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映画「火垂るの墓」を観て

8月11日「火垂るの墓」という映画を観た。1988年の日本映画で、高畑 勲監督の作品だ。

登場人物は、清太(せいた)、節子(せつこ)などである。

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あらすじは、

昭和20年、夏。父が出征中のため母と3人で暮らす14歳の清太と4歳の節子の兄妹は、空襲によって家を焼け出され、母も亡くしてしまう。2人は遠縁の親戚の家に身を寄せるが、次第に邪魔者扱いされるようになり、ついに耐えきれなくなった清太は節子を連れて家を飛び出す。防空壕に住み着いた彼らは、2人きりの貧しくも楽しい生活を送り始めるが……。

と、いった内容。

で、観終わっての感想。

初めてしっかりと観ることができた

「火垂るの墓」。たぶん、日本人なら誰もが観たことがある映画ではないだろうか。しかし、ボクはしっかりと通しで観たことが無かった。いまさらと思うの気持ちもあるが、これを機会にじっくり観てみようと思ったのだ。

誰が悪いわけではない。戦争はやっぱり嫌だ。

悲しい物語である。戦争は誰が悪いわけではない。正義対正義の衝突。でも、巻き込まれるのは紛れもなく国民である。特に敗戦間近の日本は、一般人に対しても容赦がなかった。空襲で多くの人々が死に、負傷した。財産もなくなった。正直、やっぱり戦争はしてはいけないと思うのだ。映画の中の清太と節子も戦争の犠牲者である。

空襲で落ちる焼夷弾の怖さがリアル

焼夷弾。すべてを焼き払う兵器である。話では聞いていたが、アニメだとリアルである。あんな感じで、空から落ちてきたら、逃げていても当たる可能性がある。さらに、当時は木造住宅ばかりだろうから、家屋は燃え、焼け野原になる。先に防空壕に逃げていた母親は、焼夷弾で前進大やけどで亡くなる。この時代の生死は、ある意味「運次第」だったのかもしれない。

何故、最後の預金をもっと早く引き出さなかったのか?

節子は、栄養が取れずに衰弱死する。ボクが疑問だったのは、清太がなぜ母親が残した最後の貯金をもっと早く引き出さなかったのかである。
ある意味、清太にとって妹が死ぬなど微塵にも思っていなかったのかもしれない。そうでなければ、預金などすぐに引き出していただろう。
それが、14歳というまだ大人になり切れていない年齢なのかもしれない。
本当は戦争が無ければ、様々なことを身を持って体験し大人になってゆく。でも、清太は短い経験の中から、習得してゆくしかない。それが、最悪の形で出てしまったのだと思う。
まだ生きるすべはあった。伯母さんのところに頭を下げて戻ることもできた。でも、彼にはその選択肢を考える余裕も、経験もなかったのである。

今回、はじめてじっくりと同作品を観た。
何度も観たいとは思わないが、今回観ることができて良かった。

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