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自分を大切にしよう

こんにちは。和賀未青です。今日はこんな問いかけから始めたいと思います。
自分を大切にしよう、と言われた時、あなたはどんなふうに感じますか?

「ちょっと言っていることがわからない。」
「まあ、わかっているんだけど。なかなかね。」

自分を一番大切にしているよ!と言える人には出会うことが少ないように思うのです。

私がハマりにハマっているNetflixのクイア・アイ。シーズン1〜5とin japan のシリーズを全て観ました。多くの人がハマるのには、本当に訳があるなあと改めてファブ5の凄さにひれ伏す思いです。日本だけでなく、人間が生きる上で悩むことは一緒なのだなと感じます。

肯定感は高いか、低いかの2択か?

私は、自己肯定感を高めましょう!と言われると、咄嗟に構えてしまうのです。高めようという事は、低い前提にある状態だと言われている気がして不快に感じます。そもそも、自信を持つ、持たない。自己肯定感が高い、低い。その2択しかなように感じるのも違和感があるのです。

多くの人の口癖に「私なんて」「私がやるよりは他の人の方が良いかも」があります。私自身が使わない言葉なので、強烈な違和感を持ちます。言える時には必ずその言葉は自分を下げる言葉だから使わない方が良いと話します。あまりにもいつも使っているせいか、「え?言いました?」と返される事もしばしば。そんなに無意識に使っている事自体に驚くのですが、それがある意味デフォルトになっているのだと感じます。

空気をあえて読まないときもアリ

俗に言う世の中って謙虚さ、空気を読む事、がとにかく大切。自信満々で、空気を読まない、だと完全に干される。サラリーマンを24年やってきた私も、それなりに空気を読んできたつもりです。とは言え、根回しや戦略的にいく場合や、あえて空気を読まずに正面突破する事もあり木っ端微塵になる事も多かったです。そして、そんな自分がカッコ悪いなあと思いながらも、やるじゃん私と誇らしく思っていました。

吐き出してから家に帰るようにという文化

医療や福祉や保育など、対人サービスが主体になっている業種はある部分では「やってあげる事」「感謝される事」が嬉しくて、またはやりがいとなり仕事を続けている人達が多い印象です。特に、国家資格を保持している事もありプライドもあります。スキルも経験を重ねる事でより磨かれます。一方で、セルフケアに目を向けている人は非常に少ない。これは、私が見ていても実感していますし、何よりも私自身も長らく出来ていなかった事です。前職では、思ったことを言える環境がありました。モンスターと言われるようなクレーマーや、罵詈雑言を言われたり、嘘を付かれたり、色んなネガティブなことがあった時には、気持ちを吐き出すように言われました。

もちろん、人によっては泣く人、怒る人、一気に話す人、タバコを吸ってまずは落ち着こうとする人。どうしても飲みに行かないと気が済まない人。1日置いてから話したい人。様々な対処の仕方があります。起きた事柄に、仕事とはいえネガティブなことがあれば当然感情は揺さぶられます。

しかし、その場では感情を露わにすることはできません。だからこそ職場では、それを我慢しないように、吐き出してから家に帰るようにという文化がありました。これは、とても良いことだと思います。実習生がいると、あまりの事態に驚いて固まってしまう事もあり、「このことは実習ノートに書かないようにね」と思わず念を押す事もありました。良かれと思ってやることが全て相手に届く訳ではないのです。そして、それはもしかしたら一方的な思いなのかもしれません。患者さんのニーズと支援者のニーズが噛み合わない場面も多くあります。そこに気がつかないまま進むと多くが拗れます。そして、感情が爆発してしまう事もあり、支援者も傷ついてしまうという悪循環があるのです。新人に多くありがちと思いがちですが、意外と経験者にも多くあるとこです。なぜ起こるか。それは、感情労働だということを意識していない場合が多いのです。何よりも支援者自身も感情があり、自分の価値観に基づいて仕事をしている。そして、支援者自身が自分の思考の癖に気がついていないことが原因だったりします。

自分の思考の癖や感情を観察していますか?

自分のこと、観察していますか?それは自分の感情や思考の癖、または身体を休めること、美味しいご飯を食べること、ボーとすること、たくさん寝ること。などなど。特に医療、福祉、保育などの対人サービスを仕事としている人達は意識した方が良いと思うのです。

何よりも、自分が何を感じていて、何が好きで、何が嫌いで、何を大切にしているのか。そして、なぜこの仕事しているのか、何が喜びで続けられているのか。自分へ質問してみて欲しい。立派な答えではなくて良い。周りから言われる「人のために働いて偉いわね」「お仕事大変でしょう」という評価は一旦横に置いて。自分を観察していない人は、結局相手のニーズに辿り着けないと私は思っています。マネジメントをする立場になって、この事がとてもよくわかりました。だいたい同じところで躓きます。そして、毎回同じパターンになっている事にも気がつかない人が多い。

いつも話を聴く側の人たちの声を聞きたいから

ある時から、同業者の研修の講師を依頼される事が増えてきました。私は人の前に立って話す事が大好きなので、喜んでやらせてもらっています。今年度はコロナの影響で全て予定がなくなり残念に思っています。いつも研修の企画側の打ち合わせでは、参加者にたくさん話してもらいたいと伝えています。何故なら、いつも話を聴く側の人たちだからです。仕事の研修でも、一方的に話を聞かされるのはきっと苦痛です。もちろん必要な情報は伝える必要はあると思います。インプットをしたら、アウトプットする。その事で循環していくものだと思います。研修は、アウトプットの場面は、最初こそ固いものの最後は時間を切るのが大変になる程盛り上がります。そして、話している時が一番良い表情をしていますし会場の温度が一気に上がります。私はこの温度が上がる瞬間が好きで、研修講師をやらせてもらっているのだと思います。

自分を大切にすることは、甘やかすことではないのです。自分の感情と向き合うこと、単純に身体を休めること。そして、溜まっている感情を吐き出すこと。感情と身体のメンテナンスをしなければ、対人サービスの仕事は長く続けられません。せっかくのスキルを持っていても、バーンアウトしてしまう人も多いのが実態です。

責任感が強く、細やかに先回りして相手のために動くこと。そして、優しくて自分の事は後回しにする人が多いように思います。自分ファーストなんて、した事がないと言われたこともあります。それはあまりにも寂しいなあと思います。

自分の身体、自分の気持ちや感情は、誰にも取り扱えないもの。まずは自分を大切にすることから始めてみる。自分を大切にする!と決めることから始めてみませんか。


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