唯一無二
唯一無二の人間など果たしてこの世にいるだろうか。
道徳の授業ではみんな違ってみんないいなどと綺麗ごとを習うが、みんなそんな違わないし、みんながみんないいわけではない。
その点において芸術家はいい、絶対に代わりなど見つからないのだから。
しかしコンビニのバイトであれば代わりなどいくらでもいるだろう。
自分と他者を比べることをかたくなに拒否する人間も一定数いるが実際に自分と他者を比べなければ市場において自分の長所や価値を売り込むことはできない。
自分の代わりはいない、自分にしかこの仕事はできない。そういったものが一つでもあればその人間は仕事を依頼する側にとっていくら払ってもいい存在になる。無論利益があればの話だが。
そんなことを無意識に理解しているから人間は他人と自分を比べ、代替品と取り替えられないように努力する。必要とされていないと感じることは人間の精神に致命的なダメージを与え、精神を崩壊させかねないからだ。
まず唯一無二の人間とそうでないものの差とは何か。
まず能力。能力と言っても頭がいい人間、コミュニケ―ション能力が高い人間もいくらでもいる。しかし数学的に物事を理解できるという意味での頭の良さとセールスマンとしての頭の回転の速さを兼ね備えた人間は少ない。
前者は理系、後者は文系というイメージがなんとなくあるが、いわゆるマルチタレントな人間、つまり専門分野を複数もっている人間はあまりいない。例えばセールスマンとしての才能とエンジニアとしての才能を同時に持っている人間は、それぞれの分野においてはトップレベルでもなくてもその二つの才能を組み合わせることによって唯一無二の人間に近づく。
それは単に能力が高いからという理由ではない。マルチタレントな人間は複数の視点をもち多角的な分析ができるためである。
つまり唯一無二の人間である条件というの能力が高い事というよりは誰にもできない発想ができるということだろう。
起業をする、何かクリエイティブなことをすると言えばなんとなく聞こえが良く唯一無二の人間として何かをしているように見えるが実際にもっているアイデアが普通の物であれば結局有象無象の一つに過ぎない。ただ成功者はその中でも自分なりの方法、人にまねできないような手段で事業を進めていることも多いため唯一無二の人間であると言えるだろう。
唯一無二の人間になるために必要なことは誰にもできない発想をすること、もしくは誰にでも思いつくが誰もやったことがない事を実践する事だろう。当然オンリーワンになりたいなら周りと違うことをしてみればいいだけだ。
能力さえあればそこそこ成功するのではないだろうか。
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