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【2024/1/6・中山金杯】自らの優位性を活かし切る騎手の力(レース回顧)

中山金杯のレース結果を分析し、レース内容と気になる馬の走りを振り返ってみます。


■レース分析

『ゴールデンハインド』が逃げる展開でしたが、『ホウオウアマゾン』がピッタリマークしていて向正面の残り5ハロンからペースが上がる展開となりました。
走破時計は想定よりも早くなり、逃げた『ゴールデンハインド』は脱落したものの、終始掛かっていた『エピファニー』を除く、前にいた馬たちは上位に来ています。
なお、今回も追い込み馬は3着までに来ることはありませんでした。


■リカンカブール(1着)

上り33秒台は9月開催の阪神競馬場で1回経験しているだけで、それ以外は34秒以上の上りですので、上り勝負にならない冬の中山競馬場の馬場は合っていました。
しかし、残り5ハロンから仕掛ける展開に対しては指数は高くなく、4角から直線にかけてペースが上がる展開の方が向いていました。
このレースで仕掛け位置を克服できた要因として、近2走では追い込んできていた展開を、スタート後に促して積極的に前目の位置につけた騎手の判断力にあると思います。

■ククナ(2着)

3走前の七夕賞で福島・芝・2000mをやや高い指数で走っていました。
その次の時計が出る小倉・芝・2000mの小倉記念で凡走していたことから、時計が掛かる馬場は向いていました。
しかも、5歳以降では33秒台の上りを出せていません。この点も今回の好走に繋がったものと思われます。
34秒台の上りで追い込みが決まるようなレースでしたが、直線で伸びていたところで狭くなったことは若干不利に働いた可能性があり、前につけた馬が上位に来ている中、中団から追い込んで2着となった結果は評価できます。

■マイネルクリソーラ(3着)

3角からムチが入って追い通しになるほど、長く脚を使っていました。
瞬発力より持続力が求められるレースに適性があり、これまでも残り5ハロンから仕掛ける展開で好走していました。
内枠有利の中、8枠からのスタートだったのにもかかわらず、外々を走ってきての3着は、数字以上に評価するべき結果と考えます。

■ボーンディスウェイ(4着)

4角で持ったまま先頭に並びましたが、直線では伸びを欠き、重賞では力不足であることを示す結果となりました。
1点フォローするとしたら、直線から加速するレース展開の方が向いており、今回のように残り5ハロンからペースが上がって持続力が求められる展開は向いていないと言えます。

■エピファニー(11着)

1角の入口から馬群に包まれて掛かってしまい、この馬自身の能力を発揮する前にレースが終わってしまいました。
距離ロスが生じて不利となりますが、外枠なら違う結果になったかもしれません。



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