見出し画像

悩む選択 v2-74:変化を意図的に起こす vs 変化はなるべく回避。現状安定を維持すべき

今日の悩み:
A.組織は変化を意図的に起こし、仲間・社員の変化許容度をあげて、成長させるべき。変化を抵抗せずに受け入れ、楽しめる、どしどしウェルカム・マインドをつくる

B.組織に変化はなるべく避けたい。非効率・混乱の原因。人生・職場に変化は付きものだが、正直、心地良く無いし不安・ストレスの原因。なるべく回避し、現状維持し、安定で効率化を維持すべき

たまたまの偶然なのですが、ボクのサラリーマンでの職場は、東京で就職したのですが、一等地続きだったのです。大手町、銀座、六本木、表参道、青山一丁目、麻布十番。ひとが多くてあまり好きではなかったとこもあるけど、もちろんとても良い場所です。

で、先輩と会社を作るとなった時、家賃は絶対に高くすべきではない、と心に誓ったのです。とにかく絶対に抑えておくべき固定費です。スタートの価格が家賃は重要です。

というのも、家賃は様々な物件費の中でも、いったん契約したら下げ交渉が難しいから。近隣相場が下がったとしても、出て行く本気度が示せないと、本当に出て行ってもいいと思えていないと、下がり難いです。借りている方が交渉力が強いということは、無さそう、だと思うのです。ま、不当に上げることも貸している側はできませんが、巧みな交渉で下げる、という術が効かない。

しかもボクの場合は、200平米以上のスペースが必要で、且つ、内装をいろいろ工事する必要があるので(理科の実験室をたくさんつくる感じ)、どう考えても交渉力は低くなります。

だから、どうしてもスタートで家賃を抑えたかった。で、東京のはずれ(?)に3階分借りたのです。降り立ったことが無い駅。まったく土地勘がない。でも、とても良いお値段で借りられたのです。

でも、本当はとっても、とっても、とっても嫌だったのです。家からも史上最高に遠いし。慣れない電車。でも、経営するのに家賃が怖くて。ぐっと我慢。

でも、住めば都です。そんなものですよね。おいしい定食屋見つけたし、3路線使えるし、今となってはとっても良いお客様になってくださった会社さんの工場が近くて。

人生変えるなら、仕事/会社と、住む場所と、付き合う人を変える、って話がよくありますが、自分が”望んだ”とはいえ、”望ましくない”変化を受け入れた、という感じです。

って、オフィスの場所ぐらいで大騒ぎするな、ってことなんですけど、変化を受け入れるのって、進んでできないものですね。ボクは偶然にも、家賃の怖さが、変化への怖さに勝ったから良かったけど、家賃問題で間違いを犯した経営者も見てきました。利益も出ていないのに東京の一等地に十分過ぎる広さのオフィスを借りて。1年半で撤退。。。残念。

特に、自分の価値観上、質的に落ちる変化や、経験の無い・想像できない未知への変化、には強い抵抗が出てきますね。でも、そうじゃなくても、やっぱり正直、変化って、心地良いものではないですね。感情的には嫌です。でも、しょうがないから、理性的に受け入れて、変化の先をどうにか想像して、安心材料を見つけて、大丈夫かな、って。

ひとは「未知に恐怖を感じる」。
ひとは「馴染みの悪魔の方が見知らぬ悪魔より心地良い」。

ですね、ひとはこういうものです。だから、変化って嫌です。

そんな時、心の支えになるのが、「どうにかなるよ。あの時も大丈夫だったしね。」という記憶。変化を経験した記憶。だから、変化は”経験”を積み上げていかないとダメかな、と思うのです。当たり前か。。。

ちなみに「経験は”回数”」ではない、とボクは思うのです。”インパクト”だと思うのです。1回の経験でも、その心への影響度が深い場合はそれで十分です。一つの人生の示唆を得るのに、経験する”回数”は必要無いと思うのです。1回で十分な時が多々あります。

でも、この変化への許容性だけは、回数のような気がします。回数を積み上げたいです。

変化を避けているといつまで経っても嫌なまま。ここは、強がってみて、奮起してみて、ぐっと我慢して変化を経験してみる。回数を積み上げてみる。繰り返してみる。

そしたら、気づいたら、変化が気にならなくなるのでは、と思うのです。大丈夫だった経験・住めば都だった経験を脳みそが覚えてくれだして。そしたら大丈夫ですね。

組織では、若い頃から定期的に、部署や職場や役割や業務をいろいろ変化させてあげる。リーダーの役割ですね。大切だと思うのです。落ち着いたら、慣れたら、力を発揮できるようになったら、「変える」。カオスになりそうだけど、効率悪そうだけど、その仲間を中期的に見ると、良いことかな、と。心が強くなり、変化を許容でき、挑戦できる人格形成できそうです。

組織は効率や適材適所のみを志向せず、仲間の成長、変化を受け入れる力、挑戦できる力を育てる、引き出すことも、組織の大切な存在意義かと思います。普通の会社だってある意味、学校、教育機関かなと。利益ばかり考えて、仲間・社員をコマなんて思ったらダメ。

「私は人手が欲しいと言っているのに、なぜいちいち脳みそをくっつけてやってくるんだ?」(「恐れのない組織」(エイミー・C・エドモンドソン著、野津智子訳、英治出版))なんて、ヘンリー・フォードさん、みたいな発言はダメ。リーダーと仲間で一緒に変化に強い人格に成長していかないと。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?