べるのも少し悲しくなってしまうグルーヴでした。

それ以外ですと対抗がイタリアアルゼンチンなどが続いていたような。
開催国ドイツはEURO2004が不振で終わったのでそこまで期待されていなかった印象がありましたし、フランスももうピークは越えた印象でした。
ポルトガルとかオランダは「まぁいい線行くだろうけど…ベスト8くらい?」という印象でしたね。
EURO2004を制したギリシャは予選で敗退するというトホホな感じでしたが、EURO2004で旋風を起こしたチェコなども注目されてましたね。


2006年ドイツW杯 グループリーグ

グループA

開幕戦でドイツが魅せてくれました。
後の主将ラームの豪快なミドルからの先制から終始コスタリカを圧倒し、その勢いで全勝でグループリーグ突破。W杯男クローゼも3戦4発と絶好調。
そしてエクアドルが2位通過となり、コスタリカが最下位でした。
ちなみにコスタリカはドイツ戦で2得点をあげたワンチョペがその数年後、Jリーグに鳴り物入りで加入しますが、ろくに活躍しないで帰っていきましたね笑


グループB

日韓大会に続いて同グループになったイングランドスウェーデンが、前大会同様2チームそろって決勝トーナメント進出です。
イングランドは親善試合でも戦った時のメンバーが揃っていて、ジェラードやベッカムがまだまだ全盛期でしたし、スウェーデンもズラタンとラーションの鬼2TOPでバリバリでした。

グループC

アルゼンチン、オランダ、コートジボアール、セルビア・モンテネグロが共存した「死のグループ」でしたが、頭2つ抜けていたアルゼンチンオランダが2勝し、最終戦で金持ち喧嘩せずで引き分けて決勝トーナメント進出。
ドログバがいて当時のアフリカ最強と言われていたコートジボアールはグループが悪かったですね。


グループD

EURO2004準優勝のポルトガルが危なげなく全勝でグループリーグを突破し、メキシコが2位で続いて決勝トーナメントへ。
ポルトガルはフィーゴやルイコスタがいた黄金世代から、クリスティアーノ・ロナウドらの新世代へいい感じで世代交代ができてましたね。
アジア予選で日本を苦しめたイランも1勝もできずに最下位で敗退。残念です。


グループE

イタリア、チェコ、アメリカ、ガーナの強豪国が集う、死のグループⅡ
本命イタリアも、EUROで躍進したチェコ、エッシェンとアッピアーがいるガーナ、古豪アメリカのこのグループを制したのはイタリアガーナでした。
イタリアはベテラン(カンナバーロ、ブッフォン、トッティ、デルピエロ、インザーギ)・中堅(ザンブロッタ、ピルロ、ガットゥーゾ)・若手(デロッシ、ジラルディーノ)がいい感じで揃ってましたね。


グループF

もう説明したし思い出したくないので割愛!


グループG

フランススイスが下馬評通りに勝ち上がるも、フランスは2位通過と調子がそこまで上がらずも、アンリがしっかり結果を出しました。
韓国はトーゴに勝ち、フランスに引き分けるも3位通過で決勝トーナメント進出ならず。ドイツW杯は韓国が一番アジアでは検討しましたね。


グループH

2強2弱のグループで、下馬評通りスペインウクライナが勝ち上がる。
サウジも残念でした。



2006年ドイツW杯 決勝トーナメント

そんな感じでグループリーグにおいてはそこまで波乱はなく、順当な勝ち上がりでした。
しいて言えばグループEでチェコ、グループFの(日本ではなく)クロアチアくらいでしょう。

1回戦

僕の愛するオランダがここでEURO2004に同じく、ポルトガルに処されてしまい、日本とオランダが破れて僕のW杯はここで終わりました。
それ以外はTHE 妥当な結果と思ってます。
フランスが調子あげてきて、スペインに完勝したのも良かったですね。
ベッカムもカッコよかったです。


準々決勝

開催国ドイツがアルゼンチンをPKできっちり下してベスト4へ。
開催国の面目を保ちますが、ドイツは毎回W杯でアルゼンチンを倒している感じがしますね。
躍進を続けたウクライナは、イタリアに完敗。ザンブロッタカッコよかったです。
ポルトガルとイングランドものEURO2004の再戦でしたが、同じくPKでポルトガルが勝利。ポルトガルはきっちり勝ってきますね。

そしてなんといってもマッチ・オブ・準々決勝はブラジルvsフランスですね。
優勝候補のブラジルをフランスがキッチリ抑え込んで、アンリのゴールを守り切って勝利。流石でしたね。


準決勝

そして準決勝はヨーロッパ勢が占めるグルーヴでしたが、開催国ドイツをイタリアが撃沈!ピルロのノールックパスと、デルピエロの追加点!
イタリアカッコよかったですね。


そしてもう1つのヤマはジズーのPKを守り切ってフランスがポルトガルに勝利し、2大会ぶりの決勝にコマを進めます。


決勝

そんな感じでイタリアとフランスという、シャレオツな感じの決勝のカードとなりました。試合は開始早々ジズーのPKでフランスが先制しますが、直後にCKからマテラッツィが決めて1-1。
そしてその後試合は硬直し、1-1のまま延長に突入し、その中でこの大会を象徴するジズーの怒りのヘッドバッドによるレッドカード処分があり・・・
最後はPKを制したイタリアが6大会ぶり4度目の栄冠に輝きます。



ドイツワールドカップで思い出に残った選手 BEST10

10位 アンドリー・シェフチェンコ(ウクライナ)

もちろん彼だけの力ではないにせよ、圧倒的なエースがいればベスト8まで勝ち上がれる証左となりましたね。
ウクライナの矢」さすがでした。


9位 ティム・ケーヒル(オーストラリア)

この大会で日本に絶望を与えたアンチヒーローですね。
とにかく日本キラーとして、この大会以降も良きライバルとして日本を苦しめてくれました。


8位 ロナウド(ブラジル)

そして日本にトドメを刺したのはこの怪物でした。
今大会でもキッチリ決めるところで決めて、流石の決定力ですね。

 

7位 ミロスラフ・クローゼ(ドイツ)

今大会の得点王にして、W杯で常に活躍する本番に強い男です。
毎回流石ですね。


6位 クリスチアーノ・ロナウド(ポルトガル)

ポルトガル躍進に大きく貢献したのはこのヤングエースの力は大きかったですね。
以降の活躍は言うまでもないですが・・・


5位 アレッサンドロ・デルピエロ(イタリア)

僕がこの時期大好きだったサッカー選手です。
準決勝のゴール
は嬉しかったですね。
決勝のPKもキッチリ決めて、しっかり仕事をしてくれました。


4位 中田 英寿(日本)

孤軍奮闘という形でしたが、まさかこの大会がラストダンスになるとは…


3位 アンドレア・ピルロ(イタリア)

まさにマエストロ、完璧でした。
全7戦中3試合でマンオブザマッチになったのは流石ですね。


2位 ファビオ・カンナバーロ(イタリア)

「鉄壁」「堅守」を支えたのはこのキャプテンでした。
この功績が認められ、この年のバロンドールにも選出されましたね。


1位 ジネティーヌ・ジダン(フランス)

今大会はジズーのための大会でした。
フランス大会の栄光、日韓での挫折を経ての捲土重来であり、予選の不振から決勝へ調子をあげていき、先制点を決めるも退場処分を受けて・・・
とにかくそのストーリー全てがドラマのようでした。


まとめ

日本がパッとしなかったのであまり良い思い出はなかったですが、当時もっともサッカーを見ていた時期だったので、やはりそんな選手たちが健闘しあうドイツW杯はやはり思い出深いですね!


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