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やりたいことありますか?

✦10代の頃に味わった感覚✦

かなり昔の話だけど、高校を卒業して私は短期大学へ何も考えずに進学しました。楽しい学生生活をエンジョイしようとしか思っていませんでした。

高校時代は何だか子供あつかいされ続けてましたが、今まで毎日制服を着ていたのに、今度は毎日私服。お化粧もできるし、髪型も自由だし、お洒落して通学できるからルンルンなんて思っていました。(遊ぶことばかり考えてました...)

それは、別にどうでもいいですが、衝撃的な感覚を味わったのは、短大に入学して間もない頃、講義中のある教授の問いかけでした。

「君たちは、これからの将来に自分がやりたい事は決まってますか?」

「短大生活は2年で終わりです。その後は、殆どの生徒さんは就職します。この2年で将来なりたい自分・やりたい事を決めなければなりません。」という言葉でした。

な~んだそんなこと?って思われる方もいると思いますが、当時の私の感覚は、泳げないのにいきなり大海原に放り出されて、溺れないようにジタバタするしかない子供になったような感覚を覚えました。

まるで、付き合っていた彼氏からいきなり別れを告げられて、明日からどうやって私は生きていけばいいの?っていう感覚に少し似てるかもしれません。

当時、幼稚で将来を見据えた立派な考え方なんて持ち合わせてない私は、その時、いきなり現実をつきつけられたような感覚を味わったのを覚えています。(今も幼稚ですが・・・)

数日前まで子供あつかい。学生になったら、いきなり自分の人生は自分で切り拓くものですよ!って、ひどくスパルタな印象を受けるのです。

高校まで散々、あれしちゃダメこれしちゃダメって縛りをかけておいて、卒業したとたんに大人あつかいし始めて、君は自分の将来をどう考えてるんだ?とか、何を目指しているんだ?自分の考えはあるのか?なんていきなり聞かれてもねぇ。親の加護というか、干渉下での今までの生活から解き放たれたら即、今まで何の準備もしてなかったのに、自我を目覚めさせてさあ飛び立ちなさい!的な圧に当時は、ちょっと面食らってしまいました。

だったら、親も自分の子供が小学生くらいのうちから好きなことや、なりたい自分を早く見つけられるような工夫をするとか、学校の先生たちも社会の現実みたいなものを教えるとかすれば、のほほんとした考えのまま大きくならないで、それなりに考えながら成長するのではないかと思うんですよね。

ある程度大きくなるまで、目隠しをして大きく成長させて、一定の大きさになったら、ハイ!放流ってまるで鮭の稚魚みたいですよね。

だから、私は思います。幼い子供とて人格があって、個性があるのだから画一的な育て方しないで、子供が興味を持ったものはなるべくやらせてみる。途中で嫌になったらそこでやめればいい。別にまた興味を持ったら、それをやらせる。それの繰り返しの中から本当にやりたい事や将来進みたい方面がいつか見つかると思うんですよね。

プラスして、小さいうちから世の中の現実を見せたり教えたりして、世の中の厳しさとか汚い部分や不平等な部分とかを教えてあげないといけないと思うんですよね。そうしないと私がかつてそうだったみたいに、現実を知らないで目標とか計画性とか無い学生がたくさん生まれてしまいます。


✦大人でさえも✦

「あなたのやりたい事は何ですか?」

この問いかけに、即答できる人って大人でも少ないと思うんですよね。日々の生活に追われて、自分のことは後回しにする人ってたくさんいますからね。若い時にはやりたい事や夢があったけど、結婚して子供が生まれたら育児やら家事やら仕事やらで「やりたい事なんて何ひとつやってませ~ん」て大人ってたくさんいます。

現に、私の友人知人も「特に無いよ!」って人は結構います。趣味程度でもよいから自分が夢中になれるもの。そんなものを見つけられたらとても幸せなことだと思うのです。自分のやりたい事が無い人、見つけられない人って不幸だなあと思ってしまいます。

また、やりたい事がたとえあったとしても、私もそうでしたが、仕事が忙しかったり疲れていたりすると、自分がやりたい事って日々の生活の中では、どうしても優先順位低くなってしまいます。だって、やらなくても死なないし、生きていくうえでは困らないですからね。ただ、やりたくても出来ないことで、ストレスはどんどん蓄積されますけどね。

今週もできなかった、来週も忙しいから無理そうとなって、結局のところ今月はダメだった。その繰り返しで年末を迎え、今年こそはと元旦に決意はすれど、例年どおりになってしまいます。

私もかつてはそうでした。ただ、いまは自分の気持ちに素直になって、やりたい事はどんなに疲れていようが、眠かろうが、時間が無かろうが、睡眠時間を削ってでも毎日コツコツやるようにしました。毎日5分でも10分でいいから、やりたい事に取り組む。そして継続することにしました。そうでもしないと、きっとこの先に後悔が待ち構えているような気がするからです。

これも年齢を重ねて、自分がいい歳の大人になったせいだと思いますが、江戸時代の人間とは違って、現代は身分も関係なく自分が好きなことをして生きていける時代。

昭和の時代のように、「男だから女だからこうあるべき」なんてこだわりに縛られないで自分らしく生きることが可能な時代。

「人生100年!」なんて言われる現代に今こうして生きている私たちは、ある意味ラッキーな人間です。このラッキーな時代の波に乗って、自分のやりたいことやらないと損!損!

あなたは、どう思いますか?




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