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通信制学校でラグビー部を立ち上げた話②

2回目になりました。記憶の整理も兼ねて夜遅くですが、PCをカチカチしています。読んでいただけると幸いです。さて前回の話にもあったように様々な問題があるわけです。それを全てクリアにするのは長い道のりになるわけで、自分自身で上手くゴール設定をしなければいけない事に気付かされます。

前回にあげた問題がこちら

①登録問題②部員問題③グラウンド問題④道具問題

私自身、選手として過ごした時間は多いのかもしれませんがチームを運営、指導していくことに関しては0ベースで始まりました。1つ1つ振り返りますが今回は2個に絞ります。

①登録問題

これに関しては「ラグビー」の持つ縁。私は個人的に楕縁(だえん)と呼ばせてもらっていますが、沢山の方々に助けられまた支援をしていただきました。ラグビーでの繋がりは、私自身の人生大きな「武器」であると感じたシーンでもあります。若気の至り、、ではないですが、少し無茶をしてしまった瞬間もあり、、反省しています。。。協会の方から正式に許可もおり、無事創部することが実現しました。2018年の事ですね。指導者としてのスタートラインでもあり、生徒と作り上げた初めての組織(チーム)でもあります。

②部員問題

通信制高校には、様々なバックボーンを持つ子どもで溢れています。

と一般的には言われています。確かにそうではあるのですが、1人1人の人生はみんな様々なバックボーンがあるので、それほど気にしていませんでした。確かに登校するという事に意味を見出せない。前に進む勇気を待っている子ども達がいるのは事実ですが、私は本気でそれを「ラグビー」を通して教育したいと願っていました。

そして問題となる「部員の確保」ですが、まず私は自分自身で勧誘することはしません。生徒は部員勧誘していますが、どうも作戦が上手くいかない様子。笑 PBL型で解決に向けて学んでくれたら嬉しいのですが。。 部員を確保しなければ、そもそも活動ができないという考えは百も承知です。どうしても根底として、その子どもが「ラグビー」って面白そう。ってドキドキ、ニヤニヤする瞬間をずっと待ってます。それが1番の「学び」の「スイッチ」だと思うからです。なので喉から手が出るほど入って欲しい子も、その瞬間までひたすら待ち続けます。。地道に体育の授業や様々な時間で「ラグビー」をチラつかせているのも事実ですが。笑

そして創部を決めた2018年の春に私は3人の3年生と出逢います。この3人の生徒のお陰で、今のラグビー部があります。部員が7人以上在籍した事がまだありませんが、チームの礎を作り、そしてチームの文化を作った3人の生徒を最後に紹介します。

1人目は元ラグビー部でラグビーが好きだったけど、転校してきてからはラグビーの事を学校には話さなかった生徒。

初めて会った日の言葉が「自分ラグビーめっちゃ観てますよ」でした。花園予選とか花園もめっちゃ見てます。海外ラグビーも。。こんなキラッキラした目で話しかけてくるのかと驚きました。ただ、その時にすぐにこの子にもう一度ラグビーをさせてあげたいなと。強く心が惹かれたのを覚えています。チームのキャプテンとして後輩たちも引っ張ってくれ、またとにかく真面目で、直向きにプレーする姿、またスポーツをする「楽しさ」を体現してくれた生徒でした。卒業後は大学ラグビー(体育会)のシーンで活躍しており、ラグビーを続けてくれたことの嬉しさも感じます。

2人目はラグビーなんて全く知らないけど、何かしてみたい。やってみたい。そして1人目の良きパートナーである生徒。

1人目といつも一緒にいて、こっちからみてもお互いを支え合う盟友のような関係で、ラグビーを通して一緒にボールを触れていくうちに、ラグビーを好きになってくれた生徒。実は試合になると仲間想いの気持ちが熱くなりすぎる面もあって、、。これもスポーツを通して見えた彼の「強さ」でした。3年生のタイミングでまた4ヶ月ほど(週に2〜3回)の練習でしたが、スクリューパスも投げ分ける生徒に成長しました。今もラグビーを好きでいてくれることが嬉しく思います。今は全国各地を回る釣り師をしてます。

3人目はU-16などにも選出されたことがある元ラグビー部の生徒。

初めて見た時に、超高校級かと思いました。盛った話ではなく本当にそう感じ、現在ではスタンダードになってきた「TID(Talent IDentification)キャンプ」にも選出されるんじゃないかという生徒です。自分自身と何度も何度も闘ったんだと思います。だからこそ彼がもう一度、ラグビーを通して様々な人間と関わり、また様々な気づきを得たり、知識を得たり、社会性を養う瞬間を近くでみれることができ幸せに感じ、また私自身も学ぶことが多い生徒でした。これからは社会人クラブチームなどのシーンで活躍が観れるかと思います。ラグビーをしている時の幸せそうな顔は一生忘れないと思います。プレーも含めてまだまだ期待したいです。

最後に

随分と長くなってしまいましたが、通信制高校のラグビー部の現状はこのように超深刻な部員不足という形です(そうしているは私にも責任があるのですが)ただ、ラグビーに触れた子どもたちのその後の成長を見ると、私は誰1人として失敗だなと思わないし、危機的なものとも思いません。

今のこのチームの文化、そしてレガシーを大事にしていく事が、自然と部員勧誘へと繋がっていくと信じています。魅力的なチームには自然と魅力的な人たちが寄ってくるはず。

長くなりましたが、読んでいただきありがとうございました。


noteを読んでいただきありがとうございます。「こんなことしてみたい!」「このようなこと一緒にしませんか?」などご連絡お待ちしています。サポートは「子ども達」「ラグビー」の未来の為に活かします。「ラグビー」を通して「大きな夢」を持とう。