水田 荘

岩手三陸ビーチからお伝えします。

水田 荘

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マガジン

  • 何でもないこと

    写真を中心に載せてます。

  • ツレが癌になりまして…。

    2020年2月8日、妻の卵巣がんが発覚しました。 これも人生。 ビビりで頼りない夫の心の叫びを書き綴ります。

  • 光と影

    喜びと悲しみは背中合わせにいつも並んで座っているのだそうです。

最近の記事

近況、雑感など

4月人事の波に巻き込まれてここを訪れる回数もめっきり減ってしまった。 2月3月は感情の起伏が激しくて、半ば自分の言葉に酔いしれながら思いのままに色んなことを書き連ねてしまった。 後悔…反省… 過去記事を読み返すと酔い覚めの時のような、そんな感覚に襲われる。 ここには愛すべき女流作家さんたちがいて、彼女らの赤裸々な言葉の数々に触発されたというのも事実。 そしてたくさんのパワーをもらった。 感謝しかない。 最近は忙しくてスキ❤️を付け忘れることもあるけど、僕は彼女た

近況、雑感など

マガジン

  • 何でもないこと
    6本
  • ツレが癌になりまして…。
    4本
  • 光と影
    5本

記事

    平日午後のモンブラン

    今朝からなんとなく仕事に身が入らず(いつものことだが)、気分転換に甘いものでも食べようと、午後は休暇をもらい近所の和菓子屋さんへ。 いつもは豆大福かいちご大福なのだが、今日は前から気になっていたモンブランにした。 食べながら、「これ、モンブランと言うよりは"和栗ケーキ"の方がしっくりくるような…ん?モンブランの定義ってなんだ?」とぼんやり疑問に思ったりもしたが、お店がモンブランと言うのだからそうなのだろうと、ググるのはやめた。 それに別の頭が働きだすと味覚を司る脳の働き

    平日午後のモンブラン

    酔い覚めの本

    金曜日の夜から心の奥底に溜まっていた澱が撹拌されたような、モヤモヤとした気分。 きっかけは酒の席で何気なく発した自分の言葉。 家に帰り、布団の中で思いだしては「変な風に取られちゃったかな、やっぱりまずかったかな」と後悔する。 そのうち関係のない過去の苦い経験まで次から次へとほじくりかえしてしまう。 こうなると始末が悪い。 ほじくりかえしてしまった苦い記憶は溶けて薄まるわけでもなく、再び胸奥に沈んでいくのを待つしかない。 酔い覚めの途中にはよくこういうことが起こるこ

    酔い覚めの本

    クロッカス咲いた

    クロッカス咲いた

    今はなき山形県かみのやま競馬場の馬券売場のあたり。 写真は20年ほど前に当時流行りのAPSカメラで撮影したもの。 馬には目もくれずにこんなのばかり撮っていた。

    今はなき山形県かみのやま競馬場の馬券売場のあたり。 写真は20年ほど前に当時流行りのAPSカメラで撮影したもの。 馬には目もくれずにこんなのばかり撮っていた。

    お礼の言葉

    フォロワーさんであるアサノミさんより、僕の書いた記事、「もう会うことのない人たちとの思い出」と「黄昏時の勝鬨橋から」の二つを、『心にしみる話』として紹介していただきました。 ただ今、何とも言えぬ幸福感に包まれております。 独りよがりな拙い文章で大変お恥ずかしい限りですが、こうして丁寧にご紹介してくださったことに、とても胸を熱くしております。 最大限の感謝の意を込めて、ここに御礼の言葉などを記します。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 亡くなった友人との付き合

    お礼の言葉

    僕の可愛いこだまたち

    僕の可愛いこだまたち

    見えない何か

    一昨年の盆の話。 家族が寝静まった頃、突然、長女(以下「娘」)が何かに怯えて泣きはじめた。 部屋の天井を見て怖い怖いと泣き叫ぶ。 娘は幼い頃から人には見えないものが見えるらしく、たまに僕ら夫婦を驚かせることがある。 またかと思いつつ、しかしここまで怯えて泣き叫ぶのはそれまで見たことがなかったので、これは尋常ではないと思い、自称「霊感体質」のおふくろを寝室から呼び起こして見てもらった。 おふくろは仏壇にあったお清めの塩を持ってくると、それを部屋中に撒き、娘の背中を叩き

    見えない何か

    検索してもヒットしない

    明日は妻の検査結果を聞きに行く日。 いつにもましてそわそわしている僕です。 ところで、前から気になっていたのだが、大腸がん検査で卵巣がんが発覚した人はいるのだろうか。 妻が健康診断を受けたのは昨年の暮れ。 血尿が見られるとのことで2月に病院へ行き、そこで卵巣がんが発覚した。 しかし健康診断での大腸がん検査では異常は見られなかった。 ということは少なくともがんは大腸までは転移していないのでは?と考えてしまうのだ。 自分でも安直な考えであることは十分承知しているのだ

    検索してもヒットしない

    黄昏時の勝鬨橋から

    水産系商社に勤めていた時期がある。 もう22年も前のこと。 商社といっても卸売問屋みたいな仕事で、市場の仲卸さんやスーパーのバイヤーさんとの取引が主。 会社は仙台だったが築地市場での仕事も年に数回あった。 3年ほど前、その築地市場が豊洲に移転する前に一度見ておこうと、独り上京したことがあった。 ついでに学生時代に住んでいた場所も気になり、そちらにも足を向けてみた。 およそ20年ぶりに訪れた思い出の地。 僕が住んでいたアパートは当たり前だけどもはや他人の棲家となり

    黄昏時の勝鬨橋から

    もう会うことのない人たちとの思い出

    92年の春、一年間の浪人生活から解放され、東京の大学に通うようになった。 アパートは家賃4万8千円の風呂なし6畳の部屋。 田舎から出てきた貧乏学生の典型。 入学式の日、構内を歩いていると、テニスだとかスキーだとか、ダンスだとか、いろんなサークルから勧誘された。 その日の僕の装いはダブルのスーツにリーガルのローファー。 多少お洒落にも気を遣っていたから、そんな僕の姿格好を見てなのか、今で言うチャラい学生がよく声をかけてきた。 でも「どうせおいらは田舎者で貧乏人」とい

    もう会うことのない人たちとの思い出

    闘病への準備

    4日後には妻の卵巣がんの検査結果がわかる。 診察室には僕も付き添う予定。 医師の口からは何が話されるのだろうか。 腹水もあるから播種は始まっているだろう。 転位はどの程度進んでいるのだろう。 想像以上に悪い結果を聞かされたらどうしよう。 うちひしがれて茫然とするのだろうか。 末期ではない、助かる見込みは十分あると信じる一方で、最悪のケースも想像してしまう。 不安を打ち消すため、次のステップに向けて調べる。 進行した卵巣がんの手術は、卵巣のみならず卵管、子宮、

    闘病への準備