立憲主義の現代の到達点としての日本国憲法
われわれは、日本国憲法が、人類の長い経験と叡智の蓄積の表象である立憲主義の展開の「現代の到達点」というべきものを具現していることを、明確に認識し理解する必要がある。グローバル化する世界にあって、日本が過度に内向きになることなく、相互的比較を通じて対話し、自らを高めていく確かな基盤・土台を有することの意義は、長期的にみて限りなく大きい。
憲法の制定過程においては、戦前の厳しく徹底した思想・言論などの弾圧体制が基本的に除去され、選挙権が従来の25歳以上から20歳以上に引き下げら