好きな本5選

生きる姿勢を考えさせてくれる本

これまで様々な本を多からず読んできましたが、手元に残っている本を眺めると、ある傾向が見えます。
それは、著者の生きる姿勢に心が動いたという点です。

真剣に、誠実に、ユーモラスに、荒波に立ち向かっていく姿勢には、「こうありたい」と強く思わされます。また、決まった正解をおしつけるのでなく、考えていこうとする姿勢にも、共感をおぼえます。

ツイッターでそれらの5冊についてつぶやいたものを引用したので、まとめておきたいと思います。(つぶやきを埋め込みで引用しようとしたのにできない…泣)

好きな本を語ることは、自己紹介のようなものだと思います。もしも、これらをご覧になっておすすめを思いついた方は、教えてもらえるととうれしいです。

1.『生きる技法』安冨歩

ある大学教授が自身の苦悩の中から生きる指針を編み出した本。ちょうど人生の岐路に差し掛かっている所で読んだ本で、親や周囲との関係を見直し、自分自身を生きようともがく姿勢が自分と重なる。本棚にあるだけで、強い想いを思い出させてくれる。

2.『急に具合が悪くなる』宮野真生子/磯野真穂

渾身の一冊。哲学者の宮野氏と人類学者の磯野氏による往復書簡をまとめたもの。がんにより日に日に容態が悪くなる宮野氏の、自身の哲学をまとった生き様に心を動かされた。考え抜くこと、また、人と人が交わることで、力強い人生が描かれて行く。

3.『古くてあたらしい仕事』島田潤一郎

一番感動した一行は、やはり「嘘をつかない。裏切らない。自分だけが得をしようとは考えない。」だ。仕事の原点を振り返り、誠実に人の顔を思い浮かべて取り組む。現実に苦しみながらも、着実に関係性を築いていく著者の姿勢に学ぶ事は多いと感じた。
また、本の持つ可能性を、やわらかくしかし鋭く語られている所も素敵だった。本を「暗い闇を照らすランプ」や「風穴を開けてくれるような、あたらしいもの」として表現されていたのが印象的で、言われてみればその通りだと感じた。古くてあたらしい仕事が提示する姿勢は、小さな声への応援歌でもある。

4.『勉強の哲学』千葉雅也

環境を疑い、見方を多様化し、個のこだわりを発揮する生き方を説くパンクな本。以前つぶやいた文喫で選書してもらったもので、しおりがついてきて、メッセージ入り。これだけで少し特別な本になる。ある交流会で文喫の話をしたら盛り上がった記憶もよみがえる。

5.『ほんまにオレはアホやろか』水木しげる

水木先生の自伝的エッセイ。軽妙な語り口でとんでもない苦労を語る。自分なら二行分で心が折れそうな出来事を、一冊分経験している。こんな人生を送る人がこの世にいるのだなあと驚く。驚いて、元気が出る。十回は声に出して笑った。


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