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闇王の闇に触れたい

EVIL、ようやく語っていますか。

会社の方針なのか何なのか、せっかく感情を表に出せるようになったのにどうして山びこくんなんだ、とずっとモヤモヤしていました。彼はいま二冠王者ですよ。全くそういう雰囲気じゃないけど、紛れもなく日本プロレス界の頂点に立っているわけです。だったら業界の顔として、もう少し発信して欲しいですよね。業界全体のことにまで触れなくていいけど、せめてリング上に関しては。内藤選手やヒロム選手に対して特別な思いを抱いているのは間違いないわけだし、別に隠さなくていいですよね。もちろんヒール王者としてのアレンジを施す必要はありますけど。

EVILが加入した当初のLIJは、いまよりもヒール色の濃い集団でした。内藤選手はいつまで経っても入場して来なかったし、セコンドの乱入も当然のようにありました。ユニットの色が変わったのは、やはり2016年12月の高橋ヒロム選手の加入後でしょうね。CHAOSがオカダ・カズチカ選手の加入後に急激にベビー化していったのと似ています。たぶんEVIL的には思うところがあったはずです。「LIJ、完全にベビーじゃん」「ヒールだと聞いていたからキング・オブ・ダークネスで帰って来たのにハシゴを外された」「これじゃ俺だけ馬鹿みたいだ」「話が違いますよ内藤さん」みたいな。

だったらそういう鬱屈した不満を、心の底に巣食った闇を素直に吐き出してしまえばいい。長州力も蝶野正洋も内藤哲也もそうやって反体制のダークヒーローに生まれ変わったんです。「ヒロムが来てからユニットの方向性が変わってしまった」「内藤は人気を得るための手段としてヒールぶっていただけ。あんなの中途半端」「俺はずっと声援なんか欲しくなかった。いまの方が自分のやりたいことをやれている」みたいなコメントを出しちゃえばいいのです。つまりEVILのいまのファイトは「LIJで本来やりたかったこと」「やるはずだったこと」をやっているに過ぎないとファンに認識させる。そうすれば、もう少し支持というか嫌われながらも一定の理解を得られるのではないかな、と思うのです。

21年振りの神宮球場大会、内藤選手が勝ちそうな空気を感じます。なぜなら日程的にここで勝った方がそのまま二冠王者として来年のドームのメインに立ち、G1覇者の挑戦を受けると思われるからです。いまのEVILの集客力ではドームのメインは厳しいでしょう。あとは悪役王者の宿命というか、同じバレットクラブのジェイ・ホワイトは初防衛戦でオカダ選手に負けてますし、内藤選手もヒール色の強かった2016年の王座戴冠時は一度しか防衛していません(ケニー・オメガは半年間王座を守りましたが、当時の彼は飯伏選手とのタッグを復活させていたこともあって完全にベビーでした)。でもここでベルトを落としたら、EVILには何もないです。わざわざ仲間を裏切ったのにまたハシゴを外された形になります。個人的にはNEVERを賭けて鷹木選手と闘って欲しいですけど、実際そうなったらやはり格落ち感は否めません。本当のことを言うと、私は去年ぐらいから彼が「プレミアム渡辺高章」として本隊に復帰する妄想をしていました。あの素晴らしい人間性を隠してしまうのはもったいないと。会社の事情に翻弄されていろいろ行き詰まったら、最終的にそれもアリだと思います。

とにかく神宮ではEVILのありのままの感情を見たいです!!!! 



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