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エンジニアが採用人事になって6ヶ月が経った

多くの企業がそうであるように、私の所属する企業も半年ごとに目標を設定し評価をする流れになっている。
懐かしい話だが、3ヶ月前は「エンジニアが採用人事になって3ヶ月が経った」というエントリーを書いて、ありがたいことに何件か温かいお言葉を頂いた。
調子に乗ったわけではないが、半年経って評価をする時期も近づいてきたこともあるので、少し振り返って見ようと思う。

良かったこと(1): 書類選考を毎日こなした

短期集中で一気に書類選考をする、例の『企業があなたを奪い合うアレ』は、継続して頑張っている。少しだけ心の余裕もできた気がする。
4月からは上記以外にも、求人媒体からのエントリーやエージェントからの紹介のレジュメも基本的にすべて見るようにした。雇用形態を問わず、約3ヶ月で600名程度見ているようだ。それを1日あたり平均で1.5時間~2時間くらいかけて見ている。1~3月とくらべ4~6月の書類選考通過数は特に大きく変わらないが、1次面接通過数(書類選考通過数がほぼ同等なので、1次面接通過率と言い換えてもそんなに齟齬はない)が大幅に改善したのは個人的にはドヤポイントだ。数字は出せないがメディア改善していたときにこの数値改善してたらハイ達成だよなーというくらいの成果。もちろんここから内定に繋がったのでいい話である。

良かったこと(2): エージェントさんや求人媒体に対する審美眼が成長した

直感的に良い・悪いを感じるのではなくて、ちゃんと数値分析をしたことで、感覚的に思っていたところが裏付けできた。人事って他社含めそんなに巨大な組織体になっているわけでもないので、媒体やエージェントそれぞれの得意不得意を見出して程よいお付き合いをしていく必要があるし、現状あんまりそこに着目していなかった反省点を改めて理解した。

良かったこと(3): 技術広報が軌道に乗った

明確に技術広報の担当を置いていたわけではなかったので、有志がボランティアをやっている流れが続いていたが、ちゃんとプロジェクト化して継続できる仕組みにした。とはいえやっていることは地味で、日々社内の技術動向をチェックして根気よく情報発信を促進したり、採用サイトの導線を地味にチューニングしたり、そんなところである。企業の採用サイトって毎日のようにアクセスするようなものでもないので、採用サイト上のアクティブユーザー数の劇的な変化はなかったが、学生対象のイベント・インターン集客については昨対比で改善した。

困ったこと(1): 全社を巻き込んだ採用業務改善の仕組みを導入できなかった

現場のエンジニアが採用することのメリットって、スピーディーさであり正確さだったりだと思う(付加的な要素として人事の業務が減るのもあるが)。一方デメリットは現場の採用工数が膨れ上がること、そしてその採用工数がときに支払えないときがあること。まぁだからといって先送りにすることもできないし。あるべき状態はもうちょっと追求したほうがいいだろうなぁ。

困ったこと(2): 単一障害点化

決して人手が潤沢にあるわけではないので、今の仕事に私が慣れるほど容易に単一障害点化していくような気がしている。仕方ないなぁとも思うし、これでいいのかなぁとも思う。一方で、短期的に見れば、突発的に私が休んでもどうということはないし、長期的には、仮に私が今の仕事から離れても他の誰かが私とは違うやり方で成し遂げるだろうし。そう考えると深く悩むことでもないのかもしれない。

困ったこと(3): 越境人材の成れの果て

越境人材ということばが使われるようになって久しい。エンジニアもビジネス職も、お互いの業務を少しずつオーバーラップして担当することで、お互いに対する認知やリスペクトを深めよう、という人材育成方針。これは大前提、エンジニアの主業務はあくまでエンジニアリングである、という思想の上に成り立っている。ではエンジニアの私が完全に職種を越境して、世に言うエンジニアリングを主業務に据えない場合、ひとびとはどう認知するのだろうか。
エンジニアから見ると「話が伝わる人事」だという見え方をしている。
人事から見ると「採用のできるエンジニア」だという見え方をしている。
このねじれた認知がひどく怖いと感じたときがあった。
エンジニアからエンジニアと思われなくなった事に対し(これも実は被害妄想なのかもしれないけど、少なくとも自分はそう見られているのであろうと思ってしまった)、自分が不出来な存在だとレッテルを貼られた気がして、いっそこのまま本当にエンジニアを名乗るのを辞めてもいいかなとも思った。
最近もその怖さがあるかないかで言えば、やっぱりあるんだけど。会社生活において誰と働くかが重要だという考え方や、アプリづくりも組織づくりも同じものづくりだという考え方は、今も昔も全く変わっていなかった。たぶん自分がそうありたいのだと思う。
他人からの見られ方に固執したって楽になれる気がしないんだもの。せめて自分は自分の在り方に納得していたい。そう考えると、誰がどう見てレッテルを貼るかどうかはそんなに大きな問題じゃないのかなと最近は考え方を切り替えるようになった。「俺は俺だ、穴掘りシモンだ」みたいな。

ステ振り

今の自分のスキルパラメータを自己評価でグラフにしたらどうなるのかなと思い、適当に作ってみた。

もともと今の会社には、Webメディア開発におけるビジネスの理解、みたいな着眼点で入社したのだけど、越境だと4年半でもまぁこんなもんかなぁ。
技術広報は最近始めたばかりなのでまだ弱い。グラフの下方面はもうちょっと伸ばしたいところ。

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