逆噴射センセイにコメントを頂いてしまった回

(存在する回)

 どうも。驚くべきことに逆噴射小説大賞2020に投稿した拙作「フランドルの獅子たち」が最終選考に残った上、逆噴射センセイのコメントを頂く事ができました。……マジで?

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 マジかよ。

 マジですね。

 ……おそらくコメントで書かれている通りの「ジャンルもの」という性質そのものの強さ、加えて題材の珍しさからくる目新しさ、みたいな部分が上手くハマった分のブーストが大きいはず。これはこの内容を逆噴射小説大賞に投稿するという時点で、ある程度狙って仕掛けた部分なので狙い通りではあるんですが、いかんせん上手く行き過ぎではないかというレベル。
 選考の方々の体調や気分・趣味などとの噛み合いが色々と上振れした結果だとは思う……んですが、ともかく、理由が何であれ、間違いなく入っている。

 正直なところ現状では嬉しいというよりも「何かの間違いでは?」「過大評価では?」と疑う気持ちのほうが強くてかなり混乱しておりまして、いや間違いなく嬉しいんですが、感想を絞り出すのに苦労しています。この記事は酒を入れて頑張って書いている。


 まず逆にどうしてここまで混乱しているのかを自分で考えてみたんですが、おそらく謎のオリジナリティ信仰みたいなものが自分の中にあって、自分でものを作るにあたっても設定とか世界観などを考える方向へのモチベーションが高いし、そういう作品であればあるほど偉い、みたいな感覚が恐らくどこかにあるんですね。

 その点「フランドルの獅子たち」は現実世界の競技をほとんどそのまま素直に書いただけだ……と自分では思っていて、加えてこのネタを投稿した流れとしても、期限ギリギリに他の作品のアイデアが纏まらなさすぎて、軽く開き直って趣味に走れるものを書いた……という節もある。
 そういうところで、現実のロードレース競技の歴史と熱、それに反する国内知名度の低さを悪用して、自分の実力以上の評価を受けてしまった……という引け目みたいに感じているところがあるなと。

 これはもう完全に思い違いというか、現実世界の競技とか趣味を題材にして地に足着いた設定の中でめちゃくちゃ面白い作品なんぞ星の数ほどあるわ!!
 ……と一発で切り捨てるべき思想だし、現実世界の競技の熱量を文章に落とし込めた自分が偉い!!! いっそロードレースファンで偉い!!! ぐらいに開き直っといた方が良さそうなところ。いやまあここで開き直れるほど強いメンタルを持って生まれていたら色々苦労してないですが!


 このあたりの受け止めに関しては完全に自分の性格的問題であって、完全に解消できるものではないとは思うので、いつかはもっとオリジナル分高めのものを作って引け目なく……とでも思っておくことにします。で、今回重大なのは逆噴射センセイのコメントなんですよ。
 小説講座をはじめとしてセンセイの書く文章は全体的に大好きなんですが、まして今回のものは格別に刺さった。それもよりによってというべきか「この作者以外の参加者に向けて」と書かれた部分が特に。

 実は昔ロードレース観戦ハマり始め+「小説書いてみてえ!」というモチベが今より遥かに強かった頃、超安直ながら「異世界ロードレース」的なネタを考えていた事がありまして。
 結局これは色々考えた上でどう転んでも面白くならないなという事で廃棄しまして……まあ私が書いた文章で完成までたどり着いて投稿するなどしたものの方が少ないんですが……、そこから考えると今回のコメントに書かれている「この作者以外の参加者」はまさに過去の私だったんですよね。

 その頃の安直な発想とそれでスポイルされたものの存在を今回コメントは完璧に真正面からブチ抜いていて本当に驚きましたし、少なくともその頃に比べれば今回は結果的に良い手を打てた、面白い方向に行けたのかなと思えました。これが成長と言えるのかはわかりませんが、ここは素直に納得と嬉しさがあった。

 加えて、「経験・趣味はアドバンテージ」「ユニークな題材はストレートにグーで殴れ」という辺りも結局上で書いたような内心のゴタゴタに直撃する部分だったので、「あんたほどの実力者がそういうのなら……」という感じで、何か強いバックアップが得られたような感があります。

 個人的にちょくちょく投稿している月報などにも書いている通り、今年はメンタル的に低調気味のまま来ていて、何かこれを機に一気になんかゴリゴリ創作するぞ! みたいな感じになるような自信とかエネルギーもないような感じ。このため「フランドル」の続きを書くか・書けるか……というあたりは正直なんともなんですが、ともかく久しぶりに嬉しいというか変わった出来事が起こったなあ、という感じです。

 最後になりますが、今回の逆噴射小説大賞に投稿した作品を読んでくれた方、スキを付けたりツイートをしてくれた方々に改めてお礼を。
 何かこういう企画でこちら側から反応したりお気に入り付けたりするのは変な圧とか馴れ合いみたいになっちゃうのかなという謎の遠慮(?)があってスルー気味な対応をしてしまいましたが、気付ける範囲の反応は全て見ましたし、どれも大変嬉しかったです。ありがとうございました!

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