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エンジニアが面接業務に自信を持つための3つの方法

 エンジニアとして働いていて、ある程度のチームマネジメントを任されてくると、エンジニア採用を人事や組織マネージャーから依頼されることがしばしばあります。
 採用に関する書籍はこれまでにもいくつも発刊されており、学べることは多くあります。一方で、自分のやり方が本当に正しいのか、同僚や上長から教えてもらえるとは限りませんし、何度やっても自信が沸かないこともあるかもしれません。
 今回は、面接業務の初心者が自信をつけるための3つの方法をご紹介します。

※この記事はnote株式会社Advent Calendar 2024 8日目の記事です。
連日楽しい記事が公開されますので、ぜひお読みください。

この記事について

サマリ

  • とにかく伴走すべし

  • とにかく記録すべし

  • とにかく振り返るべし

この記事の想定読者

  • 採用業務についてはまだ経験が浅いエンジニア

  • エンジニアを積極的に採用に巻き込んでいきたいEMや人事

この記事で解決できそうなこと

  • エンジニアが採用業務を自走できるようになる

  • EMや人事がエンジニアを育成するためのコツをつかめる

  • 社内で採用に関するナレッジを共有できる

この記事で対象としないこと

  • 採用全般の業務フロー

  • 採用基準

  • 採用ポジション(Job Descriptionの内容)

※手前味噌で恐縮ですが、「この記事で対象としないこと」については、2年前のアドカレで書いていますので、よろしければこちらもどうぞ:

方法その1: 作戦会議をしよう

 採用面接にアサインされるとき、2名以上で面接に臨むことがあります。各自職務経歴書を読んで面接に参加してみたら、ふたりとも似たような質問を考えてきて焦った、という経験はありませんか?作戦会議をすることで解決できます。

作戦会議で何をするのか

  • 議事録をあらかじめ作る

    • 面接時にも議事録を見ながら話していきます。Google DocsでもNotionでも良いですが、同時編集できるものがよいです。

    • ここには候補者様のお名前(読み仮名も必要に応じて)、求人、ATSのURLなどを記載するほか、想定質問なども記入していきます。

  • 職務経歴書の読み合わせ

    • 同じ職務経歴書を読むにしても、感じ方は以外に人それぞれです。目線を合わせるには何回かの面接を通じて読み合わせをして、どう感じたかを社内で意見交換します。

  • good/badを言語化する

    • ここでいうgood/badというのは、募集しているポジションに対するマッチ度観点でgood/badであって、候補者様個人に対するgood/badではありません。

    • もし採用するとして期待したい部分がどのあたりかをgoodに書きます。

    • 面接をするうえで手厚く確認しておきたい懸念事項があればbadに書きます。

  • おまかせしたいことを言語化する

    • もし入社したら具体的にどんな業務を任せたいかを事前に書き出します。

    • 特に即戦力性を期待するポジションであれば、どれくらいスキルマッチしていないといけないかを事前に目線をあわせられます

  • 質問内容を考える

    • 面接に慣れていないうちは、作戦会議の中で質問内容を相談しながら決めるのも手です。ひとつの質問で深く掘り下げて話をしていくと、面接のなかで聞ける質問内容としてはせいぜい5,6個が限界です。

    • 質問内容を読み合わせすることで、質問の重複に気づけますし、より良い質問内容にブラッシュアップすることもできるかもしれません。

作戦会議のコツ

  • 面接日の2~3営業日前に実施する

    • あんまり直前だと質問を考える余裕がなくなっちゃうし、あんまり早すぎると忘れてしまうので、程よい期間が空いていると良いです。

  • 最初は30分くらい時間をとってMTGする

    • 慣れてくると10~15分くらいでできちゃうので負担が減っていきます。

  • 面接の方針を決める

    • ファシリテーションは誰がやるか?(当日揉めるとダサいので)

    • 技術的な質問を考える担当と、考え方や動き方に関する質問を考える担当で分けたりもします。やりやすいように。

方法その2: とにかく記録しよう

 面接が始まったら、あらかじめ作っておいた議事録にとにかくメモを残しましょう。一方が質問している間は、もう片方がメモを残すなど、役割分担すると話に集中できてよいです。
 インラインコメントで残してもよいし、議事録にどんどん赤ペンを入れていってもよいです。これは見ていてわかりやすい方を選べば良いと思います。

何を記録するか

  • 質問に対する受け答え

    • 質問はわざわざ職務経歴書を読めば明らかな内容については聞かないはずです。記録しないとあとから思い出すのに苦労します。

  • 候補者様からの質疑

    • 仕事を選ぶうえで候補者様が大切にしている価値観が見えたりします。最終的にオファーを出す際に戦略を作りやすくなります。

  • 候補者様の転職状況

    • 候補者様にはあらかじめ「選考の合否には関係がない」と伝えたうえで、転職状況の現状把握は毎回行ったほうがよいです。転職活動をしていくなかで考え方は変わるものです。

      • 今どれくらいの企業の選考をうけていて、どれくらい進んでいるか

      • いつまでに入社したいか

      • どんな企業を選んで選考を進めているか

      • オファーが揃ったら何を基準に承諾するか

  • 面接担当が話の途中に何を感じたか

    • 直感的に思ったことを雑でもいいので書き留めておくと、あとから振り返るときに役に立ちます。

    • この項目が次の選考ステップに向けての申し送り事項になるケースが多いです。

方法その3: なるべく早く振り返ろう

 面接というものには鮮度があります。良い意味でも悪い意味でもそのとき何を考え、何を感じたかをできるだけ早く言語化し、面接担当の間で目線合わせをする必要があります。どんなに遅くても面接翌営業日午前中には振り返り会を実施しましょう。

振り返り会で何をするのか

  • 選考の通過・不通過

    • 面接が終わったあと、通過・不通過で悩むことは多くあります。悩むケースの多くは面接担当の間で意見が割れています。

    • なぜ通過と思ったか、あるいはなぜ不通過と思ったか。双方の意見を出し合って、納得できるまで話します。

  • (選考通過時のみ)次回も慎重に見極めたいか、あるいはアトラクトしたいか

    • 面接担当から見てマッチ度が高く、ぜひ入社して頂きたい候補者様については、次の選考ステップで入社を促すようなコミュニケーションを図ることもできます

    • あるいは、通過・不通過で悩んだが、次回で懸念点を払拭してほしい場合は、申し送りをします。

  • 申し送り事項の検討

    • 候補者様の話で深く理解しきれなかった部分について、それが懸念となるのであれば、次の選考ステップでも同じ部分の質問をして、再確認をします。案外全く同じ質問をしたとしても、話す相手や時間が異なると、話す内容が変わってくるものです。複数名の視点で懸念事項をクリアすることで安心材料を作ります。

  • 面接自体の振り返り

    • ファシリテーションや質問など、面接進行自体も振り返ります。場数を踏めば踏むほど分かりやすく改善するのは実はここだったりします。面接といえど広義には会議であって、会議であればエンジニアもファシリテーションをした経験があるからです。

まとめ

 マニュアルや書籍を読んだところで、なかなかうまくいかないのが面接です。候補者様も一人ひとり考え方やスキルが違うからです。なので、いくら勉強しても、プロセスを型化しても、それだけでうまくはならないし、自信もつきづらいです。社内で面接の事前事後にフィードバックを送る経験を積み上げることで、少なくとも段々と場馴れして自信がつくことでしょう。

 最後までお読みくださってありがとうございました。Advent Calendarはクリスマスまでまだまだ続きますので、このあともぜひお楽しみください。noteエンジニアの技術記事も随時更新しておりますので、こちらもよろしくお願いします。

 そしてアドベントカレンダーの記事をお読み頂きnoteにご興味を持ってくださった方、ありがとうございます。お気軽にお話させてください。お好みのSNSから、お気軽にご連絡ください。
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