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フレンチを食べる醍醐味

ふとテレビを見ると、「2020年の食のトレンド」みたいなことをレポートしていた。「なに、なに?」と、ちょっと注目。

今年くるもの

1番目に登場したのが、「セルフサービスのフレンチ」。ただ、ただ、びっくり。『俺の◯◯』以来の衝撃的。

食券販売機で買って、注文して、取りに行く。人件費が飲食店では、1番利益に影響するから、それを省いて、その分、食材や料理に選択と集中、そして、ハイ・コストパフォーマンスをお客さんは感じることができる、ということらしい。

フレンチレストランに対する意識の違いがあるのでしょう。映像に写っていた人は、年齢的に40歳を超えているかな?という感じで、バブル後の世代なのかなと思った。彼らは、「大満足!」と言っていた。テレビだからかもしれないけれど、映像に現れたお料理は、ロッシーニだったり、ウニやキャビア を使った料理が1,000円以下だったり。

それを、かれらは、【おもて無し】といっていた。

おもてなし

「お・も・て・な・し」で無事招致できたOlympic Games。本番となる2020年に、「おもてなし」を「無し」とするサービスを打ち出して、それが、今年くるトレンドに?

戦略なのかなぁ?

人件費の問題は、飲食店のみならずだろうけど。

「おもてなし」はサービスとは、別物、全く違うものなので、それについては、置いておいて、しかし、《日本》のうりとしていた「おもてなし」の否定。気を衒う(てらう)というか、でも、今年始まったレストランではないみたい。「おもて無し」はテレビ局の演出的意図なのかもしれないけれど、衝撃的だった。

トップの写真(薬院なかがわ・福岡)のようなテーブルセットもないのでしょ?寂しすぎる。

浮かんだ疑問

① そこまでしてロッシーニやキャビア を食べたいのかな?
② 「お客様に喜んでもらいたい」というお店の気持ちって?
③ 食材はどこからきてる?

① 「俺の◯◯」みたいな感じの見た目のイメージのロッシーニ。確かに、食べ応えはありそうだし、安い。キャビアとウニのお料理は、その一品で、キャビアスタンドで食べるキャビアスプーンひとつの3分の1くらいのお値段。できるのか、そんなこと?わたしの中にある、お料理や食べることについての、価値基準がおかしいのかな。そこまでして食べたい、とは、思わない。そのお料理に対して、その値段って、わたしの中では、「適正ではない」と思うから。

② 「おもてなし」は、お客様に喜んでもらうサービスということ、という単純な理解なのかな。サービスにしても、人が人に対してする行為だけでは、もはやなくなっているから、サービスをそう定義するなら良いかもしれない。面白いと思ったのは、アラカルトはお店の人の手を借りて、自分が食べたいものを組み立てるけど、このレストランは、「全て自分で組み立てる」のだから、まっるきり自己責任で食べるということ。だから、ある意味、このレストラン、「食育」をしているのかもしれない。それなら、とても、有意義かもしれない。フレンチで、自分で全てを組み立てて、とても満足を得られるなら、それは、食べ手冥利に尽きるのかな。隠れた、お店の、「おもてなし」なのかな。

③ でも、この値段で提供できるお料理の食材はどこから、どうやって、調達してるのだろう。廃棄食材(他のお店で余ってしまった食材ということで、決して、賞味期限が切れていると言え意味ではありません)を使っているのなら、それでもいいと思う。もし、そういう仕組みあるなら、他のお店ともシェアしているのかな。お店の経営の詳しい情報がわからないから、なんとも言えないけれど、飲食店のわかりずらいところは、こういうところにあるのかな。決算書とか、大きなチャーン店のような場合しか、一般的に目にしないから、闇。


レストランで食べるということ

それは、お料理、人、サービス、全てを楽しみたいから。席につくときに椅子を引いてくれる、「今日は暖かいですね」というような挨拶から始まる会話、お料理に合うワインを勧めてくれたり、わたしは、「食べる」とそのテーブルにいる人に集中する時間を持てる。そう、「楽しい時間の価値」を創造してくれるところが、レストランで食事をすることの、1番大切なこと。だから、レストランに行く。

常に、グランメゾンに行けるわけではないし、ビストロ好きだし、大衆居酒屋へも行く。でも、自分が、食べたいものを食べたいときに食べることができるって、しあわせだな、って、益々思っている。


テレビでは、「いったい、私たちは、サービス料をいくら払っているのでしょう?」なんて事言っていたけど、情報番組って危うい。情報って、本当に、一方的で無責任だなと思う。

自分の想いを行動にできること、大切。それができるのは、自分のまわりのヒト、モノ、コトとの関わりがあって、双方向の関わり合い具合が合えば、しあわせ。そこにあるのは、ホスピタリティ。

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