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どんな色が好き?

ピンク!ピンク色が好き。
一番最初に行っちゃうよ、ピンクのモスク♪

プトラジャヤまでタクシーでRM14(420円)乗車時間29分。
いつもは念には念をとプラス(プレミアな信頼と実績のあるドライバー)マークの付いている運転手を一覧から選択してグラブタクシーを呼ぶ。
今回は、少し遠いので(だからこそプレミアを選択するべきなのに)できるだけ安いの、と思いJust Grab(普通)のドライバーを呼んだ。
普通のドライバーであっても、もちろん身元をアプリ会社に登録しているので心配はない。運よく、トップレート(評価の良い)のドライバーだった。
中国系のマレーシア人が運転するその車の座席は黒いシートがグレーになるほど使い込んでいて素手で触ったらちくちくしそうな座席の生地の時代の内装。
今までの人生で乗った中で一番目か二番目にショックな汚さだった。(一番を争うのは、ロンドンで乗ったアラブ人が運転する送迎の車。あの頃は、ショックなことに慣れていない年齢だったのでその車に乗りながら私の心臓はガタついていた。)

今回のこの車も、クーラーは有難いが、何十年か分の埃の匂いが車内に充満していた。マスクを忘れた…ウイルスよりもカビホコリを防ぐための防塵マスクが必要だった…。気道に感じる微かな違和感…。大丈夫、たった30分の我慢だ。
何も話さずに、ナビを見ながら真面目に運転してくれる中国系のおじ(い?)さん。モスクにつくと、「日本から来たのか?」と聞いてきた。
「そうだよ、もう2ヶ月目だけどこれが初めての観光らしい観光。」と言うと、「楽しんでね」と送り出してくれた。

ゲートには日本語を話すマレー人が居た。
日本に住んでいた事があるらしく、流暢。久しぶりに日本語で話しかけられ、脳内がバグってしまった私はなぜか片言の日本語と、英語のミックスで話し続けた。
相手は日本語だけで話しかけてくれるのに、これじゃあ怪しい日本人だよ私。
入り口でQRコードを読み取りスマホでアクセスした画面に名前などを入力し入場登録をした。どこもかしこもアイティーアイティーでスマホはアチィアチィ…。

艶々に輝くビンクのモスク
モスク構内「では」礼儀正しくすること。日本は国そのもの全体がモスク的なものなのかも。
入場ゲート付近

うわぁ〜…こんな感じね。
そう思ったのは、入り口に着いた途端に中国人観光客の団体の喚き声(普通の会話か)が耳に入ってきたから。
撮って撮って撮りまくる中国人達。
私もほっかむりを持参していないので、入り口で髪と肌を隠すローブを借りる。

歩いて行くとすぐ無言でSサイズを渡してくれた(無料)

生地は遮光カーテンのように分厚く、それを着た瞬間に私がいる世界はサウナになった。
飛行機では、食事の時間が終わると機内の温度を上げて客を眠りに導くのだとか。
起きている客はご要望が多く、うるさいから…。
それと同じ仕組み?うざい観光客を暑すぎる環境に追い込むことで長居させないつもり…だったりして。賢い…。
美しい建物に感動するよりも、体温を下げることに体が集中していて私はぼんやりとした頭で見物していた。モスクの中に入ると大きな扇風機が回っているだけでクーラーはなさそうだ。自撮りしまくる中国人達。モスクという場所で、笑って叫んで喋りまくる中国人達。自由の国から来た人たち?

負けずに私も自撮りした。

自由な大陸人達は人が写真を撮っていても避けないけれど、現地の人たちはカメラをかざしている人を見ると小走りになったりと、人を気遣う心がある。

あなたはどこから来ましたか?の地図を発見
北アイルランドからはまだ誰も…
それとも出しゃばらないからわざわざ刺さないのでしょうか。
多分そういう事です。
なぜか日本版も世界地図の隣にありました。
三井アウトレットパークの店舗案内の地図…
右にあるのが日本地図
サウナスーツ…じゃなくてローブを着ながら見上げた天井
感動による涙…じゃなくって流れゆく汗…
プトラジャヤは行政の区域なので首相が居る建物がすぐ近くに見える
日本語のパンフレットはカビと埃が積もった年代もの。
嗅いだら多分、酸っぱい匂いがする

金属製の丈夫な賽銭箱
モスク側から見た入り口

教会やお寺へ訪れる機会があればそこで長い時間、ゆっくり考え事をしたりするのが好きだけれどマレーシアのモスクでそれは難しかった。
鼻の下に汗を溜めながら建物の周りをひと回りして、「もっと居たいけど、もう無理だ…」と体が逝ったのが聴こえたため賽銭がわりに飲み物を買いに行った。
礼拝堂のすぐ横に、お布施を兼ねるRM1の水が売られていたが常温で積み重ねられ煮えてそうだったのでパスした。

直射日光の席しか空いていなく、尻を焼きながらコーヒーを飲む
ハラルマーク(豚やアルコールが使われていない商品)あり

販売機へ行くと私のお気に入り"MUSANG KING"(ドリアン)の文字。
ドリアンコーヒーだって。
こんな暑い中で熱いコーヒー…?でも飲んでみたい。
紙コップ1杯でRM2(60円)。RM1札があったはずだけど、バッグのどこか底へ行ってしまい出てこない。コインは小さすぎて煮えた脳では訳がわからないので、ちょっと今回は無視。RM5札(150円)が見つかったのでそれを販売機に入れた。珍しく1回ですんなり入って行った。
ウィーンと機械がコーヒーを淹れる音を聞きながら、そういえばお釣りって出るの?と思った。出る気配はない。一度機械に入れたお金は戻ってこない、海外ではそれが基本だよね。
このとき初めて販売機からお釣りは出てこないことを知った。
残りのお金を販売機内にそのまま放置してもいいけど、せっかくだから隣の販売機で冷たい飲み物を買おうとしていた男性スタッフに声をかけてみた。
「販売機にお金を入れ過ぎてしまいまった。フリーコーヒーいかがですか?」と。
全く笑わないタイプの人で、私の英語も多分通じなかった。
訳わかんないよ、という感じの苦い顔をされただけで終了。
勿体無いし、結局ドリアンコーヒーの他にココアも買って一人で2杯飲んだ(笑)
販売機に残ったRM1は、消滅。次の人が来たら、RM1を入れるだけで1杯買えるってことだろう、と思っていたけれどお金を販売機に入れてから秒数が画面に表示されていてその時間が過ぎてしまえば投入金額はリセットされ0になるシステムのようだ。
喉が渇いていたので甘いドリアンコーヒーが体に染み込んだ。毎日飲みたいほど美味しい。
気温33~35度くらいの中で熱いコーヒーを飲む日本人。やっぱり怪しいわ。





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