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やっと降板、悲願達成なるか

去年のJBCスプリント2着馬でダート重賞4勝のコパノキッキングは、8/12に佐賀で行われるサマーチャンピオンに参戦する事を発表しました。鞍上は武豊を予定しています。

やっとですねぇ。デビュー時から追いかけてきた同馬は、あの大知でも重賞を勝てる馬でしたから昨年4歳のシーズンはどれだけ飛躍するのかワクワクしながら見守っていたもんですが、オーナーの助平心で藤田を鞍上に抜擢した事で期待は地に落ち、そこからの取りこぼしで数多居るそこら辺のダート馬に成り下がってしまいました。

なんたって藤田が騎乗するまで7-1-0-1で重賞2勝だった馬が、藤田騎乗後は2-2-1-2で重賞は地方重賞含む2勝ですからね。オーナーがどうしても藤田に重賞を獲らせたいと言うもんだから乗せてもらえただけで、現在の騎手界ならこれだけの馬で3連敗したら普通は降板でしょう。仮に、これが大知だったら連敗した時点で降板させたでしょ?下手したら距離が長いフェブラリーSで負けたのに責任を取らされる可能性だってありますよ。

まぁ結果的にオーナーの希望通り、藤田に地方と中央の重賞を勝たせる事はできましたが、これだけの能力がある馬の最盛期を使い潰したかと思うと残念でなりません。マーフィーが『ドバイゴールデンシャヒーン(D1200m)に行こう!勝てる!』『D1200だったら世界一になれる』と熱望したくらいですから、ドバイに挑戦してから藤田を乗せても遅くないと思いますけど。日本ではダートスプリントのGⅠはありませんし、国内の適鞍は国際的にはOP扱いのJBCくらいなので、マイルを走れないコパノキッキングが高いレベルの適鞍を求めるならドバイしかないんですけどね。それとも未知のBCスプリント行きます?まず行きませんよね。

というか、マーフィーの進言を『夢なのか、金なのか』と言う時点ですごい違和感があるんですよ私は。そもそもドバイ=金という認識が違うと思うんですよね。ゴールデンシャヒーンの3~5倍の賞金であるドバイターフやシーマクラシック、ドバイWCに出走するのは金のためですか?違いますよね。名誉のためですよ。『強い馬同士が戦う事で勝者が名誉を獲得する』、それが競馬の根幹を成す部分ではないでしょうか。

藤田に重賞、それもGⅠを獲らせる事がオーナーの夢というのはそうなんでしょうけど、それと対比する形で最高級の名誉を得られるであろうドバイミーティングで最も歴史のあるGⅠを金のために出走すると表現するのは、オーナーの都合の良い言い訳のように聞こえて仕方ありません。

そうは言っても競走馬はオーナーの持ち物なんで、ローテも何も好きに決めて大いに結構だと思いますし、私も重賞を勝てる馬を持ったら野中君乗っけますよ。でもね、世界最高峰のGⅠを勝てるチャンスなんて、長い馬主人生でもなかなか無いですよ。しかも世界のトップジョッキーが『勝てる!俺が乗るから挑戦しよう!』と後押ししてくれたわけですから、そうなれば野中君には悪いけどドバイ行きますよね。マーフィーでもいいし、デビュー前から乗ってもらおうと話していた武さんに頼んでもいいし、なんなら野中君でドバイ言ったっていい(笑)

つまりですね、私は馬主としての本分と言いますか、本来目指すべき部分を見失わないでほしいと思うわけです。少なくともコパさんは現役だけでも30頭近く所有しているわけですし、馬主としての引きも決して悪いわけじゃありません。だからこそ第一に考えるのは馬の事であってほしいし、若手騎手の応援や育成と天秤に掛けるなら馬を選んで欲しいと思います。そのため、藤田にチャンスを与えるなら距離の長いフェブラリーSはともかく、その後の地方重賞2つにして欲しかったです。どちらか勝ったら次も乗せるという形じゃないと、いざという時のハングリーさが足りなくなるというか甘えが出ますし、チャンスなんてもんはそうう巡ってくるもんじゃないですから。

まぁ一ファンの願望をつらつらと書いてきましたが、サマーチャンピオンでしっかりと勝利を掴んで秋の飛躍に繋げて欲しいですね。来年こそはコロナが収まって、ドバイで疾走するコパノキッキングを見たいです。



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