こっち側

三國連太郎さんが亡くなった折の西田敏行氏の会見を見る。「80になっても自分の芸はこれでいいのかと悩み続ける謙虚な人だった」という趣旨のお話をされていて、ああ「悩みながら前に進みなさい」という多喜子先生のお言葉はいくつになっても真実なのだなあと思った。発見。俳優ではないけれど、思えば私も香港行のキャセイパシフィックで米原万里さんの本を読んだ日から、ずうっとこっち側に来たくて、「ことば 」と「 外国語」 で生きていきたくて、でも怖くて自信なくて、学生の頃から悩み続けていた。きっとあと5，60年、私も悩み続けると思う。でもまあ、それでいいのだ。
(2015/5/3)