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フラスタの企画運営は会社のプロジェクトマネジメントそのものではないか。

フラスタの企画運営はすごいよねという話です。ペンライトの企画運営でも触れていますが、ゼロからイチを立ち上げて企画する側の皆様には頭が下がります。最近そこそこ真面目な有料診断を受けました。私は「戦略的思考力」の資質はあるけれど「実行力」や「影響力」の資質が不足しているようで、動けるみなさんに憧れのようなものを感じています。

有志によるフラスタ――フラワースタンドをライブ会場等に送る文化がいつどこで生まれたのかはわかりませんが、私がよく参加するラブライブ!界隈のライブ会場でも、別項で参加させていただいたアイドルマスターシンデレラガールズのライブ会場でも、フラスタを設置するためのスペースが設けられていました。鑑賞するためにはそこそこ長蛇の列に並ばなければならないこともある人気ぶりで「イベントといえばフラスタがあるものだ」という認識で間違いがないくらいコンテンツの一部として定着していました。

私も写真を撮ることがあり、イラストと花の選び方や配置がたいへん私好みだった作品を一部紹介します。

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シンプル可愛い。

私は写真を撮って楽しんでいるだけの立場ですが作製する側は大変です。フラスタを作製するにあたりやるべきことを事務的に並べると、
委託先の選定含む計画策定
・委託先との交渉
・リソースを引き出すための提案
・リソースの確保
・計画に沿った実務の遂行

になるかと思います。これ、まさに私が直面している会社でやらなきゃいけない仕事であり、私が苦手としている仕事そのものなんですよね。フラスタを企画運営するということは、会社でプロジェクトを動かすことと何ら変わらないのではないでしょうか。今年に入って突然3つのプロジェクトを任されてヒャッハー! していますがそれは一旦さておいて。

私は異常なまでの心配性なので、動き出さないと始まらないことは頭で理解しながらも、リスクを懸念しすぎて身動きがとれなくなりがちです。他者が絡むとそれはもう恐ろしくて恐ろしくて。たぶん私がフラスタを送ろうと決意したら、自分で花屋さんを選んで、自分でイラストを描いたりデザインしたりして、自分のお金で、自分ひとりでやりきってしまう道を選ぶことでしょう。私自身の時間や金銭の物理的負担が増えたとしても、他者を巻き込んでいろいろな責任を負う精神的負担に比べたらいくらかマシだなと思ってしまいます。

一方で、ひとりでやれることに限界があるのも確かです。私よりイラストやデザインのうまい人に頼んだほうが素敵なフラスタができますし、賛同者を募って多くの人から多くのお金を集められればスケールを大きくすることもできます。誰かと手を組むことで、ひとりでは作れなかったものが作れるようになるのです。

就職活動で「コミュニケーション能力」が問われているという話はよく耳にしますが、将来的に求められているのは字面通りコミュニケーションをとれるだけの能力ではなく、コミュニケーション能力を使って、他者を巻き込んで、プロジェクトを動かして、ひとりではできないことを成し遂げる能力なのです、たぶん。それはフラスタを企画運営する中で発揮されたり培われたりする能力ほかなりません。

もし20代あたりでフラスタの企画運営の経験があるならば就職活動や転職活動の面接の話題のひとつとして十分に役立つのではないでしょうか。少なくともありきたりな「ボランティアやってました」とかよりよっぽど響くエピソードトークに繋がる気がします。

余談
私の観測範囲で先行きが気になっているのはラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の2ndライブのフラスタ企画です。4月12日の自粛ムード真っ只中で発表された9月12、13日開催の2ndライブ。発表から程なくフラスタ企画が乱立し、動きの早さに感心するとともに、不確定要素がありすぎる中で大丈夫かなと心配もしていました。

時がたち、結果論ではありますが、フラスタは送れなくなってしまいました。ベストシナリオであるプランAができなくなってしまったわけです。どれほどの企画があらかじめプランBを準備し、プランAができなかった場合を視野に入れて協賛を募っていたかはわかりません。幸い告知から2か月程度の猶予があったので、中止判断をしたり、代替品を事務所の確認を経て事務所に届ける形に方針転換することで、一旦落ち着いているように思います。もちろんこれでうまくまとまることが望ましいですが、心配性な私としては「プランCを準備していないなら準備したほうがいいのでは?」と思わずにはいられません。今は事務所が受け取りOKを出していても、今後、所属タレントに何かあった場合、受け取りNGになったり、受け取れるものに制限が掛けられたり、本人の手に渡る時期が大幅に遅れる可能性は十分あると想像します。また、別の視点で、事務所に問題がなくてもキャスト自身に何かあってライブに参加できなくなった場合でも、計画している贈り物は相手に喜んでもらえるもの、相手を元気づけられるものになっているでしょうか。贈る中身と時期がたいへん悩ましい。これまでならあまり深く考える必要がなかった新しいリスクの数々。私だったら考えすぎて投げ出してしまいそうな難しい局面ですが、そんな中でも責任感をもって遂行している企画運営のみなさんを影ながら応援しています。

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