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『TED Talks vol.4』何かを新しく上手くなりたい人必見。”20時間”の法則。

TED Talks vol.4


1万時間の法則”

聞いたことがある人も多いかと思います。何かを極めるには、1万時間をかける必要がある。

確かにそれくらい時間をかけたら、極めることも出来そうですよね。しかし、1万時間というのはフルタイムの仕事で考えたら人生の5年間に相当します。

一番最初にやっていたことが自分の好きなことで、それに1万時間費やすことができればいいですが、そうも上手くはいきません。



今回紹介するTED Talksでは、

自分で何かを上手くできるようになるには20時間が必要

という風にスピーカーのJoshさんは話しています。


その際に指摘していた、

・4つのポイント

・1万時間の法則との違い

等について説明していきながら書いていきたいと思います。



***



今回お勧めするTED Talksは

The first 20 hours -how to anything- : Josh Kaufman』

です。


冒頭でもお伝えしたように、20時間でどのようにして学んでいくのか。

その方法を今回は書いていこうと思います。

先に伝えておくと、20時間の法則と1万時間の法則は、似て非なるものです。

これは私も話を聞いてから

「確かに、異なっている。」

と思いました。


一体どう違うのか、その部分についても触れていきたいと思います。


***


1.元々の1万時間の法則の研究


スピーカーのJoshさんは、子供が生まれたと同時に自分の時間を持てないことに不満に思っていました。それは、元来じぶんが学ぶことが好きで、試行錯誤を重ね新しいことを習得することに喜びを覚えていたからです。

仕事と家事の両立の中で、新しいスキルを身につけるためにはどのようにしたらいいかを調べました。いろんな本や、いろんなウェブサイトを見ている中で、一つの法則にたどり着きます。


それが1万時間の法則です


新しいことを学びそれを身につけるためには、1万時間が必要だということです。それはフルタイムで仕事をしたときに5年間働くことに相当します。


でも考えてみてください。誰も新しいことを習得するのにそこまで時間はかかっていないと思います。ということは、どこかに論理性が欠けている、または異なった見方が入っているということになります。


そこで、1万時間の法則についてJoshさんは調べてみました。

ここで分かったことがあります。


"1万時間の法則は専門的なレベルになるかどうかということを研究している”

ということだったのです。


この法則を最初に唱えたのはK ・アンダース・エリクソンと呼ばれるフロリダ州立大の教授です。彼の研究対象はプロスポーツ選手や世界的な演奏家であり、激しい競争を勝ち残り生き残った人であり、専門的なレベルなのです。

彼は、その分野のトップ人がそこにたどり着くまでどれくらい厳しい鍛錬を積み、多くの時間を要し、計画的に努力していたのか、そこに辿り着くまでの時間を調査していました。



1万時間の法則というのは

専門的なレベルまで到達するのにかかる時間の平均値だった

ということです。


***


2.なぜ、1万時間の法則は間違って認識されているのか


1万時間=物事がうまくなるための時間


この間違った認識はどのようにされていってしまったのでしょうか。


これは伝言ゲームのように

人から人へ伝わっていくうちに間違った認識で伝えられていってしまった

と言われています。

2007年に『天才!成功する人々の法則:マルコムグラッドウェル(原題:Out liers: )』という本が出版されました。


”適切な方法で適切な時間で努力することで成功する”

この意味に近いニュアンスのことが書かれていました。


(この本です。普通に面白そうですね。。。値段がきちんと表示されていないのはなぜ。)


この本が出版された後に、1万時間の法則がいろんなところで語られるようになりました。


この本で主張している内容が

「競争が激しい分野でトップになるには1万時間かかる」

でした。


しかし、

この内容が

「何かで専門レベルになるには1万時間かかる」

という風に伝えられ、


そしてその内容が、

「何かをうまくなるためには1万時間かかる」

という風に伝わり、


そしてさらに、

「何かを学ぼうと思ったら1万時間かかる」

という形で伝えられていったのです。



元々、エリクソン博士が言っていた、

”何かをその分野のレベルでトップになるには1万時間がかかる”

という主張と

「何かを学ぼうと思ったら1万時間かかる」

この2つの主張は明らかに主張している内容は異なっています。

ただ私たちの話の中で認識されやすい、印象に残るように伝えられ

全く別の内容になってしまいました。


このようにして、1万時間の法則は間違った認識で広まっていってしまったのです。


***


3.20時間の法則とは一体何か


次に気になってくるのが


”1万時間の法則は、新しいことを学ぶのに最適な時間ではないということがわかった。では、どのようにしたら、新しいことを学べるのか。その最適な時間はどれくらいなのだろう”

という点です。


ここでテーマになっている20時間の法則が出てきます。


スキルの習得に対して調査していると、Joshさんはあることに気がつきます。

それが、

新しいことを学び始めた最初の頃は、すぐに上達してどんどんうまくなっていく

ということです。


新しいことを学び始めた時は習熟度が高いのです。

身近な例として、車の運転や英語の上達などがあります。


車の運転では、最初、アクセルペダルを踏むと進み、ブレーキペダルを踏むと止まりました。さらには、ハンドルで右や左に曲がることができます。

そんなに難しい動作ではないはずです。新しい学びですが簡単に習得できたはずです。


英語の学習では、最初、abcdeとアルファベットを書いていき、覚え、そのうちHelloやHow are youなどの簡単な文章を覚えていきました。

みんな、すぐにできていた学びだと思います。


ここまでは、誰もができるようになり、すぐに覚えられたかと思います。


一方で、

途中から学ぶ、S字やクランク。バックでの駐車は難しく、さらに上級になると、100km/h以上のスピードを出して曲がったりする。一回で習得できる人は少なく、学習の上達が難しくなっていきます。

英語も、最初の単語や文章よりも、後々覚える言葉や構文の方が覚えにくかったはずです。




最初の頃は上達するスピードが早く(=A)、

そある程度できてしまうようになると、上達するスピードが一気に遅くなってしまうのです(=B)。


このAとBの境目をJoshさんは知りたいと思うようになりました。

”何かをやり始めてすごく下手な状態からそこそこうまくなる”

そこそこ上手くなるまでに必要な時間を調査しました。


そして、ある結論にたどり着きます。


20時間。


そう、20時間の法則がここで出てきます。*実際に、Joshさんは20時間の法則とまでは言ってませんが、一定の法則性があるという意味では、そう言えるのではないでしょうか。


外国語の習得。

歌が上手くなる。

ボルダリングが上手くなる


ある分野を学び始めた時、素人から始めてどのようなことを習得しようと思っても、20時間をかけたらそこそこは上手くなることができるのです。


***


4.20時間の法則で抑えておくべき4つのポイント


1日45分を1ヶ月間、その習得する時間に当てることで20時間にすることができます。少しくらいサボっても大丈夫です。

続けていくことの方が重要で、そのほかにも4つの大切なポイントがあるとJoshさんは言います。知的で効率的に20時間を使うことによって、学びが深まると言います。


4つのポイント

①スキルを分解すること

 正確に何ができるようになりたいかを決めたら、そのスキルを因数分解していきます。

逆立ちであれば、

・身体が逆さまの状態になれること

・2つの腕で自分の身体が支えられるようになること

・足の位置がどこにあるか理解できるようになること

・体幹が崩れないように維持すること

・バランスが取れるようになること

などが挙げられます。

またその上達に対して、いきなり地面だけのところで逆立ちを練習するよりも、壁を使ったり、逆さまになる練習をしたり、怪我や不安防止のために受け身の練習をしたりと様々な手順があります。

Joshさんはいっていませんでしたが、そのようにスキルを習得する手順も細分化していくことが習得を素早くする秘訣でもあると思います。


②自己修正をできるだけ行う

 本を読んでからやろう、人の話を聞いてからやろう。

 そうやって実際に行うことを先延ばしにするのではなく、とりあえずやってみて、そこから修正していく。という方法を取った方がいいということです。

蛇足になりますが、山口周の”ニュータイプ 新時代を生き抜く24の思考・行動様式”という本の中でも、どんどんやっていくことがこれからの時代に求められている人材である。という風に述べられています。

(個人的にこれは超おすすめです。)


そういう意味でも、やる前に色々と調べることも大事ですが、まずはやってみることも大切なのではないかと思っています。


③練習の邪魔になるものを取り除くこと

 テレビやインターネットなどの気に触るものを一切触らずに、そのものごとだけに集中するということです。単純なようで難しいのではないでしょうか。


④少なくとも20時間は練習する

 最初は自分が”いかに下手で、なんでこんなにできないのか”。考えてしまい苛立ちを覚えてしまうこともあると思います。しかしながら、20時間練習することで、その苛立ちがなくなるようになっていくとJoshさんは話しています。



以上が20時間の法則で抑えておくべき4つのポイントです。

最後は、Joshさんが自ら20時間の法則を実践するためにウクレレを引いています。ウクレレを入手し、弦を張って、20時間を使ってどうなっていったか、後半の時間で視聴することができます。



***


いかがでしたでしょうか。

外出自粛で家での時間をどう使おうか考えていたり、何か新しいことをしようとしている人も多いのではないでしょうか。


そういった人たちにあまり気張らずに、いろんなことにチャレンジしてほしいという意味も込めて、このTED Talksを紹介させてもらいました。


実は私もYouTubeチャンネルを作っていく予定です。

20時間でどのような変化が出るか、どのように学びが深まっていくか。

非常に楽しみです。


皆さんも時間を自分のために、有効的に、楽しく使ってみてください。


それでは。

moimoi👋

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