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はじめまして、ボナース研究室です!

はじめまして!

私たちは110年以上続く陶磁器メーカー「ニッコー株式会社」です。
この度世界で初めて、捨てられる食器をリサイクルした肥料「BONEARTH®ボナースを開発しました。

このnote「ボナース研究室」では、BONEARTHを開発したニッコーの「研究開発本部」のメンバー3人で、BONEARTHによる肥料効果を栽培研究する様子や、パートナー農家さんのもとで育つBONEARTH野菜などの様子を配信していきます。

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「BONEARTH®️」とは?

ニッコーが国内の自社工場で一貫製造するNIKKO FINE BONE CHINAニッコー ファイン ボーン チャイナ※は、陶磁器の原料である石や粘土に加え、食肉として残った牛の骨を溶解再合成したリン酸三カルシウムを約50%含んでいます。その白さと透光性、食品衛生法に適合する安全性から、多くのシェフたちに愛用されています。

※18世紀にイギリスで誕生した高級磁器素材、ボーンチャイナ。ボーンは骨、チャイナは磁器の意味。日本工業規格(JIS) では、素地中にリン酸三カルシウムを30%以上含むものが「ボーンチャイナ」として認められています。

ニッコーでは、ボーンチャイナの原料の主成分であるリン酸三カルシウムが肥料として有効なことから、生産過程で生じる規格外品を肥料としてリサイクルする技術を確立しました。


BONEARTHの特徴

臭わない/長期保存できる/肥料効果が長期間持続/白く映える化粧砂

BONEARTHは高温焼成して作られているので、臭いもなく、長期保存できる安全・清潔な肥料です。また、水に溶けないため、肥料効果が長期間持続し、河川流出もしにくく、環境にやさしい肥料です。ニッコーのボーンチャイナの特徴そのまま、純白で美しく、園芸用としても白く映える化粧砂としてお使いいただけます。



BONEARTHは、捨てられる食器から生まれた化粧砂にもなる美しい肥料。
100 年以上食器を作り続けてきたニッコーは、資源枯渇などの課題に向き合い、メーカーとして果たすべき役割を追求していきます。


BONEARTH開発のきっかけ

BONEARTHを開発することになったきっかけは、陶磁器メーカーの辛い現実でした。

年々陶磁器業界は右肩下がりになり、35年で売り上げは約1/9まで下がってしまいました。そこに新型コロナウイルスが追い討ちをかけ、さらに苦しい状況に。
陶磁器事業はいわゆる「斜陽産業」と呼ばれ、ニッコーに限らず、陶磁器メーカーが「陶磁器」だけを作り続けることはとても難しくなっています。
そのような苦しい状況の中で陶磁器メーカーとして食器を作り続ける中、様々な思いを持つことがありました。

陶磁器メーカーとしてこれからも食器を作り続けるには、食器の見た目や価格以外で競争する必要があるのではないのか…

次の100年も陶磁器づくりを続け、これまでと同じように豊かな食とそれを楽しむ時間を守り続けていくためには、資源枯渇や気候危機といった問題に対して自ら先陣を切って立ち向かい、解決していく必要があるのではないか…

そういった想いを日々抱え、何かアイディアはないか…と考える中、
「ニッコーが製造するNIKKO FINE BONE CHINAニッコー ファイン ボーン チャイナには、リン酸三カルシウムを約50%含まれている。これは肥料として有効なのではないか…?」
という発想が生まれました。

こうして誕生したのが、捨てられる食器をリサイクルした肥料「BONEARTH®ボナースでした。


「あきらめない」が産んだ肥料

様々な思いと閃きから生まれたBONEARTHですが、肥料として国に認められず、肥料として登録できるまでに約2年半もの歳月がかかりました。
BONEARTHが肥料として認めてもらえなかった理由は、「当時の肥料法に窯業(陶磁器事業)が入っていなかった」という法律上の理由でした。
肥料としての効果を実証している試験結果を何度も提出し、「ニッコーの陶磁器なら肥料にできます!」と交渉を繰り返すも努力は実らず「法律に無いからダメ」と悲しい答え。

しかし私たちはボーンチャイナが肥料として有効であることは明確で、必ず理解してもらえるとわかっていたからこそ、簡単には諦めませんでした。

植物が育つ上で必要な栄養素として、「窒素・リン酸・カリウム」があり、肥料の三要素とも呼ばれています。市販の園芸用の土には、基本的な栄養素としてこの肥料の三要素が含まれています。なかでも「リン酸」は、開花や結実を促進させ、果実の成熟や品質向上にも働きかける栄養素です。
私たちの作っているボーンチャイナの陶磁器は、原料の主成分にリン酸三カルシウムが50%含まれています。

これらの科学的根拠や石川県立大学との共同研究をはじめとし、何度も交渉を繰り返してきました。
その結果、2021年12月の肥料法改正により窯業の副産物が肥料登録可能になり、BONEARTHが肥料として登録することができました。

【肥料登録番号:生第107121 号(農林水産省)】
2022年3月には石川県エコ・リサイクル認定製品(認定番号 第218号)に認定されています。

【特許番号:特許第7433484号】
2024年2月8日に、特許庁での審査の結果、特許登録されました。


ニッコーの目指す陶磁器の循環社会

ニッコーでは、サーキュラーエコノミー(循環経済)の原則に沿ったさまざまな取り組みを進めています。そうしたなか、BONEARTHが誕生したことにより、BONEARTHを起点とすることで「食器のサーキュラーエコノミー」が実現できるのではないかと考えるようになりました。

現在国内で使用されているリン酸は、その多くを海外からの輸入に頼っており、輸入価格の高騰により肥料価格は大幅に上昇しています。これまで欠けや割れで産業廃棄物として廃棄せざるを得なかった食器をリン酸肥料として活用し、国内で循環させることで、サステナブルな肥料生産にも繋がると考えています。

ニッコーが目指すサーキュラーエコノミーの形
サーキュラーエコノミー実現に向けた第一歩、「ボナース サーキュラー コミュニティ」の特設サイトはこちらから

この「サーキュラーエコノミー」が実現すれば、ニッコーが陶磁器メーカーとして食器を作り続ける理由にもなります。


なぜnoteをはじめたのか

サーキュラーエコノミー実現に向けた取り組みを進めていますが、現在のBONEARTHはまだ回収までは至っておらず、ニッコーの工場の中で出た規格外品のみで作られています。サーキュラーエコノミーを実現させるために乗り越えなくてはいけない問題、それは、

回収した陶磁器を肥料としてリサイクルすることが認められていない
色や柄のついた陶磁器が認められていない

という2つの問題です。
この2点がクリアできれば色や柄を問わず、割れてしまったニッコーのファインボーンチャイナ製の食器を、各所から回収し「サーキュラーエコノミー」の実現へと進むことができます。

ニッコーが製造する食器は安全な成分のみ採用し製造しています。そのため理論上は色や柄がついていても、BONEARTHとして生まれ変わらせることができるはずです。あとは認めてもらえるよう説得するだけ!というところまで来ているのですが…

だからこそ今回noteを始めることにしました!

noteで栽培の研究や、農家さんとの取り組みなどを発信していくことで、ボナースを知ってもらう機会を増やし、BONEARTHの取り組みに賛同していただける方を増やすことで、今抱えている課題かべを乗り越えることができると感じています。

皆さんの応援が私たちの力となり、BONEARTHの成長となります!この大きな壁を壊すためにも、皆さんの力をお借りしたいです。
ぜひたくさんのコメントをお待ちしております!


よろしくおねがいします!

私たちは肥料や農業のプロではないので、野菜などの栽培については正直まだまだ勉強中です…きっとこれから間違っていることや失敗が沢山投稿の中に出てくると思います。そこでみなさんにはコメントを通じてぜひアドバイスをいただきたいです!
たくさんのコメントをお待ちしております!!

またボナースを使ってみたいけど使い方がわからない、という方もぜひこのnoteで使用している方法を試してみてください。
ボナース研究室をよろしくお願いいたします!





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