スウェーデン備忘録⑱-1:あれ、スウェーデンってどんな国だっけ(概要、税制編)
ども、青いヤギです🐐
「ひぐらしのなく頃に」ていう、有名なホラゲー、アニメをご存知でしょうか。
小さな村に住む主人公の周りで奇怪な殺人が起き、次第にヒロインたちが凶暴化、ついには主人公もぶっ壊れるというかなりグロ怖いアニメです。
あれ、スウェーデンの一人の部屋で見てみてください👍👍👍
日本で見るより数段怖かったです:( ;´꒳`;):ガクブル
2006年放送とかなり昔のアニメですが、声優さんの演技が凄まじいうえに、奇怪な殺人の真相も次第に明らかになってくる謎解きホラーです。
おすすめなのでぜひ見てみてください。
(過去150作品近く見てきた僕からおすすめします(๑•̀ •́)و✧)
それはそうと
最近、ビジコンで仲良くなった友人から、こんなリクエストが来ました。
「スウェーデンの税、医療、国民性について知りたい!」
…確かに(´・ω・`)
今まで僕の身の回りの出来事は書き記してきましたが、スウェーデンの大まかな内容についてまとめてなかったですね…
これは失礼しましたm(_ _)m
というわけで、今回はスウェーデンからシリーズに分けて特徴について、できるだけわかりやすくまとめていこうと思います!
スウェーデンという国家について
まずは、スウェーデンという国について大枠の解説です。
(主な出典は外務省、その他は適宜リンクを挿入しています。)
正式名称:スウェーデン王国(Kingdom of Sweden)
首都:ストックホルム(人口約170万人)
人口:約1062万人(2023年時点)
言語:スウェーデン語(英語の普及率は世界7位)
通貨:スウェーデンクローナ(SEK、1 SEK ≒ 13.6 JPY)
土地利用:森林69、湿地7%、農地6%、都市3%、その他(鉱山など)15%(2015年)
宗教:キリスト教ルーテル派が多数(別名ルター派。プロテスタントの一つ。各宗派との比較はこちらから)
政体:立憲君主制
元首:カール16世グスタフ国王
首相:ウルフ・クリステンション(穏健党党首)
主要産業:機械工業(含:自動車)、化学工業、林業、IT
GDP(国内総生産):5970億ドル(2023年時点)
一人当たりGDP:55,220ドル(2023年時点)
GDP成長率:-0.7%(2022-2023)
土地利用に関しては、まさにその通りだなと納得しました。
スウェーデンは都心部を離れると、大規模農地と管理された森林が広がっています。
特に都市間の移動では、山どころか岡すらありません。
ただひたすらに…平地…
北海道を散策しているようです(゜゜)
また国土面積の7割が森林というのは日本とほぼ似ています。
ただし、日本は基本的にスギが多く生えているのに対し、スウェーデンは
ストルース(マツ科)、パイン(マツ科)、バーチ(トウヒ科)で構成されています。
また政治について、2021年から穏健党が与党になったことにより、社会保障重視の政策から、自由主義的な経済成長・雇用改善に舵が切られています。
「社会保障が充実している、理想の国家」と他国から思われがちですが、その内面は難しい問題が潜んでいることが多いです(次回説明します)。
スウェーデンといえば、やっぱり消費税
「スウェーデンは消費税が高い」という声はみなさん耳にしたことがありかと思います。
実際にその通りで、2023年時点で「25%」の消費税が課せられています。
100円のものが125円、日本で考えたらなかなか厳しい状況ですよね…
国際的に見てもかなり高い税率であり、ハンガリーに続き世界2位の税率となっています。
(同じ25%の消費税を導入している国として、ノルウェー、デンマーク、クロアチアがあります)
「じゃ、200円のサンドウィッチ買ったら240円になるっていうこと?!
ちょっとどういうことよ(゚□゚)!!」
安心してください奥さん、そういうわけではありません。
軽減税率、というのがありますよね。
日本だと、飲食料品には10%の消費税ではなく、8%しか課税しないシステム。
あれ、スウェーデンでも導入されています。
具体的には、
飲食料品、レストランでの食事、ノンアルコールまたは度数3.5%以下のアルコール飲料→12%
公共交通機関の輸送費(交通費用)→6%
金融および保険サービスは付加価値税→課税なし
という風に定められています。
なので200円のサンドウィッチは224円になります、奥さん。
まあ、日本に比べたらやはり高いですよね…
もちろん、消費税だけじゃない
もちろん、スウェーデンで課せられている税金はこれだけではありません。
所得税
スウェーデンの所得税は少し複雑ですが、結果から見れば日本とさほど変わりません。
まずは所得税の内訳について。
国にはらう所得税と居住する自治体に払う所得税というものが存在します。
国に払う自治体はわかりやすく、SEK 598,500(日本円でおよそ816万円、2023日10月現在)までは0%、それを超えると20%が課せられます。
「なんだ、じゃ最低限稼げば所得税払わなければいいじゃんꉂꉂ(´ơ ∀ ơ`)!!」
…とはならないのがスウェーデン。
自治体に払う所得税は平均して32.28%。
各自治体でさほど差がないため、平均が用いられることが多いと言われています。
そのため、仮に日本円で1000万円ほどの年収があると、
32.28 + 20.00 = 52.28 (%)
の所得税が発生します。
おおおお、すんごい金額…
相当持っていかれますね…こわ(´;ω;`)
とは言っても、もちろん控除される項目もあります。
①SEK 14,000-36,000(約19万〜49万円)の普遍的な控除を受けることができます。
②労働者税額控除というものがあり、個人の所得によって控除額が変わっていきます。これは所得が低いほど控除の比率が高くなっていきます。
あるサイトの具体例を引用すると
・SEK 100,000(約136万円)の場合: SEK 10,244(10.2%相当)
・SEK 300,000(約407万円)の場合: SEK 25,222(8.4%相当)
・SEK 500,000(約679万円)の場合: SEK 30,981(6.2%相当)
・SEK 1,100,000(約1500万円)の場合: SEK 17,194(1.6%相当)
というようになります。
なので、複雑に見えますが仕組みは日本とさほど変わらないようです。
控除額を含めた実質税率は、下の表のようになります。
ちなみに、日本で所得税が課せられる場合、実質税率は以下の表のようになります。
こう比較してみると、所得税もなかなかに高いです…
そして日本の所得税は、実質税率にしてみると比較的低いんですね…特に低賃金になるほど( ー̀ωー́ )…
ただ、あくまで旅の放浪者が計算したものなので、あまり信用しないでください。
もし修正点党あれば、コメント欄で指摘してくれるとありがたいですm(_ _)m
このスウェーデンの高い所得税、背景には賃金上昇をうまく進める政策にあるのですが、ここでは割愛します。
そしてスウェーデンの給与からの徴収、ここでは終わらないんです…Σ( ˙꒳˙ ;)ハッ!
社会保障手当(Social Security Contribution)
こちらは企業が社会保障制度に加入している社員と雇用主が払う税金。
一般的に、雇用主は社会保障制度に加入している社員の総給与から、31.42%が徴収されます。
簡単な言い方をすると、社長は全社員の給料の合計金額のうち、31.42%を払う義務がある、ということです。
しかもこれ、上限も下限もありません。
じゃ従業員になると相当給与引かれるじゃん!!!
というわけでもないらしい。
どうやら従業員は、年間給与の7%を払うだけで十分とのこと。
そして7%とはいえ、その金額がSEK 537,200(733万円)を超えると、それ以上払う必要がないようです。
これでうまく計算すると、どうやら31.42%に近づくらしい…
ただ後ほど判明するのですが、これだけの金額だと日本の社会保障制度(年金、医療など)のための税収に比べたらはるかに少ないのだとか。
う〜ん、税の勉強、むず。。。
譲渡所得課税
株式などの売買によって得た収益に対する課税。
上場企業で投資するのであれば30%
非上場企業の場合は25%が課税されるらしいです…
日本のケースだと、外界在住の間に不動産を売却すると追加で発生する所得税になるとのこと。
これ、なかなか持っていかれますね!!
僕も資産運用で米国株とかいじっているのですが、30%取られるとなると赤字ですね…
これ資産運用などの教育が進んでいるのだから、少し不思議です…
法人税
こちらは日本とは少し違う模様。
もしスウェーデンで起業したい、支店を出したい!と思ったあなた。
そう、スウェーデン国籍を持っていないあなたは法人税を払う必要があります。
じゃ国内企業はどうなのか、というと
"Swedish Group"というものに属している場合、法人税を払う必要がないです。
つまりスウェーデン国籍として、スウェーデンで会社を立てれば法人税を払う必要がないのだとか。
ちなみに税率は20.6%。
2021年1月までは21.4%だったらしい。
固定資産税
土地や家屋をはじめ、流通目的でない資産に対して課せられる税金。
スウェーデンの場合、
商業オフィスに対して1%
工業用不動産へは0.5%が課せられています。
住宅用の不動産に対する年次不動産税は、2022年において1戸あたり1.519スウェーデンクローナ(SEK)で、評価額の0.3%まで上限が設けられています。
まとめとOECD平均との比較
以上が、スウェーデンの税制のまとめでした!!
自国の税制ですら、あやふやなのに、スウェーデンの税制となると、あまり親近感がないです…(゜゜)
そして、スウェーデンの税収をOECD諸国と比較したものがこちら
GDPに締める税収の割合
やはり税収が多いおかげか、日本は他国に比べGDPに締める割合が大きいですね。
また、日本、スウェーデン、OECD平均で比べた税収比率がこちら
やはり日本は社会保障制度が世界トップクラスというだけあり、かなりの比率を占めますね。
こうみると、人口不足に伴う年金問題が、より複雑な課題になるのではないでしょうか…
人口減少+老齢人口増加
↓
社会保障に回せる税収の減少+社会保障増やしてほしいという高齢者の増加
↓
(論理の省略)
↓
さらなる経済の停滞
という負のスパイラルが、社会保障費用を国際比較してもわかってしまう気がしまう…
ううん、日本経済、危うし…
というわけで、今回はスウェーデンの外観と税制について見てきました!
次回は医療、国民性について見ていこうと思います!
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